吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

昔話7

2008年11月11日 06時31分49秒 | インポート

 後日、その病院に行ったところ患者さんからの投書をみせられた。どうもあの時、長時間待たされた患者さんからのものらしい。内容は「重症患者をかかえての救急診療は理解できる。しかし重症患者は時間がかかるのは最初から分かっていることなので、そちらは後まわしにして、自分たちのような軽症から待たせないで先に診るべきである」と・・・。この感覚は自分には理解しがたい。しかし一般の方はそう考えているのかと驚いてしまった。しかしその病院の体制は変わることなくそのままの状態であった。今でもボクはあの時の患者さんに恨まれたままだろう。まっ、いいかぁ。時代は救命士誕生にさかのぼること5年前であった・・・。(この項おわり)


昔話6

2008年11月10日 07時18分10秒 | インポート

 タクシーで当直病院につくと、まさに天井まで届きそうな勢いのカルテの山・・・。そして待合室での子供の割れんばかりの泣き声。そして昔は白衣の天使と呼ばれたであろうが、今は見る影もない当直看護師の鬼のような形相・・。随分待たせたのは容易に想像がつく。ほぼ全員の患者さんから、その時間の長さの嫌味や皮肉を言われた。こういう時は「俺は悪くない」とばかりに反論しても時間ばかりくって仕事がすすまない。ただ「申し訳ありません」といって診療を続けたほうがよっぽど早いのだ。それにしてもこの日は、救急隊員やら長時間待たせた救急患者やら、当直看護師の全員から恨まれているんだろうな・・とひしひし実感した。


昔話5

2008年11月08日 06時36分50秒 | インポート

 まったく、あちらを立てればこちらがたたずである。とにかく「数分でもどるから」(数分でもどれるわけはないが)と言って救急車に乗り込んだ。そしてとりあえず転送が終了し、いざ当直病院に戻ろうとした時、その救急隊から「先生、今、119通報で他の救急現場に行かなければなりません。ですので先生はそのまま一人で歩いてお戻りください」と・・・。えっ?そちらの依頼でここまで同乗したのに帰りは自分で歩いて帰るの?と、やりきれない気持ちで深夜の街中でタクシーをひろい自腹で当直病院にもどった。さて、そこで待っていたものは・・・嗚呼。


昔話4

2008年11月07日 07時26分11秒 | インポート

 ここで「運べ」「運ばない」の論争をしても、不利益を被るのは目の前の患者さんである。こちらが折れざるを得ない状況である。そうなるなら最初にそう言ってくれれば、点滴抜かなくてもよかったじゃないか・・と嫌味をいったが、「法規に則った救急搬送をご理解ください」と切り替えされた。・・・苦虫・・・。さていよいよ自分が救急車に乗り込みいざ転送しようとしたら、当直病院の当直看護師に「先生! 先生が行ったら救急外来の患者さんはどうするんですかぁ? 病院を離れられたら困ります! 行かないでください」と言われた。さぁ・・・どうしようか???


昔話3

2008年11月06日 07時14分20秒 | インポート

さていよいよ転送かと思いきや、また転送しないと言うのだ。今度の理由は「意識状態が悪い」から医師の同乗がないと運ばないというのだ。たった今、自分たちは現場からこの病院まで「医師の同乗なし」で搬送してきたわけだが、一度病院に到着したあとは、医療従事者の同乗がないと運ばないというのだ。彼らの理論は「自分たちは医療者ではない。救急搬送上必要な応急手当(医療行為ではない)は最低限するが、病院に一度きたらその後は救急搬送に当てはまらない」というのだ。患者さんの根治的治療は開始されていないにもかかわらず、一度、どんな病院でも経由すると以降は救急搬送ではないというらしい。これは法規なんだそうだ。


昔話2

2008年11月05日 06時15分54秒 | インポート

 患者さんを搬送してくれない理由は、点滴と言う医療行為がなされたなら医療管轄下なので医師の同乗が必要だというのだ。かといって自分が当直病院を離れるのは職場放棄になる。でも救急隊は絶対に譲る気配はない。・・・しょうがない、やむにやまれず先ほど入れた点滴を抜く羽目になった。心では「数分後、向こうの病院についたらまた同じ点滴をさすんだろうなぁ・・」とやりきれなかった。まさにやっとの思いで作った夏休みの工作宿題を学校に持っていく前に自分で壊してしまうような、そんな感覚だった(といったら大袈裟か?)。


昔話1

2008年11月04日 07時20分29秒 | インポート

 大昔、救命士のいない時代における他の病院当直中の出来事でした。意識の悪い重症患者が救急車で搬入されましたが、そこの病院では手に負えないので他の病院へ転送することにしました。いろいろ応急処置で点滴なども行い、幸い転送先病院からも収容OKの返事をもらい、いざ転送させようとしたら、救急隊員から「これでは我々は転送しません」といきなり言われてしまった・・・!!?


集合契約特定健診の開始

2008年11月01日 06時41分45秒 | インポート

 豊島区では11月より標記健診が開始されます。これは社会保険の家族の方や、あるいは国保健保組合の方が対象になります。ただし1200ほどある健保組合の中には豊島区医師会と集合契約を結んでいないところもありますので、受診可能医療機関は組合にご確認ください。また組合によっては補助割合が異なりますので、時に5000円ほどの自己負担金が発生する場合がありますのでご留意ください。それから受診券記載されている「受診期間」は各健保組合で異なります。この期間内以外では健診は受けられませんのでご注意ください。