ringoのつぶやき

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DJ-テスラモーターズの資金需要、投資家の脅威か

2015年06月22日 16時45分51秒 | 

 

 米電気自動車(EV)メーカーのテスラモーターズは最近、新たな信用枠を確保し、黒字化に向けて戦略を練る
余地を広げた。だが株価が高水準を回復する中、テスラがさらに資金を調達しておこうとする可能性もある。

 テスラはこのほど、一般的な企業活動に必要な資金を手当てするため、7億5000万ドル(約920億円)を上限と
する回転信用枠について大手銀数行と契約した。この信用枠の大部分をカバーする担保には同社の資産が当てら
れた。この融資契約を明らかにする3日前には、ディーパク・アフージャ最高財務責任者(CFO)が年内に退任す
ると発表していた。

 アフージャ氏の後任は新たな信用枠の利用を余儀なくされそうだ。自動車製造は資本集約型産業だが、特に新
車開発には多額の資金を必要とする。テスラにとって資金を使うことは目新しいことではない。ファクトセット
によると、同社は運転資本の変更を踏まえた累計額で、投資額が営業キャッシュフロー(現金収支)より27億ド
ル多い。

 テスラの支出は野心と同様、急速に拡大した。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が示した今年の出荷
台数見通しは5万5000台で、2020年にはその10倍を見込んでいる。同社の最新の見通しによると、新型クロスオ
ーバー「モデルX」の出荷開始時期は「7-9月期(第3四半期)終盤」を予定している。テスラは家庭用電池や産
業用電池といったEV以外の事業も手掛けている。

 テスラのバランスシート上の手元資金は1-3月期(第1四半期)末時点で15億ドルと、昨年9月時点の23億ドル
から減少した。1-3月期の資金流出は5億5800万ドルと、四半期として同社の過去最多だった。ただテスラは5月
に、初めて四半期を通じてモデルXを販売することになる10-12月期(第4四半期)はキャッシュフローがプラス
になるとの見方を示した。

 Xの出足がテスラの現金燃焼ペースを大きく左右するだろう。モルガン・スタンレーの試算によると、Xの発売
が順調であれば、今年4~12月の3四半期での資金流出は10億ドルだが、Xがつまずけば15億ドルを超える可能性
がある。後者の筋書きでは、テスラの流動性資産は年末時点で10億ドルを割り込みそうだ。また来年は、投資額
がキャッシュフローより多い状況に戻る見通しだ。

 テスラには、べらぼうな株価が株式発行の魅惑的な機会に見えるだろう。足元の株価を約25%下回る1株200ド
ルで375万株を発行した場合、グロスで7億5000万ドルを調達できるが、市場流通量は3月末時点の発行済み株式
の3%相当増えるにすぎない。テスラのケースでは、株式の希薄化がわずかなことは棚ぼたではなく、資金不足
の企業が過大な評価を得ていることを指し示す。

 こうした計算を踏まえると、テスラが野望をかなえる元手を確保しておこうと、好況に乗じて株式を追加発行
しない手はない。投資家は好況期がいつまでも続くと考えているようだが、テスラはそうはみていないだろう。

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