広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

『公園のお風呂ダヌキ』-27

2010-08-01 10:13:23 | 連載
 『こんにゃくさん、人間てさ、みんなひとりひとり違うんだよ。新藤さんがこんにゃくさんと合わなくてもさ、新藤さんには新藤さんだけにしかない良いところがあるんだよ。新藤さんの形、新藤さんの光があるんだよ。こんにゃくさんにそれが見えなくてもさ、忘れないでほしいな』
 そう言いながらタヌキが両手を合わせると、四つの石はどこかに消えてしまいました。
 『このあいだも言ったじゃない。自分だけよければいいと思っているような子を、神様はおよろこびにならないよ。こんにゃくさんたらさ、すぐ忘れちゃうんだものね。
 神さまはこんにゃくさんが気にいっている人も気にいらない人も、どんな人もみんな大切に思っていらっしゃるんだよ。みんなに神さまのところに来てほしいって思っていらっしゃるんだよ。一度にはわからないかもしれないけどさ、これからは少しずつおぼえていかなくちゃね。わかったかな』
 「うん・・・でも、えーとあのー」
 『なあに?』
 「あのねえ、いじめっ子や本当のわるい子だっているのに、そういう子も大事なの?」
 『こんにゃくさんにはわるい子に見えてもさ、その子のおとうさん、おかあさんには可愛い子どもじゃない。だからイエスさまは、そういう子たちのためにも地上に降りてきて身代わりになって下さったんだよ』
 「ねえタヌキさん、イエスさまって、神さまなのにどうしてちっちゃい赤ちゃんになったのかしら」
 『こんにゃくさんは神さまを見たことがある?』
 「ないよ」
 『この前の夏、すごいかみなりが鳴った日があったじゃない。ピカピカ、ゴロゴロ、ドドドドドーンってさ、あの時こんにゃくさんはどうしたの』
 「こわくてこわくて、押入れにかくれちゃった」
 『押入れの中でふるえてたっけね。それからさ、秋の台風の時、こんにゃくさんは空一面の厚い雲がものすごい風で吹き飛ばされていくところを、二階の窓から見てたよね。あの時はどんな気がしたの』
 「えーとねェ、雲が波みたいに動いて、すごい速さで流されていって、なんだかこわいような、うっとりするような、ゾクゾクして、胸の中がシーンと静かになって、すごく変てこな感じかなあ」
 『そしたらさ、この広い大宇宙の全部、時間も空間もおつくりになったほどの大きいお方がじかに姿をあらわしたらさ、かみなりやあらしよりもものすごい威厳があってさ、こわくて近寄れなく鳴っちゃうかもしれないと思わないかい』
 「あっ、そうか」
 『赤ちゃんだったらさ、だれでもこわがらずにそばに近寄れるじゃない。神さまはみんなに、こわがらないで神さまのところに来てほしいって思っていらっしゃるんだよ。だから赤ちゃんになったり、パンになったりして人間のそばにいてくださるんだよ』
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
« 『公園のお風呂ダヌキ』-26 | トップ | 『公園のお風呂ダヌキ』-2... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

連載」カテゴリの最新記事