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『公園のお風呂ダヌキ』-23

2010-07-29 16:49:57 | 連載
 『思い出してごらんよ。前におとうさんが言ってたじゃない「天知る、地知る」だれも見ていなくても神さまは見てるって。
 こんにゃくさんのことをいつも見ていらっしゃる本当の神さまはね、この世界の全体、空も海も、月も星も太陽も、この宇宙の全部をつくったお方なんだよ。この世のすべての命をそだてて生かしてくださる大きいお方なんだよ。神さまはね、みんなを大切にしてくださっているんだよ。
 それなのにさ、こんにゃくさんときたら、平気で自分より小さい子をいじめてさ、いつだって自分だけよければいいと思って、わがままなことばかりしてるじゃない。そんなで神さまに、私は良い子です、なんて言えるの?』
 「だってェ」
 『言いわけしたって、神さまは本当のことをご存じだよ。それよりさ、せっかく神さまが大切にしてくださっても、自分勝手でわがままな子どもは永遠の命を持てないんだよ』
 「いやーん、そんなの」
 『でも大丈夫。こんにゃくさん、神さまはね、みんなに永遠の命を上げたいから、イエスさまをこの世におつかわしになったのさ。イエスさまがみんなの身代わりになって、十字架の上で死んでくださったんだよ』
 「みがわり」
 『そうだよ、イエスさまはみんなを助けるために自分の命をくださったんだ。こんにゃくさんのためのもだよ。こんにゃくさんに、絶対になくならない命を上げたいって思って身代わりになってくださったんだよ。イエスさまはね、こんにゃくさんをとっても大事に思ってくださっているんだよ』
 こんにゃくさんはだまっていました。何か言おうとすると泣きそうな気がしたのです。
 (イエスさまって、なんだかやっぱり「本当のお友達」みたいだ・・・)
 こんにゃくさんの目が涙でぼうっとして、まわりの景色がぼやけて見えたと思うと、公園はすっかり日が暮れて、あたり一面が暗くなるはじめました。
 気がつくと、お風呂ダヌキはいつもの場所に戻っています。
 こんにゃくさんが公園の外に出ると、急に冷たい風が吹いてきました。冬の夜道は暗くて寒くて、こんにゃくさんは帰り道を一生懸命に走りました。でもちっともこわくはありません。それどころか、うれしくなってわくわくしてくるような感じです。
 こんにゃくさんはいつのまにか日曜学校でおぼえた歌をうたっていました。

     どんなにさみしいときにも
     どんなにかなしいときにも
     イエスさまがいちばーん、イエスさまがいちばん・・・・


 日曜日の朝早く、クミちゃんがむかえにきて言いました。
 「あのねえ、今日はごミサの時におとなの人の洗礼志願式があってね、うちのおかあさんの知り合いの人が受けるの。それで、私も式に出るんだけど智恵ちゃんどうする?」
 

つづく


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