「実録三億円事件 時効成立」
1975年 日本 89分
■監督:
石井輝男
■出演:
小川真由美
岡田裕介
金子信雄
田中邦衛
絵沢萌子
田中筆子
松平純子
●あらすじ
昭和43年12月10日に発生した“三億円事件”を題材に、東映が“東映捜査陣”として架空の犯人像を想定。
謎に包まれた犯行の一部始終を再現する。
博打好きで女癖の悪い西原房夫は、会社の金を横領して警察に突き出されるところを情婦の孝子に救われる。
二人は同棲を始めるが、常に借金に追われる苦しい生活を送っていた。
西原は三億円の現金強奪を思いつき、着々と準備を進める…。
原作は清水一行「時効成立」。
(東映チャンネルより)
★感想など
冒頭に本物の元警察官が登場したり、当時のフィルムを所々に使ったり等、ドキュメンタリー風味な作品。
しかし監督が奇才・石井輝男だけに、狂った人々が登場。
一番狂っているのが刑事の金子信雄で、容疑者を特定して逮捕・拷問まで進むが
その根拠が、長年の勘だけと言う、今なら大問題になる展開。
それだけでなく、目撃者に面通しさせた時も「あいつが犯人だと言えばいい」等と誘導尋問どころか
証拠をでっち上げようとまでする姿勢にはビックリを通り過ぎて、薄ら寒いものまで感じる。
所で犯人が捕まっていないのに、実録とか謳ってしまう東映のセンスには万歳としか言い様がない。
巣晴らし過ぎるね。