好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。※かつては名探偵コナンと逆転裁判、今はシティーハンターとADV全般の話題が主。

もつれ絡まる二つの世界。

2019-11-08 | その他ミステリ

『パラレルワールド・ラブストーリー』(by東野圭吾)、読了。

今年見そびれた映画の原作。
いつか読もうと、書店の平積みを買うだけ買って、長く後回しにしていた。
因みに、初出は1995年。

序盤の第一印象は悪くなかった。
併走する二つの列車で視線を交わし合う男女が、意外な形で再会する。

そこから……何だか分からなくなる。
奇しくも主人公が小説を読んでて「よく分からない」と言ってる場面が
あるのは、まさか自虐ネタなんだろうか。

恐らく原因の一つは、なまじ作者に理系の知識が備わっている事。
「パラレルワールドに居るかのような記憶の混乱」があり得るかどうかを、
たぶん作者自身が一番信じてない。
そのため、そういった超常的な出来事を成り立たせるための専門用語ばかり
頻発され、肝心の部分――二つの世界の差異が後回しになってしまっている。
その上、二つの世界の時系列も、ごく微妙に交錯したまま流れていくため、
何だか分からない内に終盤になだれ込んでしまう。

最後まで読んでも、後味は良くなかった。
結局コレ、男女二人が、男一人を追いつめて苦しめただけじゃないかと。
今までの東野作品は、読んでスッキリ氷解する物が基本と思っていたから、
個人的には残念でした。

それでは。また次回。


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