性能とデザイン いい家大研究

こちら 住まいの雑誌・Replan編集長三木奎吾です 
いい家ってなんだろう、を考え続けます

大谷君と日本ハムとの交渉

2012年12月04日 06時34分19秒 | Weblog


きのう、日ハムがドラフトで1位指名した大谷翔平投手と
栗山監督も交えての交渉を行ったそうです。
大リーグに行きたい、という強い希望を持っていて
ドラフト直前に「指名しないで」宣言をしたのですが、
わがチームは堂々と事前に公表の上、敢然と指名に踏み切りました。
ドラフト1位は昨年も菅野選手に行って、あえなく玉砕したのですが、
「その年のいちばんいい選手に」という基本方針は曲げず、
ことしも王道を行ったわけですね。
で、そこから徐々に交渉を積み重ねていって、
詳細な大リーグ挑戦のためのレポートも渡した。
このレポートって、なかなかスカウトさんたちの渾身の一発だったと思う。
冷静に、高校卒業の若者の視点に立って、
メリット・デメリットを分析してあげたものなのだと推測できる。
そのレポート以降、大谷君側の対応が目立って変化してきたと思う。
大人としての、お父さんにとくに効果があったモノと思われる。
息子の将来を考えるためのポイントがハッキリ明示されたのだと思うのです。
そしてそのことは、息子さんにも明確に冷静に理解できたのではないかと。
そこから、言わば、「振り上げた拳」を
どのように、常識ある人間として、周囲に配慮しながら降ろしていくか、
18歳の少年が人生でいちばん巨大な難問に直面しているのではないか。
自分の素朴な思いと、それに振り回されてきた大リーグ側の人たちの顔が
思い起こされて、懊悩しているのではないかと思う。

しかし、ことは野球版ではあるけれど、
TPPが事実上、こういう形を取って日本社会に見えてきているのではないか。
確かに厳しい競争にすぐに参加して
そこから這い上がっていくパイオニアのような存在になりたい、
という心情も理解できなくはない。
しかし、それは巨大な貧富の差のなかで、そのことを承諾した上で
いわば、貧しくなる自由も自覚した上で、巨万の富を得ようとする
アメリカンドリームを、世界に強制しようということと同義だ。
巨大な貧富の格差社会。
そして、それを「世界標準」という言葉でいいくるめるのだ。
社会システムとして、わたしたち日本社会はこういう社会に自ら進んでなるのか、
あるいは、相対的な自立性を保っていくのか、
どうもこの顛末には、そんなサイドストーリーが存在しているように感じています。
そんなことも含めて、強く願っています。
頑張れ北海道日本ハムファイターズ!

<写真はまったく無関係(笑)、白河のお城~震災で石垣崩落した>
コメント
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