バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

シキミ酸の製造方法

2007年12月30日 | 創薬 生化学 薬理学
出願番号 特願2006-129444 公開番号 特開2007-300809

発明者 松下 一信  外山 博英 足立 収生
出願人 国立大学法人山口大学

発明の概要 【課題】 鳥インフルエンザ等に有効な医薬品のほか、多数の医薬品、農薬等の原料となるシキミ酸を、効率よく、簡便な方法で、また環境に負荷を掛けない方法で製造する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 シキミ酸を製造する方法において、1)酢酸菌由来の酵素存在下で、キナ酸から3-デヒドロシキミ酸を製造する第一工程、2)シキミ酸脱水素酵素(SKDH)とグルコース脱水素酵素(GDH)の共役下、3-デヒドロシキミ酸からシキミ酸を製造する第二工程、の各工程を経由することを特徴としている。詳細>> 特許コード P07P005321

抗腫瘍活性物質エクチナサイジン743の改良合成法

2007年12月30日 | 医療 医薬 健康
出願番号 特願2003-063240 公開番号 特開2004-269434

発明者 福山 透 菅 敏幸
出願人 独立行政法人 科学技術振興機構

発明の概要 【課題】エクチナサイジン743の改良合成技術の提供
【解決手段】一般式1および2の化合物を合成中間体としたエクチナサイジン743の改良合成技術。
【化1】



【化2】



両式において、1中、R1およびR3は、Hまたは炭素数4以下のアルキル基、R2はアルコキシカルボニル基、低級アルキルスルホニル、アリールスルホニル基またはHを示す。X1は炭素数4までのアルキルおよび/または電子供与性置換基を有していても良いフェニルシリル基であり、X2はH、炭素数4以下のアルキル、アルコキシアルキル、アリル基またはアルキルまたはアリールスルホニル基から独立に選択される。YはOまたはNである。 詳細>>特許コード P07A012535

生物多様性データベースのプロテオーム情報による再構築

2007年12月30日 | BioTech生物工学 遺伝子工学
原核生物における種多様性情報 :プロテオーム解析の導入
研究者 渡辺 信 ほか
研究実施機関 国立環境研究所 東京理科大学 理化学研究所

報告概要 生物の進化の過程では、突然変異を生じて遺伝子配列が変化し、生物種の遺伝子を比較することによって、その遺伝子の進化の道筋を推定することが可能とされている。しかし、1種類の遺伝子配列では情報が不足し、構築された類縁関係とは不一致な系統樹が作成されることがある。このような不一致を示す分類群について、1種類の遺伝子配列だけでなく、発現している全たんぱく質のプロテオーム解析を行い、系統樹にマップする作業を支援するためのソフトウエアを開発し、ネットワーク上から実験者が簡便なインターフェースを介して利用できるシステムを構築した。このシステムを用いて現在、Oscillatoria agadii、Microcystis aeruginosa、Anabena sp.などのシアノバクテリア種について、解析データを蓄積中である。また、原核生物の種情報を細菌・古細菌・シアノバクテリアについて約9,000件整理し、統合化データベースとして公開準備をすすめた。 J-Store>> 研究報告コード R030000332

生物の最適形状・最適行動

2007年12月30日 | 医療 医薬 健康
研究者 河内 啓二
 所属: 東京大学先端科学技術研究センター

報告概要 生物の形状や行動を最適に定めている条件を数値計算によって見つけ出し、従来設計者のひらめきと計算と試行錯誤によって行われていた設計法に指針を与えることを目的とした。その結果、本研究で以下の事を明らかにした。(1)生物の鰭や翼の最適形状や最適運動の研究から、生物の飛行運動や泳ぎを支配する要因が、1)支配的な流体力の成分、2)評価関数、3)制約条件の順に重要となることを示した。(2)サイズに最適な運動メカニズムの知見が定量的に広がった。またこれまで不明であった昆虫サイズの翼型に対して空力データベースを構築し、ネットワークを通して一般に公開できるレベルに形成した。同時に昆虫の翅の微細構造や外骨格構造に対して構造データベースを構築した。(3)新しい最適計算法アルゴリズムの提案とニューラルネットワークによる運動解析法の開発を行った。(4)ルール規範型のモデルを用いて魚の捕食者からの逃避行動の解析を行い、自然界の群の逃避行動が合理的である知見を得るとともに、このような解析法の有効性と可能性を確認した。 J-Store>> 研究報告コード R030000344

蛋白質立体構造データベースの構築と利用システムの開発

2007年12月30日 | 創薬 生化学 薬理学
研究者 楠木 正巳
 所属: 大阪大学蛋白質研究所

報告概要 研究開発題目1「蛋白質立体構造データベース編集システムの構築と運用」プロテインデータバンクを構築・運営する国際的な協力体制の一環として大阪大学蛋白質研究所においてアジア・オセアニア地区のPDBエントリーの登録・編集することを企画し、エントリーの登録・編集体制を整えた。2001年9月末で400個のPDBエントリーの編集を行い、順調に運用している。研究開発題目2「蛋白質立体構造データベースを利用した全自動分子置換解析システムの開発」蛋白質のネイティブ結晶のX線回折データだけを用いる分子置換法に基づき、利用者がインターネット上のWEBサーバに必要なデータを入力することにより構造解析を実行するシステムを開発した。データの入力から構造解析のシステムの表示までのシステムが完成し、いくつかの新規蛋白質結晶の構造を解析した。研究開発題目3「蛋白質基本構造解明プロジェクトへの協力」PDBエントリーに、構造ゲノムプロジェクトに関連した項目を追加することなどで協力を実施している。 J-Store >> 研究報告コード R030000345

E-CELL:ゲノム情報に基づく細胞の再構築

2007年12月30日 | 細胞と再生医療
研究者 冨田 勝
 所属: 慶應義塾大学環境情報学部

報告概要 1996年に発足した電子化細胞(E-CELL)プロジェクトは、細胞内の全プロセスをシミュレーションすることを目的としており、本稿では、E-CELLシステムを用いたヒト赤血球細胞モデルを中心に報告した。まず、データが蓄積している主要な代謝経路である解糖系、ペントースリン酸経路、核酸代謝経路、簡単な膜輸送系の実験データを用いてE-CELLシステム上に赤血球シミュレーションモデルを構築した。また、赤血球モデルを用いてグルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PD)欠損症の解析を行い、欠損症患者から分離された欠損酵素の反応速度パラメータを得ることが出来た。さらに、ヒト赤血球には還元型グルタチオンの生合成経路と酸化型グルタチオンの能動的排出機構が存在していることがわかった。この経路は還元型グルタチオンを直接生成し、また、酵素阻害の一因になっている酸化型グルタチオンを低下させる作用があると予想されたため、G6PD欠損による還元力低下に対するある程度の補償機能を持つのではないかと考え、これらの経路を組み込んだ。その結果、還元力の低下が組み込み前と比較してATP量から予想される赤血球の寿命は、ほぼ実際の細胞と変わらないまでに延長した。また、これらの経路がG6DP欠損症において変異赤血球の寿命を延長する機能を持っていることが示唆された。 J-Store>> 研究報告コード R030000346

3D-1D法を用いた全遺伝子産物同定システムの研究開発

2007年12月30日 | BioTech生物工学 遺伝子工学
研究者 西川 建 (国立遺伝学研究所)

報告概要 大量に産出されるゲノム配列データをいち早く情報解析し、その結果をデータベースとしてまとめて公開することを、本研究課題の目的とした。ゲノム情報解析はタンパク質レベルの解析に限り、とりわけアミノ酸配列からの立体構造予測を中心とした。解析ツールは、3D-1D法に換えて、より優れたPSI-BLAST法を採用し、すべての解析結果は「GTOPデータベース」として41種の生物をまとめて公開している。さらに、GTOPの内容を詳細に吟味することにより、ORFの全長が既知の構造ドメインの一部分にしかヒットしない場合があること、あるいはゲノム上で隣接するORFを2つ合せるとはじめて1つの完全な構造ドメインにヒットする事例が少なからずあることを見出した。大腸菌を対象としてこれらの事例を慎重に解析した結果、これらは配列決定上の単純な実験エラーではなく、本来の遺伝子が壊れた状態、すなわち「偽遺伝子」に違いないという結論に達した。大腸菌ゲノム中にこのような偽遺伝子(ORF)が100個近く存在することが同定できたので、併せて報告したい。J-Store >> 研究報告コード R030000347

完全長cDNA間の共通ドメイン検索システムの開発

2007年12月30日 | BioTech生物工学 遺伝子工学
研究者 松田 秀雄 (大阪大学大学院情報科学研究科)

報告概要 高等動物の遺伝子が有する多様なドメイン構造を計算科学技術により明らかにするため、タンパク質配列の間に共通して存在するドメイン(共通ドメイン)を検索するシステムである共通ドメイン検索システムの開発を行った。これには、理化学研究所のグループによって決定された約6万個という大量のマウス完全長cDNA配列を利用した。新規ドメイン候補として検索された共通ドメインの妥当性の評価では、そのドメインを持つ遺伝子の機能情報、遺伝子が発現している組織と時期の情報や、当該遺伝子産物がどのタンパク質と相互作用を示すかの情報が有用であることがわかった。このドメインについては、別の研究グループによってタンパク質結合ドメインであることが報告された。さらに、この遺伝子機能情報を格納したデータベース、公共配列データベースの更新に伴う遺伝子機能情報の見直しを組織間で効率的に行うため、配列相同性検索の結果をXMLを用いて整形するシステム、共通ドメイン検索システムから得られた共通ドメイン情報を視覚的に閲覧するためのデータベースをそれぞれ開発した。 J-Store>> 研究報告コード R030000363

生体膜で働くプロトン駆動のナノマシン

2007年12月30日 | BioTech生物工学 遺伝子工学
研究者 野地 博行 (東京大学生産技術研究所)

報告概要 生体分子モーターは、1分子で機能し、化学エネルギーを力学的な仕事に変換する天然のナノマシンである。本研究では、それぞれ回転分子モーターであるF1モーターとFoモーターからなるATP合成酵素に注目し、そのメカニズム解明を目指した。この分子モーターの最大の特徴は、生体膜に埋りプロトン流で駆動するモーターであること(Foモーター)、化学反応と回転運動が可逆的に共役していること(F1モーター)、の2点である。そこで、本研究では、(1)ATP合成酵素が生体膜に埋まってプロトン駆動で回転する実験系を構築する、(2)F1モーターの化学反応を制御するために1分子操作の実験系を構築する、の2テーマを中心に展開した。 J-Store >> 
研究報告コード R040000051

核酸・多糖複合体における分子認識メカニズムの研究と遺伝子マニュピレーターの創製

2007年12月30日 | BioTech生物工学 遺伝子工学
研究者 櫻井 和朗 (北九州市立大学国際環境工学部環境化学プロセス工学科)

報告概要 我々が始めて発見した核酸と天然多糖β1-3グルカン複合体に関して、その基礎的性質と構造を明らかにして、複合体形成の機構を探ると共に、機能的オリゴ核酸のデリバリーシステムへの応用を目指した。 J-Store >> 研究報告コード R040000052