life goes on slowly

或る大阪近鉄バファローズファンの
偏愛と放浪の記録

今日も右京さんと薫ちゃん。

2007-01-31 23:40:24 | 【日常】些事雑感
 水曜日は「相棒」ですよ。
 ほとんどドラマを見ない私も、これと金曜の「特命係長 只野仁」だけは忘れないようにしてるんだが、只野は先週あっさり忘れた。なんでだ?

 で今日の右京さんと薫ちゃん。
 今回は捜査費流用を軸にしたお話でした。小野田さん出てくると、立場上たいていそうなんだけども、事件を通して警察と警察官僚の陰部を描く話になる。右京さんはそれを淡々と、その実非常な情熱を傾けてひとつひとつ切り崩していく。
 しかし、右京さんと小野田さんのサシでの絡みでいつも思うんだけど、この2人ほんとにやらしいよねえ(笑)。小野田さんの微妙なおネエ言葉と、右京さんだけ「お前」呼ばわりするところのアンバランスが余計やらしい。この隠微さがたまらんのですが、実際。絶妙ですよ。うまいよなーこの作り。
 2人で高そうな天麩羅食いながら、お互いあくまで平静な口調で、だけど蒼い火花を見るような言葉の鍔迫り合い。あの会話を聞いてると「ああ右京さんムキになってる。いいぞ~」と思うわけで、小野田さんはまたそれを見透かして「お前は性急すぎる」と敢えて上からものを言ってやるわけだ。でも右京さんはやっぱりその言葉でさらに燃えてしまうらしい。

 薫ちゃんは薫ちゃんで今回、敬愛する元上司の不正とそれが招いた無益な殺人事件の間で、精神的にもかなり痛い思いをした。泣きのシーンは、いつもの犯人を弾劾する怒れる薫ちゃんとはまた違う趣があってよかったです。うん。
 で、きっと右京さんはそれでまた燃えたんだろう、と(笑)

 その集大成が最後の指紋云々のハッタリになるわけだが、そうやって右京さんが王手をかけたところで、最終的には官僚側の損得勘定で現場の蜥蜴の尻尾切りに決着したところが「相棒」の世界観の妙でもある。大河内さんもたまによくしてくれるけど、結局のところは官僚だからなー。スペシャルの時の大失態もあるから余計なのかな(笑)
 最終的に交わることのない現場と官僚世界を、声高に糾弾するのではなくてどちらかというと淡々と、でも時々いきなり鋭くというよりは重く抉るように斬り込んでくる感じ。なんか、ずっしり残るものがあるんだよね。今回みたいな話。

 結局、完全に勝利することのない勝負をそれでも挑み続けてるのが右京さんで、それが組織に対してなのか、本当は小野田さん個人に対してなのかが微妙~~なところがまた右京さん。こういう事件に懸ける右京さんの熱意って、情熱というよりはもう情念の域に達している。それがまたいいんですけどねー。こういう回を見ちゃうと「やっぱDVD欲しい……」とかまんまと思っちゃうんだよねー!!(笑)

 あと今日は、たまきさんといい、美和子さんといい、言葉にならない表情がすごく良かったです。特に、米沢さんが「花の里」に寄った後の、いろいろ右京さんを案じたりもしてるんだろうたまきさんの表情には非常に味がありました。