2月20日(ブルームバーグ):フランクリン ・リソーシズの主力ファンドは昨年10-12月(第4四半期)にウクライナ債を買い増し、同国債の最大の保有者になった。ウクライナでは政府と反政府側の衝突が悪化し、ウクライナ国債の利回りは大きく上昇している。
ブルームバーグのデータによれば、米国のテンプルトン・グローバル・ボンド ・ファンドとテンプルトン・グローバル・トータル・リターン ・ファンドは昨年12月31日までにウクライナのドル建て債の保有を額面で2億5200万ドル(約260億円)増やし約38億ドルとした。フランクリンの最新の届け出によれば、欧州のファンドと合わせた保有高は約64億ドルと、海外市場のドル建てウクライナ債の3分の1以上に相当する。
ウクライナでは反政府勢力と警官隊の衝突で少なくとも25人が死亡。混乱が内戦に発展する中でウクライナ債は19日、過去最大の売りを浴びた。2014年6月償還の10億ドル相当の国債の利回りは同日19ポイント上昇し過去最高の42%となった。
シーポート・グループの新興市場ストラテジスト、マイケル・ローチ氏はニューヨークからの電話インタビューで、「ウクライナ情勢は一段と暗さを増しつつある」と述べた。
ブルームバーグのデータによれば、フランクリンは昨年7-9月(第3四半期)にもウクライナに14億ドル相当を投資していた。
38億ドル=3 887.07038 億円
4000億円弱