【ワシントン10日共同】新型肺炎(SARS)の原因となる「SARSコロナウイルス」と非常に近縁なコロナウイルスを、中国に生息する野生のコウモリが保有していることを香港大の研究チームが10日までに突き止めた。
従来はイタチに似た「ハクビシン」が宿主ではないかと疑われてきたが、コウモリが起源だった可能性が出てきた。近く米科学アカデミー紀要に論文が掲載される。
チームは、広東省の市場にいたハクビシンからはSARSコロナウイルスが高率に検出されたのに、飼育場では検出率が低いことなどに疑問を持ち、ハクビシンと接触する可能性があるネズミやコウモリなど、香港郊外に生息する野生動物を多数捕獲して調べた。
ウイルスが検出されたのは「キクガシラコウモリ」の一種で、捕獲した40%近くが保有。遺伝子分析の結果から、ハクビシンのSARSコロナウイルスと共通の祖先から進化したウイルスとみられる。
コウモリがどのように感染したか、コウモリからハクビシンに広がったのかどうかについては断定できないとしたが、中国ではコウモリのふんが漢方薬になったり、肉が珍味として食用になることから、チームは「注意すべきだ」と呼び掛けている。記事:共同通信社【2005年9月12日】
従来はイタチに似た「ハクビシン」が宿主ではないかと疑われてきたが、コウモリが起源だった可能性が出てきた。近く米科学アカデミー紀要に論文が掲載される。
チームは、広東省の市場にいたハクビシンからはSARSコロナウイルスが高率に検出されたのに、飼育場では検出率が低いことなどに疑問を持ち、ハクビシンと接触する可能性があるネズミやコウモリなど、香港郊外に生息する野生動物を多数捕獲して調べた。
ウイルスが検出されたのは「キクガシラコウモリ」の一種で、捕獲した40%近くが保有。遺伝子分析の結果から、ハクビシンのSARSコロナウイルスと共通の祖先から進化したウイルスとみられる。
コウモリがどのように感染したか、コウモリからハクビシンに広がったのかどうかについては断定できないとしたが、中国ではコウモリのふんが漢方薬になったり、肉が珍味として食用になることから、チームは「注意すべきだ」と呼び掛けている。記事:共同通信社【2005年9月12日】