予報どおりの雨、屋根に打ち付ける雨音が邪魔で眠れない。
梅雨時の蒸し暑い不快感も熟睡の妨げとなっている。
「寝不足だな～。休みだからいいけれど・・・・・」
なんて思っていると、突然ラジオから緊急地震速報が流れる。
「ゆれてる・・・・」 最初に気がついたのは次男だ。彼はTシャツにパンツ一丁の格好だ。
「これから大きな揺れが来たらそんな格好じゃ逃げられないだろう！」と怒っていると、大きなやつが・・・・・。
「大きい！長い！長いよ～！」興奮して次男が叫ぶ。
そんな中、妻と娘と長男は食卓から離れようとしない。朝食がよっぽど大事なんだろう。ご飯茶碗と箸をしっかりと両手から離さない。危機管理能力の欠如が問題だ。地震慣れとは言わないけれど「揺れる大地に驚いて、動かぬ大地になぜ驚かぬ」という事か・・・・。
そんな私は大きく左右に揺れる蛍光灯の紐を眺め、「結構でかいなぁ～」と急須から湯飲み茶碗に朝茶を注ぎ、身近な台所の勝手口に視線を移す。一応、逃げ道の確認作業だ。ちょうどお湯が沸いてガスを止めた後なのは偶然の成せる技なのか。天ぷらを揚げていないで良かったと胸を撫で下ろす。
数分後、何事もなかったように普段の生活に戻る。外は雨。今日の降水確率は９０パーセント、ロト６の確率は何パーセントなんだろう、なんて思いながら窓から眺める。
「昨日草刈りをしておいて良かった」と朝茶が入ったコーヒーカップを手に、２階に上がりパソコンを立ち上げる。
「さて、問題はこれからだ・・・・・」
ロト６の予想なのだが、何から先に始めよう。何とか当てて一矢報いたいのだが・・・・・。
悩める子羊よ祈りなさいとか、雨音はショパンの調べなんて思いつくのはいいけれど、肝心要のものが浮かばない。
「・・・・・・・・・・・・」
腕組みしながら暫し固まるおやじでした。
今朝も６時起床、発売締め切りまであと１０時間５分・・・・・。
