バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

偽薬に高い治療効果、自然治癒力引き出す 豪大研究

2010年02月23日 | 医療 医薬 健康
【2月23日 AFP】一般的に病気は薬で治すものだ。だが、医師の患者への気遣いや知恵だけで治る場合もあることを指摘したオーストラリアの科学者らによるプラシーボ(偽薬)の研究結果が19日、英医学誌ランセット(Lancet)に掲載された。AFP BB News.,2010-02-23

生合成経路を用いたバクテリア細胞壁への分子提示法

2010年02月23日 | BioTech生物工学 遺伝子工学
Surface Display of Bacteria via a Cell-Wall Biosynthetic Pathway
貞許礼子(お茶の水女子大学 お茶大アカデミック・プロダクション 特任助教)
【目次】
1. はじめに
2. バクテリア細胞壁とその生合成経路
3. バクテリア細胞壁の生合成に取り込まれる分子の探索
4. 生合成経路から細胞壁に取り込まれているのか
5. 乳酸菌表面への糖鎖提示による基板への接着性付加
6. より汎用性をもたせるために
6.1 化学合成が簡単な化合物ではできないのか
6.2 新しい前駆体誘導体の細胞壁への取り込み
6.3 細菌1個あたりのケトン基の提示数の見積もり
6.4 他の菌株への汎用性
6.5 培地中のグルコース濃度の影響
7. まとめと展望
月刊バイオインダストリー 2010年2月号

糖クラスターの構造と機能

2010年02月23日 | 糖鎖生化学
Structure and Function of Glycoclusters

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青山安宏(同志社大学 理工学部 機能分子・生命化学科 生体機能化学研究室 教授)


 糖鎖は核酸やタンパク質と同じく生体の情報素子である。しかしながら,構造形成や機能発現の基盤となる糖鎖の相互作用形態は,核酸やタンパク質に比べ,不明な点が多い。ここでは,筆者らが進めてきた単分子糖クラスターを用いる研究から明らかになった糖鎖の“意外な”相互作用(構造形成)能と機能について述べる。

【目次】
1. はじめに
2. 大環状糖クラスター化合物
3. 糖クラスターの多彩な極性相互作用能
4. 糖クラスターの集積挙動とグリコウイルスの生成
5. 遺伝子キャリアとしてのグリコウイルス
6. おわりに
月刊バイオインダストリー 2010年2月号

糖鎖を認識する超分子

2010年02月23日 | 糖鎖生化学
Supramolecules as Artificial Lectins
高橋大介(慶應義塾大学 理工学部 応用化学科 助教)
戸嶋一敦(慶應義塾大学 理工学部 応用化学科 教授)

 生体内の糖鎖は,生体高分子である核酸やタンパクと水素結合およびイオン結合等の非共有結合を介して相互作用することにより,様々な生命現象や疾患に関与している。このため,天然型の相互作用を模倣した人工低分子レセプターは,生体内におけるタンパク-糖鎖間相互作用を深く理解するためのモデル分子として利用できるだけでなく,糖鎖の構造活性相関の解明を促進する新たなツール,さらには,糖鎖が密接に関与する疾患をターゲットとした予防,診断,治療薬への応用が期待できることから,現在注目を集めている。本稿では,糖鎖を,非共有結合を介して認識するバイオミメティックな低分子レセプター(超分子)に焦点をあて,最近の報告例を中心に紹介する。

【目次】
1. はじめに
2. 糖鎖-タンパク(レクチン)間相互作用
3. 非環状型低分子レセプターの創製
4. 環状型低分子レセプターの創製
5. 今後の展望
月刊バイオインダストリー 2010年2月号

糖鎖を認識する高分子:レクチン

2010年02月23日 | 糖鎖生化学
Sugar-binding Protein“Lectin”
小林夕香((株)J-オイルミルズ 生化学研究所 研究員)
河岸洋和(静岡大学 創造科学技術大学院 教授)
 レクチンが発見されて100年以上が経ち,レクチンという用語は生化学および細胞生物学の分野で定着し,多くのレクチンの生体内での役割は未だ定かではないものの,生化学および細胞生物学での研究手段としては一層繁用されるようになった。多くのレクチンが市販され,安易に入手できるようになり,有用な糖鎖プローブとしての地位を確立してきている。
【目次】
1. はじめに
2. レクチンの分類
3. レクチンの生理活性
4. レクチンの糖結合特異性
5. レクチンの活性の測定方法
6. レクチンの利用
7. おわりに

月刊バイオインダストリー 2010年2月号

マイクロリアクタによる薬品生産

2010年02月23日 | 医療 医薬 健康
Chemical Manufacturing Based on Micro-Reactors

三宅亮(広島大学 ナノデバイス・バイオ融合科学研究所 教授)
富樫盛典((株)日立製作所 機械研究所 室長)
津留英一((株)日立プラントテクノロジー 主任技師)
遠藤喜重((株)日立プラントテクノロジー 主管研究長)

 医薬品や化粧品など付加価値の高い化学品の生産技術としてマイクロリアクタが注目されている。マイクロリアクタは混合反応が速い,温度制御性が高い,反応時間の制御が容易など,今までのバッチ式反応装置にないユニークな特長を有し,薬品製造の流れを革新する可能性を秘めている。

【目次】
1. はじめに
2. マイクロリアクタの特長
3. マイクロリアクタによる化学反応
4. マイクロリアクタによる薬品生産
5. 今後の展開
6. おわりに
月刊バイオインダストリー 2010年3月号



可搬型DNA個体識別システムの開発

2010年02月23日 | BioTech生物工学 遺伝子工学
http://www.cmcbooks.co.jp/magazine/bio_1003.phpDevelopment of Portable Human DNA Analysis System Aiming On-site Screening
萩原久(アービオテック(株))
三品喜典(アイダエンジニアリング(株) 開発本部)
麻生川稔(日本電気(株) 第二官公ソリューション事業部 エキスパート)
 これまでμ-TASの概念を実現するべく機器開発を行ってきた。ゲノム解析用機器の開発に従事した経験もあり,現在実施しているのはDNAの抽出,増幅,解析(電気泳動)の一連の作業を,1枚の樹脂チップ上で完了させる仕組みである。迅速に結果を得る必要性があり,可搬式で利用する価値の高い利用先として「個体識別解析」へ向けた開発を展開中である。
【目次】
1. はじめに
2. 従来の解析方法
3. 個体識別技術の利用における多様性
4. 制御システムの概念
5. 要素技術の紹介
6. チップ周辺技術に関して
7. おわりに
月刊バイオインダストリー 2010年3月号  CMC出版