【ロンドン】(ダウ・ジョーンズ)ギリシャ統計局が7日発表した7-9月期の国内総生産(GDP)改定値は前年同
期比6.9%減となり、速報値の7.2%減からやや上方修正された。
4-6月期は6.3%減だったため、リセッション(景気後退)はさらに深刻化したことになる。ギリシャのリセッ
ションは5年目に入っている。
ギリシャは、欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)が第2次金融支援と引き換えに求める財政赤字削減目標の
達成に苦戦している。
ギリシャ議会は11月、金融支援の実施を促そうと新たな財政緊縮策を小差で可決した。だが、この緊縮策がす
でに厳しいリセッションをより深刻化させ、政治不安につながる恐れが生じている。
ギリシャはリセッションから抜け出そうと懸命だが、経済的な不振が深まり、何としても必要な資金を返済は
以前にも増して難しくなるだろう。
ギリシャ統計局は前年同期比のGDPしか公表しない。過去の統計が全面的に改定されたため、経済活動の季節
調整手法に問題があるため、過去数四半期にわたり前期比の統計値は発表していない。
7-9月期GDPの内訳は、政府支出が前年同期比10.7%減。個人消費は8.4%減、設備投資は19.5%減となったが
、それぞれ4-6月期の8.6%減、19.8%減からは落ち込み幅は縮小した。輸出は4.5%減、輸入は20.9%減だった。
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