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「元素周期表で世界はすべて読み解ける 宇宙、地球、人体の成り立ち」(著:吉田 たかよし)

2015-04-08 22:46:16 | 【書物】1点集中型
 宇宙論に興味を持ち出してから、結局のところ物理学に行き着くので物理系は少しずつ読めるようになってきた(?)ものの、そういえば化学系ってあまり出会っていなかった。ということで、元素と宇宙の関わりをどう解説してくれるのかが知りたくて読んでみた。あと、そもそも高校化学もろくにわからないし元素周期表も全然覚えられなかったという悲しさから、せめて人並みの知識を少しでも身につけられればと思い……(笑)

 とは言っても、元素周期表の簡単な覚え方とかが載ってるわけではもちろんなくて(いや、載ってたらすごくありがたかったんだけど~)そもそも元素とはどういうものなのか、というところから説明されてある。結局セシウムってなんなのか、カリウムはなぜ必要なのか、鉄分や亜鉛が人体に何をしてくれているのか、などなどごく基本的なことを読みやすく解説してもらえた。あと「希ガス」なんかは言葉としては知っていたけど結局何なのかあまりわかってなかったし、ほかと反応することのない元素があるというのも今さら知った。「周期表で人体がよく使う元素の真下にある元素は、毒性があることが多い」なんていう「元素あるある」的な話も面白い。
 結局、人体は物質ではあるけれども物質は元素からできているわけだ。当たり前のことだけど、元素であるということは当然、宇宙を形作るすべてのものと同じものからできているということだ。そして、天然の元素は温度が1000万度を超えないと生まれないので、(一部の例外を除き)「地球では元素は生まれない」。ビッグバンの残滓が、今この世界にあるすべてのものの原点になっている。やっぱり当たり前のことなんだけど、なんか壮大な話で、それだけで楽しくなる。


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