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大妖怪展 & 伊藤晴雨 幽霊画展 & 古代ギリシャ-時空を超えた旅-


2016.09.19

大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで
2016年07月05日(火)~08月28日(日)


大妖怪展

行こう行こうと思いながら、なかなか足が向かなかった大妖怪展。気がつくと後4日。重い腰を上げ、両国の東京都江戸東京博物館へ向かったのは8月25日。

混雑とまでいかない、まあまあそこそこの混み具合。

東京都江戸東京博物館

まずは常設展。

東京都江戸東京博物館

東京都江戸東京博物館

東京都江戸東京博物館

大妖怪展

一番の目玉は「百鬼夜行絵巻」

東京都江戸東京博物館

公式サイト

展示資料目録(pdf)


同時に開催していたのが「伊藤晴雨 幽霊画展」(特設コーナー「幽霊が美しい-スタジオジブリ鈴木敏夫の眼-」開設!)

落語家五代目柳家小さんのコレクションが展示されていた。こちらの方は人が少なくゆっくり見ることができた。

伊藤晴雨 幽霊画展

オリジナルは写真撮影不可だが、こちらはOK。

伊藤晴雨 幽霊画展

伊藤晴雨 幽霊画展

伊藤晴雨 幽霊画展

伊藤晴雨 幽霊画展

ささやかな野心
スタジオジブリ
鈴木 敏夫

偶然の出会いだった。去年の夏の出来事。幽霊画を楽しむべく全生庵を訪ねた。それはぼくにとって、ここ数年の夏の恒例行事だった。
半分、見終わった時のことだ。見慣れない幽霊画が並んでいた。最初に目に入って来たのが、牡丹灯籠(ぼたんとうろう)だった。お露(つゆ)とお米(よね)のふたりが中空に浮かんでいる。志の輔(しのすけ)師匠の牡丹灯籠を聞いたばかりだったことも手伝って、その噺(はなし)と画が重なった。お露が本当に美しい。髪のほつれ毛が、手の品が。子どもの頃の懐かしい、しかし、恐ろしかった思い出。番町皿屋敷のお菊の亡霊も、この上なく美しかった。
見惚れていると、作者の名前が目に入った。伊藤晴雨。混乱が起きた。ぼくにとって、晴雨は責め絵や縛り絵の達人だった。晴雨が、こんなかよわい美しい画を描くはずがない。葛藤(かっとう)が起きた。同行した友人が、ぼくの葛藤をよそに画を楽しんでいた。そして、友人が素晴らしいと言って、ぼくに見ることを強いたのが吊(つ)り灯籠だった。これ、お盆提灯ですかねえ。構図の大胆さと線の繊細さが相まって、灯籠に映る男の顔が得(え)も言(い)われぬ怖さだった。その日の出来事は、まるで夢のような一日で、強烈な印象をぼくに残した。  間を置かず、あれは本当に素晴らしい画だったのか気になり、もう一度、全生庵を訪ねた。確信を持った。自分の目に狂いはない。今度は、ぼくにも余裕があった。猫怪談の猫の可愛らしさや地獄の釜の蓋が開く晴雨のユーモラスな一面も楽しむことが出来た。そして、展示の人に尋ねた。図録はありませんか。無かった。すると、その人が教えてくれた。今回が初公開で他にもいろいろあるらしいと。全部の作品を見たいと思った。
晴雨になぜ、ぼくは心惹(ひ)かれたのか。ひとことで言うと、晴雨の巧みな筆捌き(ふでさばき)に魅了された。真っ白な紙に筆を置いて、すっと書き下ろす。濃い薄い、速いゆっくりは書きながら瞬時に判断する。その思い切りの良さ。見ているだけで、何物にも代え難(かえがた)い快感がある。それは鳥獣戯画の実物を初めて見たときの興奮に似ていた。印刷物だと、微妙に再現できないのがその筆捌きだ。身体中を快感が走る。比べるのもおこがましいが、ぼくにしても、下手を承知で筆を執(と)り書と画を描く。ゆえに、その捌きの見事さに圧倒された。手練(てだれ)でなければ、ああは書けない。
ぼくの別の友人に昔の画に詳しい男がいたので、晴雨のことを話すと、なんと彼は自分の親戚だと言い出した。なんでも母方の親類筋にあたり、親戚はみな、そのことをひた隠しにしていることも分かった。ぼくがかつて所属した徳間書店の昔の大先輩にも教えられた。貧乏だったらしく、仕事の斡旋(あっせん)を頼むべく、自宅によく顔を出していたと。
晴雨の描いた絵は、一般には世間の評価は低い。ぼくにしても偏見があった。しかし、今回の展示で公表する晴雨の画は、それらのものと一線を画すと信じて、今回の展示を提案した。晴雨に対する世間の評価を引っ繰(ひく)り返したい。ぼくのささやかな野心だった。
晴雨の軸は、すべて小さんコレクションの寄贈だと書いてあった。ぼくは、小さん師匠の最期の高座に立ち会っている。紀伊國屋ホールだったと記憶している。小さん師匠が登場して何も語らず、しばらくの間、同じ姿勢のまま座り続けていた。いつ落語が始まるのか、耐え難い間があった。すると、お弟子さんらしき人が登場して、小さん師匠を抱きかかえ奥へと引っ込んだ。師匠が亡くなったのは、その直後のことだった。
ぼくは、小さん師匠が晴雨に引き合わせてくれた。そう信じている。

『伊藤晴雨幽霊画集-柳家小さんコレクション-』より

東京都江戸東京博物館



特別展「古代ギリシャ -時空を超えた旅-」
東京国立博物館 平成館 特別展示室 2016年6月21日(火)~ 2016年9月19日(月)


毎年恒例になりつつある、エジプトでご一緒だったKさんご夫婦との博物館鑑賞。
前回は去年7月の東京国立博物館 「クレオパトラとエジプトの王妃展」だから1年ぶりの再会。

古代ギリシャ展

今回の展覧会のみどころは…
第1章 古代ギリシャ世界のはじまり(前6800年紀~前1100年頃)
第2章 ミノス文明(前3200年頃~前1100年頃)
第3章 ミュケナイ文明(前1600年頃~前1100年頃)
第4章 幾何学様式~アルカイック時代(前900年頃~前480年)
第5章 クラシック時代(前480年~前323年)
第6章 古代オリンピック
第7章 マケドニア王国
第8章 ヘレニズムとローマ(前323年~)

ギリシャの遺跡というと、どれもこれも同じような感じがしていたが、「牛頭形リュトン」とか「スペドス型女性像」など、やはり見て良かったと思える展示品が多かった。
一番困ったのは、クレタ島に行ってみたくなった事。

東京国立博物館

公式サイト

一通り見終わった後は、同じく平成館の考古展示室を見学。結構な数の土偶が並んでいた。

古代ギリシャ展

古代ギリシャ展

古代ギリシャ展

古代ギリシャ展

平成館を出て東洋館に行きエジプトのミイラを見た。
数点だけどエジプト関連の展示品がある。


ル・コルビュジエ設計 国立西洋美術館

古代ギリシャ展


東京駅まで一緒に行って、旦那さんの好きなカツカレーが食べられる店でランチ。
先日発表されたネフェリタリの墓(前回ツアーで一緒に見ている)を観光するエジプト旅行を勧めてみたが、介護の関係とテロの影響を考えて、まだ早いかな…と。

またいつかご一緒に…



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コメント
 
 
 
ギリシア展 (いのぶー)
2016-09-20 08:09:41
私が行ったのは、14日(水)でした。
ギリシア展は、9時半~14時まで、じっくり鑑賞しました。よかったですね。

私もギリシアに行ってみたくなりました。
狙っているツアーは来年の5月の19日間ですが、、、ツアー代金が598000円と高額!!(ひとり部屋を追加した代金は、70万円超え!!)

気力はあるけれど、経済力と体力の限界をひしひしと感じています。(主人が定年退職をして年金暮らし)

期間がまだあるので、本を読み、自分なりのガイドブックを作成し、映画やYouTubeを見て、、、と、やり散らかし満載の毎日です。

ギリシア神話読み、天空を支えていたアトラスが岩に変化したアトラス山脈のあるモロッコ旅行も興味があり、どこにしようか迷っている時間も楽しいですね。
モロッコは15~16日間のツアーを検討中。

モロッコは比較的価格が安めで、このツアーは30万円台です。

ギリシア展の後、10年以上前の映画オリバーストーン監督「アレキサンダー大王」を観ました。

ガウガメラの戦いのシーンに、イランを側に立っている自分を感じ、、、と(笑)

 
 
 
Unknown (rin)
2016-09-20 16:50:16
いのぶーさん、お久しぶり!
ギリシャ展行ったんですね
確かにギリシャに行きたくなりました
得にクレタ島!
ツアー料金高いので、トラピックスとか旅物語とか安いツアー物色しています
モロッコもいいですね
今、一番気になっているのはネフェルタリです
一度見ていますが、やはり気になります
JALで期限のマイルがあるので、まずはそれを使って近い(安い)ツアーになりそうです
 
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