バイオの故里から

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糖鎖を認識する超分子

2010年02月23日 | 糖鎖生化学
Supramolecules as Artificial Lectins
高橋大介(慶應義塾大学 理工学部 応用化学科 助教)
戸嶋一敦(慶應義塾大学 理工学部 応用化学科 教授)

 生体内の糖鎖は,生体高分子である核酸やタンパクと水素結合およびイオン結合等の非共有結合を介して相互作用することにより,様々な生命現象や疾患に関与している。このため,天然型の相互作用を模倣した人工低分子レセプターは,生体内におけるタンパク-糖鎖間相互作用を深く理解するためのモデル分子として利用できるだけでなく,糖鎖の構造活性相関の解明を促進する新たなツール,さらには,糖鎖が密接に関与する疾患をターゲットとした予防,診断,治療薬への応用が期待できることから,現在注目を集めている。本稿では,糖鎖を,非共有結合を介して認識するバイオミメティックな低分子レセプター(超分子)に焦点をあて,最近の報告例を中心に紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. 糖鎖-タンパク(レクチン)間相互作用
3. 非環状型低分子レセプターの創製
4. 環状型低分子レセプターの創製
5. 今後の展望
月刊バイオインダストリー 2010年2月号

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