梅様のその日暮らし日記

その日その日感じた事や世間で話題の事について自分なりの感想や考えを書いていきます。

アイスランド・ツアー⑩

2015-09-23 05:36:27 | 日記


   鹿児島県の開聞岳?にも見える画像ですが、一応アイスランドの山です。アイスランドではこのような頂上を持つ山は極めて少数で、ほとんどすべてが平らな頂上を持つ台形の山ばかりです。おそらく台形の山は氷河期に氷河が全島を厚く覆い尽くしていた時代に、頂上を氷河によって削り取られたものと思われます。したがってこのような尖った山頂を持つ山は氷河期以降、きわめて最近噴火してできたものであるはずです。

   アイスランドに来て初めての朝は、4:30起床。シャワーのお湯の出が悪く、終わってみたら40分も経過していました。その後持参した単語帳などで1時間ほど中国語の自習、朝食会場のレストランへ。御多分に漏れずビュッフェ形式ですが、一人参加の時につきものの、席取りの面倒さが。誰が一人参加かわかってくると、自然と仲間ができるのですが、この時点では全く見当がついていません。加えて旅先で食事に時間を取られるのが嫌な性分なので、一番人が座りたがらない、料理を取る列に一番近い位置にある席に着きます。

料理の内容は、日本人団体客相手だからといって、特別なものはありません。ハム・ソーセージ、チーズ、温室でとれたトマトやスイカ、ヨーグルト、それにパン等が主力です。

   部屋に戻ったらまずは天気予報を確認します。天気予報はテレビに別チャンネルで独立して放送しています。本日小雨、以後もぐずついた日が続き、しかも南南西の風が日を追うごとに強くなっていくという予想。今日は秒速9m、明日は11m、以後14m、15mと、強くなる一方です。添乗員が事前に合羽の用意を強調したのももっともだと思いました。
  
   よく言われた言葉に、初スキーが好天だとスキー自体が好きになるが、荒天だと一生スキーが嫌いになるというものがあります。旅先が雨や風の場合と快晴が続いた場合とでは、全く印象が変わってしまいます。私は事前の参考情報により、サングラスと日焼け止めを準備していたのですが、これらは全く無駄になりそうです。

   一応英語は読めるので、フロントに置いてある新聞を持ってきて読んでみました。どうやら日刊紙というものはないようで、数日間は同じ新聞しかありませんでした。興味深かった記事は、なんとアイスランド語を教える学校の広告が、大々的に掲載されていたことです。総人口31万の極小国固有の言葉を教えようというのです。その意気や良し。ただしアイスランド語というのは、バイキングの流れを引く古いゲルマン系の言語で、世界でも独特の、古臭い言語です。ひたすら難しく、しかもアイスランドを一歩出たら、もう何の役にも立ちません。残念ながら。

   8:20、メイドがやって来て、

   「すみません、部屋のチェックです。チェック・アウトは12時ですか?」

と聞くので、

   「いや、9時です。」

と答えます。

   たったこれだけのことですが、少し英語が話せると、慌てずに受け答えができます。英語が話せると、海外旅行の際便利であることは間違いありません。ただ、これにはほんのちょっとの準備さえしてあれば良いので、日本中が国を挙げて英語教育に狂奔することはないのです。それよりは、ちょっとした発音をまともにできるようにしておくことの方がよほど大事なことです。ホット・チョコレートを注文したのにホット・ドッグが来たと言って嘆いていた人がいましたが、「hot chocolate」ではなく、「ホット・チョコレート」を注文したのですから、相手がこの日本人はきっとホット・ドッグが欲しいんだろうと気を聞かせてくれても仕方のないところです。

   今回のツアーは、私以外皆さんいかにもお金持ちという感じの人ばかりで、世界中を回っているらしく、マチュピチュへ行った、バンクーバーへスキーに行った、カナダへオーロラを見に行った・・・・、海外経験豊富な方々ばかりなのに、どうしてこんな初歩的な英語を正しく言えるようにしておこうという気にならないのか、不思議な気がした私でした。

   きっと、学校でちゃんと正しい英語を教えてくれなかったから後で苦労しているんだ、とでも思っているんだろうなあ・・・・。