みんぱくで開催されてる特別展「マダガスカル霧の森のくらし」へ行ってきた。
テーマはマダガスカルの中央高地に住む少数民族、ザフィマニリの生活と文化。
中でもユネスコの無形文化遺産に登録された幾何学模様が特徴の木彫り技術が興味深かった。
大英博物館所蔵の木製家屋が展示されていた。
釘を使わない独自の工法で建てられていて、その木製家屋には彫刻がびっしりと彫られている。
柱の一本一本に入れられた線刻。
手前の家の支えとなる柱には3㎜幅くらいの横線がひたすら引かれ、
奥の柱にはカチャカラという線で三角形を作っていく模様が入る。
これはどこの家も共通のモチーフなのだそう。
これらの模様は全ての柱に入れられるもので、家一軒を建てるには相当な労力と時間がかかってる。
星形や折れ線模様など十数種類の基本パターンが組み合わされて彫られた窓。
腰掛けに施された彫刻。
ザフィマニリは家の中では日本人と同じく床にじかに座るが、客に対しては高さ10㎝ほどの腰掛けをすすめるのだそう。
この腰掛けはなんと一本の木から彫り出して作る。
ビデオで見たけど、なたのような道具で大胆に、器用に椅子を彫り出す様子には驚かされた。
この彫り出された椅子に模様を刻んでいくという丸二日かけてのワークショップが今度あるようなので
思わず申し込んでしまったけど、当たるかなぁ?
2006年に木彫りの技術と知識が無形文化遺産になってからは
木彫りを目当てに訪れる外国人観光客を対象にした商品化も盛んになったのだとか。
こちらは商品化された衣装箱。
木彫りの他にはその地域に生える草を利用した編み物も盛んで、カゴや帽子、敷き物などの日用品も作られている。
帽子コレクション。
カゴ類も。