リンベの閑居記

都市公園の鳥や昆虫の記録が主です。

コハナバチは眠る

2010-10-31 04:28:36 | 昆虫
晴れた日の夕刻、日中ハチが飛び回っていた場所の草むらを探すと寝ているハチを見つける事が出来る。
種によって寝姿は違うがコハナバチの場合何故か花穂の先に逆さにしがみついている。
単独で寝ているのがほとんどだが中には2匹並んでいるものも見かける事がある。
よほど気に入りの場所なのか4匹が群がってハチの重さによってか蕾が横を向いてしまっているものを見つけた。
回りを探してみたが2匹並んでいるのはあったが他は単独でとまっているものばかりである。
同じような蕾は沢山残っているのにこれだけに多く集っているのは何故か。

アカガネコハナバチ、体長8mm程度










ツマグロヒョウモン

2010-10-30 09:24:31 | 昆虫
日本産唯一の亜熱帯系のヒョウモンチョウで生育に必要な温度が維持されれば年に何世代も繁殖を繰り返す。
関東に定着したのは最近だが、定着後は瞬く間に数を増やし、最も目にする事が多いヒョウモンチョウとなった。
名前の由来は♀の翅の端黒(つまぐろ)で、♂にはこれがない。
一般に♂の方が♀より綺麗な種が多いが、この種は♀の方が美しい。
食草は他のヒョウモン類と同じくスミレ類だがパンジーやビオラなどの栽培種もいとわない広範な食性のためスミレ類の植わっている花壇でも幼虫が見られる。
チョウを好む人は多いが、幼虫はイモムシやケムシなので大体が嫌われ者である。
見方に寄っては美しいのかも知れないが、私もイモムシやケムシは苦手で出来るだけ避けるようにしている。







交尾中


終齢幼虫と思われる。


クモガタテントウ

2010-10-29 05:32:48 | 昆虫
北米原産の体長2-3mmの小型のテントウムシで、1984年に東京港付近で最初に見つかった帰化種であり、日本産テントウムシに近似種はいない。
そのため手元の昆虫図鑑等に記載が無く、初めて見つけた時は調べるのに苦労した。
繁殖力が強く、現在では九州まで分布域が広がっているようだ。
葉の上に繁殖した白渋菌(うどん粉病菌)を食べるのでセイタカワダチソウ、芙蓉などの葉で見られる事が多いとのことだが、白渋菌が繁殖していれば良いので特に植物を選ぶわけでは無い。
同様に小型のコクロヒメテントウはアブラムシ等を食べる捕食性のテントウムシなので体の大きさと食性には相関性は無い。
食性からいって益虫の部類であり、具体的な被害は無いようだが、同じく白渋菌を食べるキイロテントウなどと競合する可能性はあり、生態系への影響を見守る必要がある。




コクロヒメテントウ 体長2-3mm



キイロテントウ 体長4-5mm


アカハバビロオオキノコムシ

2010-10-28 06:01:22 | 野鳥
公園に隣接する寺の敷地内のススキの葉にとまっていた。
最初はハムシかと思ったが触角の先が丸い球桿状なのでキノコムシの類のようだ。
体長6mm程度、全体は赤っぽい橙色から赤褐色、触角と肢は黒色をしているのでアカハバビロオオキノコムシであると推察した。
カワラタケ、カイガラタケなどの多孔菌に集る虫なので、キノコでなく葉っぱにとまっているとハムシに間違えやすい。
オオキノコムシは体長35mm程度と大きいが、それ以外のオオキノコムシの類は全て体長10mmに満たない小さな虫である。





アカホシカスミカメ

2010-10-27 04:02:54 | 昆虫
カスミカメムシ科は異翅半翅昆虫の中では最大のグループで既知種で1万以上、調査が遅れている熱帯地域を含めると世界に2万種以上いると推定されている。
アカホシカスミカメは日本にいないインド産の種の学名で呼ばれたり、フタホシカスミカメと混同されたりした事もあったが、別種である事が判明した。
ヤハズソウやハギなどのマメ科植物を好む傾向があるとのことだがススキの葉にいた。
触覚が長く体が全般に明るい痰褐色で小楯板の先に小さな暗黒点がある。
日本には同属が4種いることが知られているが、体長7mm程度で半翅鞘の中央部に赤いストライプがあること、他は生息地が西南諸島や九州南部までであり、分布域が本州までまたがっているのはアカホシカスミカメだけなので間違いは無いと思われる。







ツヤホソバエの一種

2010-10-26 06:27:32 | 昆虫
公園に隣接するお寺の敷地内の草地の一画で十数匹が飛び回っていた。
飛んでいる所は流石に撮れないのでとまった所を撮影。
体長は4mm程度、飛んでいる時は小さなハチの類だと思っていたがハアリにも似ている。
良く見れば触覚も短いしハチやアリでなくハエの仲間、クロツヤホソバエのようだが、一週間程前に清瀬市で桑の葉裏で交尾しているの撮ったものと比較すると微妙に違う。
同じ種とは思えないので両方ともツヤホソバエの一種としておこう。








清瀬市中里にて撮影


オオスズメバチ

2010-10-25 08:09:54 | 昆虫
公園に隣接するお寺の敷地内のセイダカアワダチソウにチョウやハチ、特にハラナガツチバチが沢山集って来る。
オオスズメバチが時々やって来てはハラナガツチバチを襲って肉団子を作って持ち帰る。
ハラナガツチバチは体長20mm以上ある大型のハチなので頭を切り離して、胴体部分だけを肉団子にしていた。
胴体を切り離して頭部を使う場合もあるとの事なので、どちらを使うかは決まっていないらしい。
手前のセイダカアワダチソウが邪魔なので手でかき分けて20cmぐらいまで接近して撮影。
過去スズメバチに3回も刺されているにも拘らずハチ大好きでスズメバチの写真を撮りまくっている大先生に、どういう状況になったら危ないか聞いているのでスズメバチに接近して写真を撮るのが平気になってしまった。







サホコカゲロウ

2010-10-24 07:36:22 | 昆虫
他のカゲロウが生息できないほど汚れた水域でも生きることができる為、身近な場所でも見ることができるコカゲロウの一種。
体長7mm程度、翅には模様がなく透明、腹部は先端近くまで半透明をしている。
♂はターバン眼と呼ばれる帽子型の複眼を持ち、その基部に基複眼がある。
♀には無いこの独特の形をした複眼、何のためなのかは知らないが自然の造形の奇妙さに驚かされる。

サホコカゲロウ(♂)








ホウネンタワラチビアメバチの繭

2010-10-23 04:52:54 | 昆虫
草を刈られた公園の灌木の枝から風に揺られてつり下がっていた。
残念ながら孵化した跡の空繭だったがホウネンタワラチビアメバチの繭である。
ホウネンタワラチビアメバチはイネを食害するフタオビコヤガの幼虫(イネアオムシ)に寄生するハチとして知られ、この繭が沢山見られる年は豊作になるという事で豊年俵という名が付けられたようだ。
実際にはセセリチョウをはじめ多くのチョウやガの幼虫に寄生するようで、田圃の無い都下の公園でも生存する事が出来る。

ホシホウジャク

2010-10-22 07:19:22 | 昆虫
昼間に飛び回り、ホバリングしながら長い口を伸ばして吸蜜する。
胴体が太く、飛んでいると下羽のオレンジ色が目立つのでハチのように見える。
上羽の模様は迷彩柄でとまっている姿は目立たないのでほとんど飛んでいる姿しか見かけない。
似たようなものにオオスカシバ、ヒメクロホウジャク、ホシヒメホウジャクがいる。