雑感日記

思ったこと、感じたことを、想い出を交えて書きたいと思います。

カワサキの二輪事業と私 その61 平成2年(1990)

2017-07-06 08:07:46 | 自分史

★平成・1990年、新しい時代の幕開けは、『バブル経済崩壊で株が暴落』から始まった。

カワサキの国内販売も90年代最高の時代に向かって走り始めていた。

この時期の具体的な数値目標は、7万台、400億円の販売台数、売上高だったのだが、そんな具体的な売上高を達成・実現するために、自然に売れる『全体の仕組み構築』が第1の目標だったと言っていい。

そのベースにあったのは『カワサキの新しいイメージの創造』で、そのために初年度であった前年度に『レースに強いカワサキの復活』と末端のユーザーを含んだ社会に対する働きかけとして、ソフト会社『ケイ・スポーツ・システム』を立ち上げ具体的なユーザー組織 KAZEを創ることからスタートしているのである。

 

 この表はその5年間の活動を振り返って纏めたものなので、これはその2枚目、平成2年の実績なのである。

 

 商品としては ZEPHYR が売れたし、利益的には、川重企画室時代にスタートさせたヨーロッパ・国内市場へのJet Ski の販売が軌道に乗り始め、国内市場でも1月にユーザー組織 KAZE Jet Ski を立ち上げ、その販売組織 Jet Ski ARK(Authorised & Riliable shop of Kawasaki) もスタ‐―トして、これは台数もさることながら利益的に大きく貢献したのである。

同じ1月には、業界で初めての受注取引制度(仕切り販売)に踏み切って、二輪業界独特の『委託販売からの脱皮』に取り組んだりしているのである。

この年、岡山を皮切りに広島・宇都宮など新しいショールームを開設したりしているが、すべてが『イメージ戦略』に裏打ちされていて、『時代の先端』を走り『日本で初めて』ということばかりだったのである。

その極め付けが4月の SPA直入のオープン フェスタで、当日の写真の数々を、極く最近 田崎雅元さんから送って頂いたのである。

 

 

 

この日、日本で初めて一般のライダーたちが『サーキット』を自分の車で走ったのである

幕開けのご挨拶を頂いた直入町の岩屋町長は、『有史以来、一番多くの人たちが直入町に集まった』とご挨拶されたのである。

その数4000人以上もいたのではないか、小さなサーキットだがホントに SPA直入がパドックだけでなく、コースまでバイクで埋まったのである

 テープカットのあと最初にこのコ―スを走ってくれたのは 清原・和田・多田・宗和・塚本などのOB/現役ライダーたちだったのだが、当時は既にヤマハに移籍してた金谷秀夫にも声を掛けたら、喜んで来てくれたのである。

 

  

  写真をご覧いただければお分かりのように、当時は『レーサーレプリカ全盛時』なのである。

 

このサーキットを創ろうと思いたったのは、こんなマシンを走らせる場所がなく峠に集まり『峠族』と呼ばれたりしていたユーザーたちに、自分の車で走れる場所を提供してあげたかったのである。

当時の日本では、一般車の走行を許すサーキットは皆無だったのである。

この日ここに集まったライダーたちが、日本で初めて自分の車でサーキットを走ったライダーたちで、これを契機に徐々に日本のサーキットが一般車への開放を始めたのである。

  

 

   

 

 こんな自然豊かな環境の中に、SPA直入は創られている。

 

  

   

 

  これは開設以来20年以上も経った現在の SPA直入  Google マップからの写真である。

   

 

   

 

 

 

 直入町の長湯温泉とベルギーの世界的に有名なサーキット、スパ・フランコルシャンとかけて名付けられた『SPA直入』の名づけ親も、そのコース設計も手掛けたのは今は亡き『岩崎茂樹』なのである。

彼がいなかったら SPA直入はできていなかったし、大袈裟に言えばカワサキのいろんな歴史も変わったものになったかも知れない。高橋鉄郎さんの最初の販売分野の先生は岩崎だったし、田崎さんとは二人でリンカーン工場を担当したり、田崎さんのKMC社長時代も大いに貢献したのである。CKD市場開発時にはイランに現地出向したり、レースにも大いに関与して、カワサキの唯一の鈴鹿8耐優勝時のスポーツ推進部長でもある。私とはSPA直入を作ったり、晩年は国内の物流改革で援けてくれたりしたのである。

Zのファンで世界的に有名なミッキーヘッセが『岩崎は恩人』と言って憚らないのである。

 

  

 これも田崎さんが送ってくれた写真だが、これは92年10月とあるので、オープン後のことだが、たまたま田崎さんと岩崎君と3人、直入町でとある。

私自身、カワサキでの40年間いろんなことをやってきたが、何か一つ選べと言われたら躊躇なく『SPA直入』を選ぶだろう。

国内の二輪関連で、ソフト関連では『国内初』の先頭を走り続けたカワサキだが、一般ユーザーが走れるサーキットの先導役が果たせたことは、本当によかったと思っている。

 これらは、単にカワサキだけでなく、地元大分県直入町のイメージアップにもいろいろと貢献出来て、一時は非常に難しかった直入町とカワサキの関係は、これを契機に見違えるように前進したのである。

 

   

 

 二輪だけでなく、直入町の芹川ダムはジェットスキーのゲレンデとして解放され、バイクだけでなくジェットスキーのファンでもある岩城滉一は度々直入町を訪れて直入町の人たちとも密接に繋がっていたし、90年代カワサキと岩城滉一の関係は7年間もの間、熱烈なカワサキファンとしてお付き合いが続いたのである。

東日本大震災のあった年、青森県でのロケが急遽ダメになったご存じテレビの人気番組『旅サラダ』で、岩城滉一さんか急遽SPA直入をお借りできないかと私に電話があって、この番組の『大分直入の旅』が実現したりしたのである。

 

    

   

 

   

  こんな方たち、みんな岩城滉一さんとも、カワサキとも繋がってるオトモダチなのである。

 

★この1990年代、私は現役最後の国内販売を担当しているのだが、確かに全軍の旗振りはしたのだが、具体的に動いてくれたのはのは、KAZEの会員たちや、販売店ARKやライダーなどなど、当時カワサキに関係のあった人たち全員だったと言っていい。

新しいカワサキのイメージ創造』という基本コンセプトに向かって、みんな夫々自由に動いてくれたのである。

KAZE やARK やZEPHYRなどのネーミングの名付け親は、入社早々の若手だったし、HART(ホンダ)、YESS(ヤマハ)など当時は各社熱心だったユーザークラブ対策も、カワサキだけはソフト会社ケイ・スポーツ・システムを創っての専門的・本格的な対応だったので、完全に他社を圧倒するレベルになったのである。

KAZEの会員カードも、JCBと組んだ独自の会員カードとしたのは、会員を増やすにはこれに限るという『私の仮説』が当って、このカードだったから、最高55000人と他社を圧倒する規模となったのである。

なぜ?と思われる方のために・・年会費を採るシステムは1年後には期限がくる。その時辞める人員を少なくすることが会員を増やすMUST 条件なので、継続率を上げるためにJCBカードとしたので、その継続率は90%を超えたのである

 

そんな周辺対策の結果、肝心の カワサキのイメージはどう変わったのか?

 

 

 

私の担当した1年目の4社のイメージである。

博報堂の調査チームにお願いしての現実の調査結果はこんなイメージだったのである。

個性的なデザインで、玄人受けなどはするのだが、広告のセンスはなく、常にチャレンジしない こんなイメージでは7万台など売れるわけがないのである。

イメージは他人の評価なのだから、社会に対する活動や継続した情報発信がない限り『イメージチェンジ』など出来ないのだが、強力に戦略的に動いたので1年ちょっと経った89年末のカワサキのイメージはこのように変わったのである

 

 

 何よりも、イメージ総量が大きくなっているのは、いろんな活動の成果なので、宣伝のセンスも、常にチャレンジしないも、それなりに動いたし、個性的なデザインデザインセンスは、ZEPHYRの好評が後押ししたのだと思うのである。

 

 

私自身の経営戦略というか、その具体的な対策や方向が独特で差別化されているのは、若い時担当した本格的な広告宣伝から得た『ソフトノウハウ』のお蔭なのである。

日本人は殆どの方が自分の側からものごとを考える所謂『上から目線』で『マーケッテングマインド』は殆ど持ち合わせておられないのである。

また『みんなで頑張る』方式が一般的で『個別最適値を積み上げたら全体最適値になるという錯覚』で対策をされるから、具体的な結果が出ないのだと思っている。

客観的な厳しい現状認識が出来ていない』ことが多いように思うのである。

昨今の世の中はどんどん変化するので、『経営環境もどんどん変化する』のである。

現状がどんな世の中なのか?

末端の消費行動はどうなっているのか?

そんな現状を、シビアに観て、それを解決できる『いい仕組み』を創ることが最も近道なのだが・・・

 国内担当2年目にして、『カワサキのイメージ』が幾らかでも変わったことが、当時の基本コンセプト『新しいカワサキの創造』に何となく自信が持てだした2年目だったのである。

 

 ★ その歴史ー「カワサキ二輪事業と私」を最初からすべて纏めて頂いています

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