m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

中国陶磁の美

2010-11-08 | 美術館・ギャラリー他


小林一三記念館で建物をたっぷり楽しんだ後、やって来た逸翁美術館
12月5日まで「中国陶磁の美」という特別展が開催されている。
久しぶり美術館でやきものを見れてちょっとわくわく・・
結構見たことのあるやきものが多くて、でも再び見れてよかった!と
帰ってきて本棚を探したら
逸翁美術館開館35周年記念「中国陶磁」という特別展の図録が。
その昔、今は無きナビオ美術館で見たものだ・・なつかしい~
その中にこの日見たものが続々と出てきた。
めったに図録を買ったりしてなかったのでたぶん当時印象的だったのかなあと。





18年前の展覧会だけど、今回展示されていたものとほぼかぶってたのでどおりで見た記憶あるはず・・
その図録からちょっと印象的だったのもをピックアップ。
ここに載ってない物で気になったものもあったけど。





白地鉄絵鳳凰文扁壺

騎馬民族が好んで用いたといわれる水筒型で扁壺といわれるもの。
お茶席では花入れに見立てられていたそう。
鳳凰の雰囲気を残しつつ省略化されたデザインも面白くて、思い切りのいい勢い余った絵付けが素敵~
周りの雲紋も躍動感あふれててこの壺全体から醸されるエキゾチックな雰囲気がとても気に入った。





翡翠釉白地鉄絵花文深鉢

ブルーが鮮やかな釉薬が印象的で中国というより中近東からやってきたようなオリエンタル~な味わいが素敵な鉢。
この深鉢はお茶席では黒漆塗の蓋を添えて、水指として見立てられたそう。
とっても洒落た水指だなあ。





五彩花文筒型合子 獏つまみ 

カラフルで可憐な雰囲気の入れ物。
高さ10cmくらいの小ぶりな蓋物だけど三層に分かれて繊細な紋様が入れられ、やさしい味わいがある。
そしてなんと蓋のつまみに獏を模したものがあしらわれてる(獏は悪い夢を食べてくれるという言い伝えがある)
獅子やかえる?とかでなく獏っていうのがポイント高いなあ。
しかもこんなに小さなつまみなのに一目で獏ってわかる?のがいい感じ。





こんなかわいい香合のコレクションも。
この右上の香合、一見ふぐ?かと思うような形が魅力的でツボだった。
実は果物のレイシだそうだが、表面のブツブツもリアルでいい感じ。
右下の青花葛籠香合も好き。
葛で編まれた葛籠を模した形もとてもいい感じな上に、この小さな蓋に描かれてる山水画が
コンパクトながら幽玄の世界?を垣間見せてくれた・・
いつか自分でも陶芸でいろんな形の香合コレクションを作ってみたいなあ~





紫泥四方水注

急須として作られたものだが、お茶席では水注や酒注として用いられていたそう。
カクカクした端正なフォルムとブルー系の釉薬の発色が美しい~





五彩蓮華唐草文四方香炉

蓮華唐草文が足のところまでびっしりと描かれていてとっても華やか。
蓋にはぷつぷつと空気穴が開けられている。
日本では香炉とされてるが、本来は鈴虫などのような虫を飼う容器ともいわれてるとか。
蚊取り線香入れなんかにしても風流でいいかも~?!

まだまだ他にもたくさん、100点以上のコレクションを見ることができたが、
どのやきものも鑑賞用というだけでなく逸翁の見立てでお茶席、その他で実用として使われていたものばかり。
いつもながらユニークな発想や転用に驚かされ、ひとつひとつお茶席などで使われている様子を想像しながらの鑑賞は楽しかった。。




コメント (2)
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陶芸教室作品展2010

2010-11-06 | 陶芸&タイル作り


今年も恒例の陶芸教室の作品展が開かれた。
力作が勢ぞろい。
他の方の作品も見るのを楽しみに訪れた。





縄文風の壺あり、カップ&ソーサーあり、抽象的な作品あり、額絵のようなものあり、
灯篭あり・・傘立てあり、かわいい絵付けがされた作品あり・・と今回もバラエティに富んだラインナップ。





今回私が出品させていただいた作品、名付けて「イスラーム」
夏休みに旅したマレーシアで見たムガール様式の装飾やモスクなどから
インスピレーションを得て?!お皿の輪郭やアラビア装飾文字などで二枚のお皿に「イスラーム」を表わしてみた。

実は自分の作品は今回大失敗してた・・
よく見ると分かると思うが、モスク柄のお皿にひびが入ってしまってるのだ;
前回教室へ行った時、作品展の直前、先生から知らされたのだが、
もう一度作り直せ、と言うのが酷だと思われたのか?焼き上がりがぎりぎりだったためか
先生にはこのまま出すということを告げられた。
ひび割れはほんとにショックだった・・
作品展なのでせっかくならちゃんとした形で出したかったが今回は仕方なかったのか。。

先生に他の方々はどれくらい時間をかけて作品展の作品を作られてるのか?
尋ねてみると、結構皆さん、作品展が終わったらもう翌年に向けて考えられているとか・・しかも他の方は週一ペース。
それを考えると自分の夏休み明けの準備では遅すぎるなあと。
来年度は終わってすぐとはいかなくとももう少し早めに作って、ちゃんとした失敗のない作品を出したいものだと思った。。





いくつか作品をピックアップをしようかと思ったが、先生から著作権うんぬん・・という言葉を聞き、それぞれの作者に断りを入れてるわけではないので
ブログへクローズアップした写真をのせるのは控えることに・・





毎年シリーズ化されてる方々の作品も今年も又輝いてた。
毎年仏像シリーズの方は今年は髷を結った飛鳥時代の人をモチーフにしたもので、仏像より人間味を帯びた顔立ちが印象的だった。
毎年練上げシリーズの方、去年はラブリーな雰囲気のバラのカップ&ソーサーだったが
今年は同じくピンク地の土に黄色のひまわりもようがとてもかわいらしい印象のカップ&ソーサーを出品されていた。
今年も皆さんの作品を見て楽しませていただき、大いに刺激を受けることができた。
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小林一三記念館

2010-11-05 | 建築巡り・街歩き【大阪】



毎年恒例の池田の文化探訪ラリーが3日から始まっている。(7日まで)
ちょうど小林一三記念館(旧逸翁美術館)がリニューアルオープン?してからまだ訪れてなかったので今日は池田に行ったついでに見に行った。
通常だと小林一三記念館+逸翁美術館で入館料1000円のところ、7日までは無料で入れる。
土日は混むだろうから今日行っておかねば~と;





エントランスホールの鏡と照明。
以前は館内は撮影禁止だったが、記念館に変わってからよくなったみたい。





玄関扉の重厚な取っ手





小林一三氏の肖像画がスポットライトを浴びてた。
肖像画は今まで掛かってたものと違うなあ。
手前の照明のデザインも素敵。





吹き抜けの大きな広間。
ここから先はレストランになっていてレストランに用のない客は立ち入り禁止。
以前はここにも美術品の展示があったが、レストランのお待ち合いのようになっていた。





アンティークの調度品がいくつか飾られていた。





フランス・セーブル窯の飾り壺かな?





ろうそくを灯したような豪華なシャンデリアが高い天井から下がる。





元々あった暖炉兼飾り棚





大広間から二階へ上がる階段。
舞台を思わせるような立派な造り。





照明器具が場所ごとに違っていて、どれも美しいものだった。
これはレストランへの廊下に下がっていた照明をガラス越しにとったもの。





二階の展示室の照明も形、模様共とてもかわいかった。





二階の暖房器具のグリル。





そして逸翁美術館だったころは閉ざされていて、足を踏み入れたことがなかった部屋がいくつか新たに公開されていた。
こちらは書斎。
造りつけの本棚にどっしりした机、外国製の繊細なランティング・ビューローなどが置かれていた。





応接室は意外と質素な感じ。





流しのついた客室だったか?
床は板張りで、天井は天窓が明るく、網代天井に。





二階にあったバスルーム二つのうちのひとつ。(客人用?)
もう一つの方は白で統一され木製のバスタブで西洋式にトイレと同室になっていたが、
こちらはかわいらしいピンクの日差しの明るいバスルーム。





二階の和室に付けられた洋風のベランダの柱。






庭園の方から見上げたところ。





庭園から建物を見ると正面玄関からとは雰囲気が違って和風色が強い感じ。





庭園には茶室が三つある。
茶室「即庵」は昭和の名席の1つと言われ、当時では珍しかったという椅子を置いた立礼式の茶室。
茶道を堅苦しいものと考えず、誰もが気軽に楽しむべきという発想がうかがえる。





こちらは茶室「人我亭」
毎年こちらのお茶室では小林一三の命日である1月25日に、逸翁忌茶会が行われる。
以前に私が参加した時にはたしか当日先着順、無料だったが、今では事前予約で会費1000円が必要なよう。





こちらは能勢から移築したという正門の「長屋門」。
この門と記念館となっている「雅俗山荘」茶室「即庵」と「費隠」「塀」が登録有形文化財となっている。

この後は楽しみにしてた美術館の方の特別展「中国陶磁の美」を観に行った。

コメント (4)
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宝山寺・獅子閣特別拝観

2010-11-04 | 建築巡り・街歩き【その他】



ひろ009さんのブログを見て、11月15日まで公開中の重要文化財・宝山寺獅子閣の特別拝観へ訪れてきた。
生駒山の中腹にある宝山寺の境内にある獅子閣は明治17年に宮大工、吉村松太郎設計により迎賓館として建てられた擬洋風建築の建物。
宮大工による丁寧な手仕事があちこちに見られるすばらしい建物だった。





玄関ポーチの柱には西洋風の植物文様が細やかな木彫りで表わされている。





玄関ポーチの天井





一階のホールは色ガラスが入れられたアーチ状の窓が四方に入れられ、
美しく弧を描く螺旋階段、板張りの床に白漆喰仕上げの壁がつややかに光っている。
漆喰仕上げの壁はとても技術がいるものだそうで、和室の壁の一部に建築当初の壁が
残されていた。










色ガラスは赤=夏、青=冬、緑=春、黄=秋とガラスを通して四季の景色が見られるようになっているのだとか。





色ガラスを通して見たお庭の景色。





螺旋階段は中央の柱と手摺だけで階段が支えられており
宙に浮いた感じの形がとても美しい~









美しい手摺のカーブ





一階ベランダの天井は玄関ポーチと同様の透かし模様





一階和室。
襖絵が描かれ、畳敷きの和室にアーチ状の洋風の窓が不思議な雰囲気。





桐の釘隠しと、繊細な模様の欄間。
このような和釘が使われているのは一部分で、
大部分は舶来品の洋釘が、釘の頭を装飾としてわざと見せるように使われているそう。





二階和室への階段では手摺の部分の白壁を凹ませて墨を混ぜた石膏で固め、汚れを防ぐための工夫がされている。





こういったドアの装飾も別の木材を貼り付けたものでなく、
一つの木材を彫り起こして立体的な装飾が造られているとのことでとても手の込んだ仕事がうかがえる。
ドアノブや施錠装置などは全て舶来品が使われているのだそう。





二階は十畳の和室が二間あり、両方とも格天井にやや洋風な照明、美しい襖絵が描かれていた。









金紙が貼られ紫壇が使われた床の間、違い棚。





見晴らしがいい二階のベランダ。
手摺や柱にも細やかな手仕事の跡が。





この南側のベランダの下は崖になっていて、石の土台と柱で支え合った懸崖造という構造になっている。


コメント (2)
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家型小物入れ(娘作)

2010-11-02 | 陶芸&タイル作り


少し前に娘が作った家の形の小物入れが完成してた。
ちょっとばかり先生の手が加わってたと思うが・・
指の跡をつけた大きな屋根の家は昔話に出てくるお家をイメージ?!
小さな窓をくり抜いて、ドアの取っ手だけ水色に色付けしたのがポイントらしい。
ほんとは煙突も付けたかったそうだが・・





屋根を取ると小物入れになるようになっている。





私のはちょっと大きめのお皿二枚。
てびねりで大きなお皿はやっぱり難しかった・・
最初に白土にピンクの化粧土を混ぜてたので、こんなうっすらピンクのお皿に仕上がった。





そして今回作ったのは、かえる好きの友人のリクエストによりかえるのオーナメントと
ふと雑誌を見ていて、これ欲しいかも~と思った小鉢がおたまじゃくし風で・・
今回は偶然にもかえるとおたまじゃくしという我ながら完璧な取り合わせになってしまった。





かえるは「紋切り」の切り絵の型から気に入ったのがあったので。
でもこの形は手や足の部分がかなり細くなっているのでヒビや割れの入る確率大・・
なので保険の為、三つ作っておいた。
どれか一つでも成功しますように・・





おたまじゃくし風の器は1kgの粘土を型紙なしでひょうたん型に手で適当にのばしてラフな感じの形に。
5mmのたたら板で四枚取れた。
ちょうどいい具合のカーブの石膏型にかぶせて、しっぽ?の方は手でゆるやかにカーブをつけた。
色はもちろん黒マットに。
最近、濃いいデザインの装飾付きやら顔付きの作品が多かったので、久々シンプルな料理映え?する器ができそう・・

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