吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

アイスホッケー選手が心肺停止…命を救った観客の看護師「焦りはなかった」 その4

2024年07月13日 06時15分05秒 | 日記
 一般人は確かにいざという現場で応急救護に参加するのには勇気が必要かもしれません。でも勇気を必要としないようにごく普通の感覚でその現場に参加するために応急手当講習と言うものがあるのであり、そのように消防は普及を進めなくてはなりません。
 そしてその講習の中では参加して万が一傷病者を救命できなくとも善意でなされた手当に対しては法的な責任は発生しないという法律があることも周知しなくてはなりません。
 十年一日の如く、いやあの文言は30年以上まえからもずっと用いられてきました。なかば決まり文句のように用いられます。もう一度しっかりと感謝状の文言を吟味してほしいと思いますし、署長さんには救命講習の指導員にもなってほしいと思います。そうすれば講習の中で指導員が「勇気をもってこの手技を行ってください」なんて一言も言っていないことが分かります。
 署長さんの言葉「勇気ある行動」は「応急手当には勇気が必要」と誤解されます。そして勇気のない人は応急救護に参加しなくなります。救命講習では、「勇気」を学ぶのではなく「手順」を学ぶものです。そして救護者の積極性に感謝する文言であればまだしも、あのような精神性を鼓舞するような文言は大げさであり救命講習の普及にブレーキをかけます。あれだけは慎んでほしいと思います。