通路は次第に広くなり、部屋のようになった。
ふと、キィキィという音が聞こえ、続いて何かがバサバサと飛んできた。
手で払いのけると、小さくて革のような感触で……。
コウモリだ!
オレは驚きながらも、階段の下に身を隠し、
それでも飛んでくるコウモリを追い払った。
コウモリが大人しくなったのを見計らって、オレは壁を探った。
向こう側が空洞になっているのが分かる。
オレは記憶を掘り起こした。
シェクーが口ごもりながらつぶやいていた単語を、壁に向かって言った。
岩がきしむ音がして、ほこりが舞い上がり、壁が動いた。
小さな部屋だ。
テーブルの上には、木箱が一つ。
真鍮の留め金をした、きれいな長方形。
決闘用のピストルでも入ってそうだ。
赤いビロードの内張りをした箱の中には、柄に真珠を散りばめた、
銀製のナイフが鎮座していた。
そして箱には、こんな文字が刻まれていた。
クリスナイフ
我らが真の主人は地獄の業火より来たる悪魔なり。
その栄光と快楽を称えるこの刃は、秘儀に加わりたる者のみ用いるべし。
主人の在るところにては振るうべからず
ふと、キィキィという音が聞こえ、続いて何かがバサバサと飛んできた。
手で払いのけると、小さくて革のような感触で……。
コウモリだ!
オレは驚きながらも、階段の下に身を隠し、
それでも飛んでくるコウモリを追い払った。
コウモリが大人しくなったのを見計らって、オレは壁を探った。
向こう側が空洞になっているのが分かる。
オレは記憶を掘り起こした。
シェクーが口ごもりながらつぶやいていた単語を、壁に向かって言った。
岩がきしむ音がして、ほこりが舞い上がり、壁が動いた。
小さな部屋だ。
テーブルの上には、木箱が一つ。
真鍮の留め金をした、きれいな長方形。
決闘用のピストルでも入ってそうだ。
赤いビロードの内張りをした箱の中には、柄に真珠を散りばめた、
銀製のナイフが鎮座していた。
そして箱には、こんな文字が刻まれていた。
クリスナイフ
我らが真の主人は地獄の業火より来たる悪魔なり。
その栄光と快楽を称えるこの刃は、秘儀に加わりたる者のみ用いるべし。
主人の在るところにては振るうべからず