日本の研究.com.,プレスリリース 掲載日:2016.12.27
京都大学 日本医療研究開発機構
杉山逸未研究員、山中伸弥教授(CiRA未来生命科学開拓部門)らの研究グループは、Nat1というタンパク質がマウスES細胞において、分化を誘導するタンパク質の翻訳を促進することを明らかにしました。
Nat1は山中教授らが20年前に同定し、マウス発生の初期段階やES細胞の分化能に必須の遺伝子であることを報告していました。今回の論文では、NAT1は一般的な翻訳開始因子のeIF4G1と配列が似ていますが、eIF4G1とは異なるメカニズムでタンパク質翻訳を行っていることを明らかにしました。さらに、NAT1がMap3k3など分化誘導に必須なタンパク質の翻訳量を調整することにより、ES細胞の分化能に関っていることを明らかにしました。
https://research-er.jp/articles/view/54010