バイオの故里から

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細胞増殖における染色体複製の型の多様性と複製装置の活性化の分子機構

2007年08月05日 | 生命科学 生物誌
報告名称 研究者 新井 賢一  所属: 東京大学医科学研究所

報告概要 血球細胞の増殖と分化を制御する、サイトカイン受容体のシグナル伝達機構の解析から、受容体に連結するチロシンキナーゼの活性化が種々のシグナル伝達分子を通じて、細胞の増殖と生存を制御する分子機構を明かにした。サイトカイン受容体の刺激に応答して複製装置が活性化されるが、その活性化を担う、Cdc7-ASKキナーゼ複合体を同定し、その機能が、動物細胞の増殖および、DNA複製に必須であることをマウスES細胞の条件致死変異体の作製により証明した。Cdc7-ASKの重要な標的は、複製装置の構成因子であり複製フォークでDNAヘリカーゼとして機能するMCM複合体であり、CdkとCdc7による、MCM2サブユニットの連続的リン酸化により、複製起点が活性化される。一方、複製フォークの停止により誘導される組み換え依存性のDNA複製に必要とされるDEXH型DNAヘリカーゼPriAが停止した複製フォーク構造に特異的に結合することを示し、それに関与する構造を明かにした。また、転写因子によるクロマチンリモデリングが、Th1/Th2特異的サイトカイン遺伝子発現の運命決定に関与することを明かにした。J-Store >> 研究報告コード R030000001

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