【上海】(ダウ・ジョーンズ)中国の証券当局である中国証券監督管理委員会(CSRC)は27日、債券投資規則
を緩和した。証券会社は多様な業務展開が容易になりそうだ。
CSRCは証券会社の発行する劣後債に投資可能な市場参加者の範囲を拡大するとともに、証券会社が純資本とし
て計算できる劣後債の割合を引き上げた。
証券会社は純資本が多いほど、証券仲介や資産運用など多様な業務を遂行できるようになる。
またこれまで証券会社の劣後債に投資できたのは、最低2000万元(2億7000万円)の純資産を有する企業に限
られていた。
しかし27日以降、この資格が1000万元の資本金を有する企業および、最低500万元の出資金と1000万元の払込
資本金を持つ金融機関やその資産運用商品、パートナー企業に拡大する。
これと合わせ、証券会社の債券商品販売は最大200の投資家に限定される。これまで制限はなかった。
一方、劣後債を純資本に算入できる比率は、残存期間3年の劣後債で100%、2年が70%、1年が50%に引き上げ
られた。これまではそれぞれ70%、50%、20%だった。
中国の株式市場は世界のなかでも際立つ不振ぶりで、国内証券会社は主力事業の証券仲介業務が冷え込んでい
る。これを受けてCSRCは2011年終盤以降、自己資本基準の緩和や投資可能な金融商品の範囲拡大など、証券会社
の収入源拡大を図る複数の措置を導入してきた。
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