吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

坂東三津五郎さん その2

2015年04月09日 05時29分07秒 | 日記
 自分が救急医療をやっていた時に、一度だけフグ中毒の患者が搬送されたことがあった。もちろん料理店での飲食ではなく、自分で釣ったクサフグを自分でさばいて食べたのであるが、「口がだんだん痺れてきた」と救急車を呼んだのである。ちょうど自分が当直の時であり、「めったにお目にかかれないフグ中毒」ということで、不謹慎ながらワクワクした記憶がある。なーに治療法は簡単である。気管挿管+人工呼吸器管理でいいのであるから難しくはない。
さて、患者が搬送されて拍子抜けした。単に唇が少し痺れているだけなのである。呼吸筋麻痺はなく、呼吸状態も十分であり、血液ガス分析でも異常値はない。もちろん患者の状態が軽症であるのは喜ばしいことではあるが、すこしだけ「う~ん、なーんだ」という感情もあったことも否定できない。これでは「フグ中毒」としての治療などは全く必要なく、結局患者は翌朝、元気に歩いて帰宅していったのである。
表現は不適切であるが、ランナー2、3塁、一打逆転サヨナラの場面で、自分に打席が回ってきたのであるが四球敬遠されたような思いであった。まっ、でも自分は敬遠されるほどのバッターでもないのだが・・・。


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