吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

患者さんから その7

2011年09月21日 06時39分17秒 | インポート

うちのクリニックはまだまだ発展途上ではあるが、もちろん業務上ではプロの仕事はするつもりである。しかし仕事を離れて父のような付き合いをするかといえば難しいであろう。自分もあまり望むようなものではない。しかしながらこのシリーズの冒頭に書いた謹厳実直で痛いほどこちらに信頼をよせてくれているご夫婦には、正直対応は違うものになるだろう。奥様が言っていた。「うちの主人は『工場の油の臭いを嗅ぐとホッと気が休まる。自分が死ぬときは工場にベッドを持ち込みそこで死にたい』といっているんです」と。昔から工場で働くことが好きで、ずっと情熱をもってやってきたそうである。この患者さん達の願いなら自分が工場で最後を看取ってもいいなと思った。お安い御用である。信頼関係とはお互い知らないうちに構築されるものなんだなと今更ながらに不思議に思った。患者さんから学ぶことも多い。感謝である。