好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。※かつては名探偵コナンと逆転裁判、今はシティーハンターとADV全般の話題が主。

『尚も生きる。手を取りて』第44話「乗馬の延長」

2019-12-04 | ゲームブック二次創作

俺は生き物のそばまで、そっと近寄った。
警戒心は低いかもしれない。幸運に恵まれた。

頭上の小枝で、小鳥がまだ鳴いていた。
俺は、いったん瞑目してから、枝の小鳥を捕らえ、握りしめた。
小鳥は俺の手の中でもがいた後、動かなくなった。

小鳥が鳴き止んだ事に、オフィディオタウルスはビクッと反応し、
そこで俺の存在を知ったようだった。
俺は、慎重に小鳥を差し出した。
オフィディオタウルスの長い舌が、小鳥を素早く奪い取った。
俺は、オフィディオタウルスの首を繰り返し撫でさすった。
頃合いを見て、身を翻し、その背中に騎乗した。

ここから先は、慣れた乗り物――馬と同じだ。
暴れるオフィディオタウルスをなだめ、従わせる。
もう一度だけ水を飲ませてやってから、首をつかみ、足で腹を蹴った。

オフィディオタウルスは、どんどん速度を上げていく。
俺は首にしがみつき、終始バランスを取り続けた。
鞍(くら)も鐙(あぶみ)も手綱もない、我ながら滅茶苦茶な乗馬だが、
それでも形になるもんだ。

だが、俺は猛獣使いじゃない。
いきなり藪に飛び込むわ、次から次へと小枝が当たるわ、
いくら何でもこれ以上乗り続けるのは無理だった。
そう思った矢先、オフィディオタウルスが急に止まった。


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