「スカル藻だわ! 任務達成ね!」
「これも神の思し召しってやつだね! さあ、それをちょうだい。
あなたにとって大事な話をしてあげるから」
「おめでとう、あなたは試験に合格よ」
三人を代表して、内の一人が語り始めた。
よくよく見れば、彼女たちのほんの少しずつの違いを感じ取れた。
「もう知ってると思うけれど。あなたはザラダン・マーが創った魔物。
ある意味では息子にあたる存在。ザラダンが私たちの息子であるように。
だけど、ザラダンは滅ぼされなければならない。
彼は、この世界のバランスを乱そうとしているの。
本来なら、これは私たちドリーの者の役目。
ただ、彼の力は私たちを既に超えている。
彼を倒せるのはあなたしかいない。
彼を倒せたその時、あなたの真実が明かされるわ。
これ以上、私たちからは無理に話さない。自分で知る事が大切なの」
続く言葉を、二人目が引き取って話し出した。
「ザラダンに会うなら、よじれ樫の森にいる白髪のエルフ、
ダーガ・ウィールズタングを探して。
ダーガなら『ガレーキープ』に入るための情報を知ってるわ。
ザラダンの住む、空飛ぶ方舟に。
でもダーガの言葉は気をつけてね。彼と話す時には、
この『真実の指輪』を見せてからにするのよ」
またも大きな石の入った指輪を渡された。
何でこの世界の偉い奴らは、こういう曰くつきの道具を使いたがるのか。
最後、三人目が陽気に言った。
「ダーガの近くには、オフィディオタウルスが居るはずだよ。
あの生き物がダーガの所へ導いてくれるから。
このスカル藻は、あなたの幸運を祈る術に使わせてもらうからね」