2013/01/18 日本経済新聞
株式市場で通信や医薬など内需株が上昇している。株式相場の上昇基調はまだ崩れていないとみる個人投資家などが、これまで相場上昇をけん引してきた金融株などに比べ、上昇率が小さく業績向上が期待できそうな銘柄を買っているようだ。
17日は日経平均株価が乱高下する中で、通信株が底堅く推移した。NTTドコモやソフトバンクは2%強上昇し、ヤフーは東日本大震災が発生した2011年3月11日以来の水準を回復した。政府が創薬研究を助成する補正予算案を決めたため武田薬品工業やアステラス製薬など医薬品株も上げ、大塚ホールディングスは上場来高値を付けた。
投資家は株式相場が下がるとすかさず買いを入れている。東証1部の売買代金は2兆2247億円と、株価指数先物の特別清算指数(SQ)の算出日を除くと11年3月23日以来、1年10カ月ぶりの水準に膨らんだ。「相場上昇に乗り遅れた個人投資家が、出遅れ感のあった内需株を買う動きが目立つ」(ネット証券)
昨秋から株式相場が出直るなかでまず輸出関連が上げ、内需株にも昨年末ごろから資金が向かっていた。野田佳彦前首相が衆議院の解散を表明してから昨年末までに株価が3%下げたオリエンタルランドは、今年に入って7%上昇。セブン&アイ・ホールディングスも今月は9%上げ、約4年ぶりの高値水準にある。「久しぶりに株式投資を再開した個人が、主力銘柄を買う一環で内需株にも資金を回している」(丸三証券の牛尾貴投資情報部長)。国内の機関投資家などが出している売りをこなしているようだ。
来週後半からは企業の12年10~12月期決算発表が本格化する。「円高修正で12年度の通期業績予想の上方修正が期待できる輸出関連株に、投資家の目が再び向かいやすくなる」(カブドットコム証券の河合達憲チーフストラテジスト)との指摘があった。
20年30年と休んでた、または引退した投資家さんたちですね?