凛大姐&小姐的極楽日記!

今日一日、よいことがありますように!

二時間でわかる?「春の雪」

2005-11-25 | 映画(その他)
最近、本屋さんでは「30分でわかる夏目漱石」
(いや、10分だったかも・・・)
とか、その手の本が多数並んでいます。
ちらっと立ち読みしましたが、(私が立ち読みしたのは、谷崎潤一郎バージョン)
編集した人も、その本のレビュー(?)を書いている人も、谷崎潤一郎の
全作は絶対に読んでいないと確信しましたね。
「あとがき」だけ読んで、レビュー書いた・・・に90ポイント賭けます。
(持ち点、何ポイントか知りませんが・・・

いったい、「30分」(10分?20分???)で、谷崎潤一郎や、夏目漱石の
ナニが知りたくてその手の本を買うのか、私には全くわかりません。

私は、サラリーマン生活したことないからわかんないけど、就職試験では
「谷崎 or、漱石の作品5作のタイトルを書き、100字に要約せよ
とかの試験問題が出るのでしょうか?
それとも、5作のタイトルと簡単あらすじを知っていないと忘年会でイジメ
られるのでしょうか???...ナゾです。

この映画にも、
「30分でわかる三島由紀夫」的な本と同じ匂いを感じました。

「春の海」は、三島由紀夫の遺作「豊饒の海」4部作の第一部です。
遺作であると同時に、非常に変わったスタイルの長編なので、
その作品論を展開するなど、私なんかは100年早く
そう簡単に手を出せるものではありません。
(100年後には死んでます。= 一生手を出せません

それに手を出す・・・ということは、よほどの自信と勇気があるか、
それとも某安売りチェーン店名と同じような無謀な無知さゆえか、
どちらかです。

この映画を観た限り、前者とはとても思えません。

まず、四部作だということは知っているのでしょうね???
でも、残り三部は撮る気はなさそうです。
撮る気であれば、要となる人物=本多をあんな単純熱血青年
変えてしまいはしないでしょう。

原作がある作品を映画化する場合、「小説」と「映画」では表現スタイルが
違うわけですから、当然、同じのものを作れるわけがありません。
「小説」の中の、どの「要素」に焦点を絞り、何を訴える「映画」にするか
はっきりさせないと、多面的で重層的な表現スタイルである「小説」
乗り越えることは不可能です。

つまり、小説をいったん分解し、監督(または製作者)サイドで、
再構築せねばならないわけです。

この映画の公式サイトを見ていたら、「悲しくも美しい究極の悲恋物語」
とのコピーがついていました。

コレは「悲恋」じゃあないですよ。
「破滅の美学」を描いた小説ですよ。

登場人物、ストーリー展開とも、「核」になる部分はすべて避け
当たり障りのない部分だけをツギハギして作りました。

「原作に忠実」っぽさを、出すため、原作のセリフもたくさん使用しました。

あと、お金に糸目をつけず、大正浪漫映像をみせつけ、ごまかしました。

さらに、観客レベルを計算し、原作にはない、お雛様コスプレ妄想シーン
(アレ?コスプレじゃないの?妄想じゃないの???
など、「わかりやすい」夢まで勝手に「注釈」的に挿入して下さってます。
(その「注釈」も、かなりの見当ハズレ・・・

どうやら、監督も製作者も、「分解」したはいいけど、えらく見当違いな
モノを作り出しちゃったようです・・・。

いや・・・「見当違い」と断言するのは危険かも・・・
実は、「計算どおり」なのかもしれません。

なんせ「30分でわかる三島由紀夫」の本が売れる時代ですから・・・。

ま、ご心配なさらずとも、三島崇拝者は、キャスティング観ただけで、
映画館には行きませんよ・・・
(そこまで「計算どおり」なんだろな・・・すげーっっ!!

追記

金城く~~ん、やっぱり「オチ」が必要だってっ!!

         
  
  ええっっ?!
  「雪」だし、お休みじゃなかったの???

コメント (20)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 「黒色毛衣」by周杰倫(ジェイ... | トップ | 誰もが持っている・・・「ド... »
最新の画像もっと見る

20 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
あれ~~? (ミチ)
2005-11-27 00:13:57
こんにちは♪

最後まで読んできたのに金城くんも出てこないし、小姐も義弟も誰も出てこない~~~

ある意味そのことの方がショックかも!



だいたい三島作品を2時間でやろう、4部作のうち一作だけを映画化しようという試み自体が驕りですので、そこらへんは目をつぶりましたですよ、はい。

原作読んでいない人も多いんだから仕方ないですよ~。

いや、原作読んでいてもなかなか深く理解は出来ていないし(自分のことです)

原作読んでいない人はただひたすら清様の自己チューを理解できないと仰っていますよ・・・



で、この映画まだ上映されているのね、それにもビックリです
やはり? (RIN)
2005-11-27 00:28:49
ミチさま



こんばんは~!

鼻から「映画化はムリ、ましてや、この製作サイドにキャスティング

と、全く観る気はなかったんですが、某サマから

感想を聞きたいと言われ(書かれ?)観にいきました

「みやび」は興味ありますが、コチラは「やっぱり。。。

って感じでした。

三島作品の中でも、この作品は遺作ですしね、簡単に「イイトコ取り」

して映画化するのは、ちょっと無謀だったと思いますよ。

ああ、やはり、「オチ」は必要ですか???

「オチナシ記事」は無謀でしたね・・・
追記 (RIN)
2005-11-27 00:48:29
追記



やっぱり、「オチナシ」では「オシマイっ」感がないので

「オチ」追記しました・・・
こんばんは (カヌ)
2005-11-27 01:03:03
「4月の雪」とか「春の雪」とか同じような時期に敢えてぶつけてきたとしか思えない2作品ですが、私はどっちがどっちか分からないまま、両方とも見る気が起こりませんでした。

へぇ~、「春の雪」は4部作なんですか!私も30分で分かる三島由紀夫で勉強しなくちゃ、忘年会でいじめられそうだ(^^;
原作ものは…。 (あかん隊)
2005-11-27 01:06:55
難しいですよねぇ。原作あるものを映画化するって。

やっぱり、自分は、映画は「オリジナル脚本」がいいな。原作を知っていて、気に入っている人は、映画ではほとんどがっかりしますよね?

知らないで観たなら、おもしろければ「原作を読んでみようかな」と思うでしょう?

そのくらいのことで、いいのじゃないかと思ってます。原作が崇高で、思想的なことが縫い込められているものだとしたら、本の文字から「想像」すべきであって、「形から入る」的映画は、文学における抽象的な領域には、入っていけないものがあるのではないかしら。

「言葉」を「文字」でインプットして、頭の中で演算処理するのと「言葉」を「会話」と「映像」で、しかも流れていく時間の中で処理するのには、根本的な違いがあるはずですよね?

だいたい、本なら時間を気にしないで読めるし、繰り返し確認できるけど、映画は、途中でとめて巻き戻して気になる部分を確認してたら、訳が分からなくなってしまいそう。

RINさんのやや強引な「オチ」に今日も喜んでいます。ありがとう!
ありがとう (ミチ)
2005-11-27 07:42:25
RINさん、リクエストに答えてくださってありがとう~

今朝起きてみたらちゃんとオチが付いていて安心しました。

やっぱりこうじゃなきゃ!

吹雪の中で目をカッと開けている金城くん、「LOVERS」じゃないよね?

コメント多謝です♪ (RIN)
2005-11-27 09:57:25
カヌさま



「四月の雪」も「春の雪」も両方観ましたが、どっちも印象に残らず、

「コケた・・・」という感想しか頭に残ってません。

季節外れの雪は、やっぱりダメですよ~

>30分で分かる三島由紀夫で勉強しなくちゃ、・・・

大丈夫ですよ~!

「映画では子供産めなかったけど、リアルでは無事出産できてヨカッタね~

と言っておけば、イジメられないと思います



ミチさま



リクエストにお応えして、「オチカネ」つけました。

「LOVERS」ですよ

思えば、アレも「季節外れの雪」に悩まされた撮影でした・・・

「大雪だから、撮影休みだね」と

喜んでいたのに、一気に暗転、大雪の中での撮影になった金城くんは

ホントに気の毒でした。「自業自得」からほど遠いのに・・・
原作モノ (RIN)
2005-11-27 10:14:04
あかん隊さま



コメント多謝です♪

「原作」があるものでも、内容によりけりだと思います。

同じ妻夫木くん作品でも、「ジョゼ・・・」なんかは原作のセリフはひとつしか

使ってませんし、原作にないエピソードや人物などもたくさん入れましたが、

「原作の雰囲気」をちゃんと残していたので、「労力を惜しまない品種改良」

の結果、見事に別色の花が咲いたような映画になっていました。

ただ、アレは、「雰囲気」を物語る小説でしたからね・・・。

三島、特にこの作品は、遺作ですし、ああいう死に方をしているわけですから

かなり注意深く読まなければならない作品だと思います。

単にセリフを拾って、大まかなあらすじをたどるだけでは、原作の一番の「核」

を落とすことになってしまいます。この作品では、妻夫木くんの友人、

本多の内省や、演説が何ページも続きますし、その部分は、三島自身の歴史観

人生観、美学、など、思想を考える意味で非常に大事なわけです。

何度も読み返さないと真意に近づき難い(何度読んでも、その真意を汲むには遠いような気も・・・

ところです。

そういう部分は映像化しにくいし、ズバと切り捨ててるんですよ、この映画。

で、なんかカッコよさげなセリフだけ残してる・・・(苦笑)

それじゃあ、オチだけ見せられてるようなもんで、映画だけ観た人には

「まあ、キレイな映画で衣装だったね」っていう程度の作品にしかなりません。

やはり、「抽象的」、思想的なものを語る「小説」を映画化するのは

おのずと限界があると思いますし、仮に、今回のように映画化しても、

「小説」を「骨抜き」にしたものにしかならないように思います。

この映画は、何度巻き戻して見ても、「原作」の核心を「骨抜き」にしてますから

「三島の哲学」に触れることはできないと思います。

まあ、「おお、ビューティフルジャパン!」と、海外市場では特に深い意味もなく

ウケるかもしれませんが・・・

また、この映画、原作を読んでいない人には好意的評もありました。

核を「骨抜き」にされ、「思想も哲学も抜き」にしてもなお、美意識を

感じさせるわけですね、三島さん・・・と別の意味で感嘆いたしました。

日本的な思想や考え方がよくわからない外国人にも「ミシマ」ともてはやされる

理由がわかったように思います・・・

ま、イイ勉強になりました。
三島モノですから (chishi)
2005-11-27 23:24:29
ムリな部分は目をつむるしかありません!

えへ。

とりあえず美しい映像を楽しみましょう!

(なげやりやんけ~と叱らないでね)



と、そいえば一昨日は三島の亡くなった日だった…黙祷。
やっぱりでしたか^_^; (悠)
2005-11-28 06:58:06
あの程度の恋愛を、「地」の文(独白とか)で重厚に仕上げる三島はすごいな~三島マジックなんですけど、映画は、三島原作がついてなきゃ、ドラマとしては、できのよくないできだったです、私^_^;。映画と原作でいえば、「姑獲鳥」は小説も、映画も両方よかったですよ(これは、映画評判わるかったみたいですが^_^;)

コメントを投稿

映画(その他)」カテゴリの最新記事