4匹の猫たちは縁もゆかりもない者同士が
わたしの勝手で一緒にされ
最初はうにゃうにゃと文句を言ったり
ふぎゃ~と威嚇をしたりしながら
いつの間にかそこそこの距離を保ちながら暮らしはじめた。
2匹が3匹に、そして4匹になり
小さな社会を作りだし、自然な力が働きはじめる。
わたしの役目は
ときどき1匹だけ離れて
窓の外をみているその猫を抱きしめ
「愛しているよ」と耳元でささやくことだ。
真夜中、静かに猫たちの部屋に入る。
灯りはつけず
でもぼんやりと輪郭はみえてくる暗闇の中で
わたしは5匹目の猫となり彼らの空間にたたずむ。
あちらこちらから猫たちは近づいてきて
その柔らかいからだを押しつけてくるのだ。