理系母の療育と自閉症児の成長の記録

3歳半で自閉症スペクトラムと診断された息子。タブレットやデジカメなどを使った家庭の療育で約3年でDQ57からDQ97へ。

支援級という選択1

2018-11-29 16:50:20 | 発達障害

息子は3歳半から就学までの間にDQだけみれば57から97と標準近くにまで伸びたのですが,小学校は特別支援級を選択しました。

そして4年生まで過ごしてみて,支援級を選択してよかったと私も息子も思っています。

 

今回はその支援級に入るまでの経緯と,よかったと思える理由について述べていこうと思います。

 

 

 

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年長の年の9月のはじめに,市の教育委員会との就学相談がありました。

小学校で息子の通うクラスをどうするのがいいのか,話し合うためのものです。

 

自由勝手な息子の性格上,普通級はいろいろと難しいように思いましたが,では特別支援級があっているのかというと,なんとも判断し難いところがありました。

というのも,以前,息子と支援学校を見学に行った時に,その場を息子がとても嫌がったことがあったからです。自分のことはさておいて,障害のある子どもと一緒にいるのを嫌がっているようでした。

 

直近の発達検査は田中ビネーでIQ75。

その検査は試験官とのやりとりがかち合わずに点を落としているようなところがあったので,実際にはもうちょっとIQがあるのではないかとも思いましたが,そういうのも含めての検査結果ですので,教育委員会には正直に結果を伝えました。

 

教育委員会の担当者からは保護者の希望も聞かれましたが,正直私たちにも判断がつかない,と答えました。普通級と支援級のあいだをとって,通級クラス(席は普通級におき,週1日程度その子にあった特別な授業を通級クラスに通って受けられる)はどうかと相談しましたが,通級クラスはまずは普通級に入ってしばらくしてからでないと受けられないと言われました。

 

その2週間後,市で指定された支援級に体験入学に行き,それからまもなくして教育委員会から,専門家との話し合いの結果,支援級を奨めるとの連絡がありました。

 

周りでは,教育委員会に支援級を奨められたら絶対に支援級に行かなくてはならなくなるからと,普通級を希望する親御さんのなかにはあえて就学相談を受けない人も多くいました。

 

しかし私は,息子を絶対に普通級に通わせたいわけではありませんでした。

私にとって大事なのは,どの環境が息子が最も成長できるか,です。

もちろん,普通級に入って普通に授業を受けて普通に友達と遊べるのならそれに越したことはありません。

でも息子はそうではありません。

まず,授業中,ちゃんと着席できるのか,そして先生の話をちゃんと聞いて指示に従えるのか,とりあえず先生に怒られない程度の行動ができたとしても,そこで何かを学べるのか?

息子は,普通の子であれば周りから吸収して自然と学ぶようなことがとにかく難しい子です。DQが伸びたのも,息子に合わせた療育や保育園の先生の特別な配慮があってこそのことで,普通級に入ったら学校にいる時間のほとんどを先生に怒られるかほっておかれて過ごす様子が容易に想像できました。学校に行ってから帰るまでの1日6時間以上,週5日,それを6年間,その膨大な時間をただ耐えて過ごしているだけでは何も成長できません。

それよりはいくら勉強が遅れても,手厚く支援してもらって,少しずつでもいいから確実に成長ができる方がよいのではないか,と私は考えるようになりました。

 

その一方で,支援級を選択したら,息子は嫌がらないだろうかという心配はありました。

 

当時,私の住む市では,学区外の学校でも希望すれば通うことができたので,無理なく通学できる範囲の学校の支援級を2つ見学に行きました。

どちらもとても雰囲気がよかったのですが,そのうちの1校は落ち着いたやさしい上級生が多く,一見すると何の障害があるのかわからない子ばかりでした。しかも勉強もしっかりしていて,得意科目は普通級に受けに行ける「交流」という制度もありました。実際,上級生のなかには支援級から普通級に移った子も何人かいます。

 

結局,その支援級がある学校に就学希望を提出し,その希望が通ってそのクラスに入学することになりました。

 

この学校を選ぶまでの過程は,息子とは相談もせず,意見も一切聞きませんでした。親でもこれだけ悩むようなことを,なんの経験もなく見通しもない5〜6歳の子に判断ができるわけもなく,ほぼ私の独断で決めました(夫には確認程度に学校見学に付き合ってもらい,結論とその理由を説明して同意を得ました)。

そのかわり,息子が学校を嫌がったら,その時は柔軟に対応して別の最適な環境を探したり作ったりしていこうと,かなりの覚悟を決めていました。

 

そんなふうに,母としてはかなり気負っていたのですが,入学の1カ月ほど前,嬉しい出来事がありました。その支援級の担任の先生のはからいで,体験入学としてクラスに入ることができたのです。しかも先生はわざわざお楽しみ会の日を選んでくれたので,やさしいお兄さんお姉さんに囲まれてワイワイ楽しく過ごすことができ,息子も学校に対する明るいイメージがぐっと膨らんだようでした。


「支援級という選択2」に続く。


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