うみねこ推理1週目・Ep3(1)

2016年12月31日 21時19分20秒 | 1週目Ep3

Ep3: Banquet of the golden witch

<オープニング>

●ベアトの過去の夢

 ベアトがベアトリーチェとなるルーツの話。ベアト世界にとっては過去に実際にあった出来事。六軒島世界にとってはよく練り込まれた設定。

 

六軒島に存在する全ての扉は、鍵が通り抜けられる隙間などない

 

<少女時代>

  1. 甲板。留弗夫と秀吉の会話。主に絵羽について。
  2. 絵羽の回想。女を蔑むかのような言動の蔵臼と、それに強い憤りを示す絵羽。絵羽に勘当を言い渡す金蔵。その場にいる源次。
  3. 少女時代の絵羽登場。右代宮絵羽は、絶対に右代宮家の当主になると誓った。

 

●少女時代の絵羽

 Ep3に登場する少女時代の絵羽は、絵羽が心の中に秘めた決意を象徴したもので、表に出て他者とコンタクトを取らない限りは幻想とまでは言えない。少女絵羽はEp3にしか登場しないが、他のゲーム盤でも描写されないだけで絵羽の胸中に常に潜んでいると思われる。

 

  1. 船内。夢から覚める絵羽。留弗夫、楼座、朱志香、譲治、戦人、真里亞、秀吉、霧江も船内で顔を見せるが、絵羽と秀吉以外は甲板に上がる。
  2. 不安を露わにする絵羽。それを受け止める秀吉。様子を見に来た熊沢。郷田も呼びに来たので船内から移動する絵羽と秀吉。
  3. 下船する絵羽を、少女絵羽の声が出迎える。

 

<妾の準備はすでに万端よ>

  1. 昼食後、浜辺。6年前の話をする朱志香、譲治、戦人、真里亞、紗音。朱志香たちを思い出すのに少し時間をかけていたという戦人。6年前のことでも鮮明に覚えているという紗音。
  2. 紗音の記憶では、6年前の帰り際、戦人は“また来るぜ、シーユーアゲイン。きっと白馬に跨って迎えにくるぜ。”と言っていたという。しかし何も覚えていないという戦人。

 

●罪な男戦人

 紗音にプロポーズじみたことを言っておきながら、さっぱりおぼえていない戦人。戦人は紗音に刺されてもしかたない

 

  1. 譲治と紗音が付き合っている感じなので、朱志香に聞いてみる戦人。そのとおりだと答える朱志香。紗音は戦人の淡い初恋相手だってさ。
  2. 戦人に突っ込まれ、過去に好きな相手に告白した時の話をする朱志香。やっぱり異性のことをおっぱいのデカさでしか見てなかった戦人。
  3. 戦人はすでに薔薇庭園で嘉音と挨拶している。嘉音が朱志香の好きな相手と推測する戦人。否定しきれない朱志香。
  4. 自分たちいとこ同士はいつまでも仲良しでいる事を誓う朱志香、譲治、戦人、真里亞。
  5. 場面は変わり、薔薇庭園で目印を付けたはずの薔薇を雨の中探す真里亞。そこに現れるベアトリーチェ。真里亞の薔薇はすでに散ったというベアトリーチェ。
  6. 真里亞に目を閉じさせ、魔法で真里亞の薔薇をよみがえらせるベアトリーチェ。
  7. 封筒を真里亞に渡すベアトリーチェ。
  8. 当主の指輪を書斎の窓から投げ放つ金蔵。黄金の蝶となりベアトリーチェのもとへ行く指輪。指輪を受け止め、ベアトリーチェに渡すロノウェ。

 

●ロノウェの挨拶

 ロノウェは戦人に挨拶する際、ゲーム盤からベアト世界にストレートに移動している。ゲーム盤を単に非現実の物語と考えると、現実であるベアト世界に移動できるわけがないので矛盾が生じる。これを説明するために、ゲーム盤の構造を次のように考えた。→★ゲーム盤の構造

 

★ゲーム盤の構造

 ゲーム盤は次の二層構造をしている。

 

「ファンタジーシール」:ゲーム盤の本体を覆う幻想(魔法の表現 and 虚偽)。メタ戦人や私たちが目にしているのはこちらだが、ところどころ見えない穴が開いている。ベアト世界に属しているので、ベアト世界の住人は自由に行き来できる。六軒島世界にとっては虚偽だが、ベアト世界なので現実である。

「ミステリーベース」:六軒島世界で起こり得る出来事で構成された物語であり、非現実。ゲーム盤の本体にして真の姿。ファンタジーシールで覆われているため、穴が開いたところからしか垣間見る事ができない。赤き真実として語ることができるのは全てこちらである。

 

  1. 場面は変わり、魔女の手紙を読み上げる真里亞。碑文について言及されている。魔女の碑文を解いた者が右代宮家の次の当主になると解釈する絵羽。少女絵羽のつぶやき。
  2. 蔵臼、絵羽、留弗夫、楼座、夏妃、秀吉は金蔵に問い正すため食堂をでる。後に残る子供達と霧江、南條。
  3. 悪態をつく朱志香、戦人。信じ合わないと駄目と怒る真里亞。なだめる譲治。忘れろという南條と霧江。
  4. 手紙を渡したのは誰か真里亞に尋ねる霧江。ベアトリーチェと答える真里亞。詳細を尋ねる霧江。

 

<魔女の挑戦状>

  1. 金蔵は親たちに取り合わなかったらしい。親たちに問い詰められ泣き出す真里亞。真里亞を連れてゲストハウスに移動するよう戦人たちに命じ、食堂で議論を続ける親たち。
  2. いとこ部屋。泣きつかれ、ベッドに潜っている真里亞。真里亞に手紙を渡したベアトリーチェについて話し合う朱志香、譲治、戦人。それは本当にベアトリーチェだったんじゃないかと言う朱志香。

 

●意外と“い”る派

 朱志香は、表面上はベアトリーチェを否定しているが、時々、あれは本当にベアトリーチェだったんじゃないかとか言って、ベアトリーチェの存在をにおわす発言もしている。普段存在を否定している人物が言うことなので、かえって信憑性が増す。わざとそうしているかどうかはともかく、結果的に、朱志香はベアトリーチェの存在に信憑性を持たせることに一役買っていることになる。

 

  1. 食堂。議論を続ける大人たち(蔵臼、絵羽、留弗夫、楼座、夏妃、秀吉、霧江)。いったん休憩をとり郷田が配膳する。
  2. 郷田が食堂を出ると19人目の話題に。真里亞が手紙を受け取るタイミングでは大人たちにはアリバイがあるらしく、使用人たちも否定している。
  3. ベアトリーチェと言う名の愛人の存在について話題となる。夏妃は強く否定するが、4兄弟は金蔵ならやりかねないと思っている。秀吉と霧江も真実味を帯びて受け取る。
  4. ベアトリーチェの思惑は10tの黄金で右代宮の家督を買収することだと考える大人たち。

 

●蔵臼の財政状況

 絵羽が言うには蔵臼の財政状況は他の兄弟以上に火の車のようだ。だとしたら蔵臼にも動機があり、夏妃は蔵臼に協力するだろう

                                                                                       

  1. ベアトリーチェの手紙の真意を驕りからくる挑戦と考える絵羽と霧江。解いてやると決意を固める絵羽と少女絵羽。

 

<19人目の可能性>

妾には真実を赤で語る力があろうがッ!!!

 

  1. 何か様子のおかしい楼座。問い正すと、ベアトリーチェは自分が幼いころに私が殺したと告白する楼座。

 

<楼座と森の魔女>

  1. どこかの庭園。金蔵とベアトリーチェの会話。妾は何者なのか。

 

●九羽鳥庵のベアトリーチェ

ベアトとロノウェが語る九羽鳥庵のベアトリーチェ、略して「九羽ベアト」についての説明は、戦人の解釈で大体間違いなさそう。すなわち、金蔵はベアトリーチェに出会った。ベアトリーチェは死んでしまった。ベアトリーチェには娘がいて、金蔵はその子を大事に育てたら生き写しだった。金蔵はその子がベアトリーチェの生まれ変わりだと信じた。

 

六軒島の森の中には、九羽鳥庵という隠し屋敷が実在します

*かつて、実際にこの場所で、お二人はこのような会話をなされました

ここは1967年の世界。19年前の世界でございます。

1967年の六軒島の隠し屋敷に、人間としてのベアトリーチェさまが存在した

 

  1. ベアトリーチェと出会った時のことを語り始める楼座。それは20年位前の事・・・。
  2. ベアトリーチェが隠し屋敷にいたこと、そのベアトリーチェは死んでしまったことが楼座の口から語られる。

 

間違いなく死んでいる

 

●13人の生贄

 ロノウェがいうには、生贄はランダムに決められ、儀式を執り行う金蔵自身も例外ではないとのこと。これを真犯人の行動原理にまるまる当てはめて良いかは分からないが、真犯人自身も生贄の対象になるという発想の伏線にはなる

 

この六軒島に19人以上の人間は存在しない

 

<儀式の開始>

  1. 金蔵の書斎。一人タロット占いを繰り返す金蔵。何か神託を得て源次を呼び出す金蔵。
  2. 屋敷の玄関前。譲治から求婚を受けた後の紗音。金蔵の書斎へよばれそこへ向かう途中の源次と嘉音があらわれ、紗音も合流し共に向かう。
  3. 書斎の結界は破られていた。開錠し、警戒しながら書斎の中へ。中には金蔵とベアトリーチェが居る。ロノウェも姿を現す。
  4. 内より溢れる紅蓮の炎に焼かれ、黒焦げになる金蔵。
  5. ルシファー出現。嘉音とルシファーの魔法バトル開始。嘉音の勝利。
  6. 煉獄の七姉妹が全員登場し嘉音を襲うが、シャノンバリアがそれを防ぐ。
  7. 紗音と嘉音に安らかな死を与える源次。源次に安らかな死を与えるロノウェ。

 

<マダム・ベアトリーチェ>

  1. 夜の見回りをしている郷田。物音が聞こえたので厨房へ向かう。圧力鍋がカタカタいっていた。圧力鍋は空っぽだったが・・・
  2. 厨房中の鍋が音を鳴らし鍋から7本の手が伸びる。レヴィアタン、マモン、ベルゼブブが姿を現し、郷田を襲う。
  3. 熊沢を探す煉獄の七姉妹。薔薇庭園にいる熊沢。七姉妹が熊沢を襲うが、歯が立たない。
  4. ベアトリーチェとロノウェが姿を現すと、熊沢は先代ベアトリーチェの姿に変わる。
  5. 二人のベアトリーチェの魔法バトル開始。現ベアトリーチェの勝利。
  6. ベアトリーチェは密室の構築をロノウェに任せ姿を消す。

 

<ワルギリア>

  1. 食堂。朝まで議論を続けていた蔵臼、絵羽、留弗夫、楼座、夏妃、秀吉、霧江。
  2. 廊下に出ると奇怪な臭いが漂っている。留弗夫たちは臭いの元がボイラー室であることを突き止めるが、ボイラー室には鍵がかかっている。
  3. 夏妃たち(楼座含む)は使用人室に向かう途中、客間の扉に描かれた魔法陣に気付く。厨房に誰もいないことを確認してから戻った絵羽たちもその魔法陣に気付く。
  4. 留弗夫、霧江もボイラー室から戻り、客間の魔法陣に気付く。ボイラー室の扉にも魔法陣があったらしい。客間に鍵がかかっていることを秀吉が確認。
  5. 手分けする大人たち。楼座がゲストハウス2階のいとこ部屋の子どもたち4人の無事を確認。南條も無事だった。
  6. 霧江と秀吉が使用人を探すも見付からない。ゲストハウスの使用人にも不在。楼座、南條と合流。楼座と霧江はゲストハウスに残り、秀吉と南條は屋敷へ。
  7. 屋敷では、金蔵は応答なし、魔法陣が複数見つかり、使用人も不在。それを確認し合う蔵臼、絵羽、留弗夫、夏妃。魔法陣は合計5つ。魔法陣のある扉は全て施錠されていた。
  8. 蔵臼、絵羽、留弗夫、夏妃は使用人室のキーボックスで鍵を探すが、マスターキーも魔法陣のある扉の鍵も見付からない。
  9. 秀吉と南條が合流し、ゲストハウスの様子を報告。窓を破ることに。
  10. 1階の客間の窓を留弗夫が破る。中に入る蔵臼、絵羽、留弗夫、夏妃、秀吉、南條の6人。胸元を血で真っ赤に染め横たわっている紗音が見つかる。

 

★ブラウン管裁判説

 本考察ではいまさらではあるが、ワルギリアがブラウン管裁判説を提唱してくれたおかげで、探偵視点でもない、赤字でも示されていない現象を、それはあくまで魔女側の主張に過ぎないとして、あえて無視することができるようになった。

 

<前哨戦>

  1. ゲストハウスの1階ロビー。生きている12人全員が集まっている。譲治と朱志香は、それぞれ紗音と嘉音の死に涙を零す。真里亞は楼座のそばで寝ている。
  2. 蔵臼、絵羽、留弗夫、楼座が4丁の銃を分けて所持。
  3. 金蔵の遺体の真偽を疑う絵羽。指趾が6本であるのを根拠に金蔵に間違いないという夏妃。それでも完全に断定はできないという秀吉、霧江。
  4. 戦人が聞かされたのであろう状況説明。金蔵と使用人全員で合計6人の遺体が見つかった。
  5. 金蔵はボイラー室で丸焼け。使用人たちは魔法陣の描かれた部屋に閉じ込められて死んでいた。使用人たちの死因は、南條の見立てでは槍のようなもので突かれたか、銃で撃たれたか。
  6. 朱志香と譲治は紗音の遺体を見たいと懇願するが、駄目だと言われ見ていない。
  7. 魔女の手紙がボイラー室で見つかっている。碑文の謎を解くよう促す内容。

 

●第一の晩の再構築

 以下の順番に遺体は発見された。

 紗音:屋敷の1階客間。マスターキーを所持。封筒に2階客室の鍵。

→熊沢:2階客室。マスターキーを所持。封筒に3階控え室の鍵。

→郷田:3階控え室。マスターキーを所持。封筒に2階貴賓室の鍵。

→源次:2階貴賓室。マスターキーを所持。封筒に地下ボイラー室の鍵。

→金蔵:地下ボイラー室。封筒に礼拝堂の鍵と魔女の手紙。

→嘉音:礼拝堂。マスターキーを所持。封筒に1階客間の鍵。

 南條は全員の死亡を確認。

 

各使用人が1本ずつで5本だ。

ちなみに、6つの部屋の扉や窓はいずれも普通。オートロックのような、鍵を使用せず施錠できるような仕掛けは存在しない。

金蔵、源次、紗音、嘉音、郷田、熊沢の6人は死亡している!

6つの部屋には誰も隠れていない!

6人は即死であった!

室内には犠牲者しかおらず、それ以外の人物は室内には存在しておりません。

6人はトラップで殺されてはいない

6人は誰も自殺していない!

 

<黄金郷の鍵>

  1. ゲストハウス。テレビが見たい真里亞について朱志香、譲治、戦人もいとこ部屋へ。南條も2階の自分の部屋へ戻る。
  2. 蔵臼、絵羽、留弗夫、楼座、夏妃、秀吉、霧江はロビーに残り碑文の謎に挑む。
  3. 碑文の謎に挑む絵羽を叱咤激励する少女絵羽。少女絵羽の助けを借りて碑文の謎を解き進めていく絵羽。必要な資料を求めて書庫へ。さらにどんどん謎を解き、“黄金郷への鍵”を手に入れる絵羽。

 

<戴冠式>

  1. 碑文の謎を解き、ついに隠し黄金を発見する絵羽。祝福する少女絵羽。
  2. 引き返す途中、絵羽は楼座に出くわす。楼座も絵羽とともに黄金を確認する。
  3. 薔薇庭園での密談。絵羽は黄金の存在を隠したいが、楼座はただちに公表したい。絵羽と楼座は金蔵と使用人たちの死を信じていない。南條の検死も嘘だと思っている。
  4. 楼座も一晩は公表しないことに同意する。絵羽も必ず黄金は分配すると約束するが、少女絵羽は黄金の独占を主張する。
  5. 少女絵羽の前に現れるベアトリーチェ、湧き上がる黄金蝶の群れ。当主の指輪を少女絵羽に渡し、黄金、家督、魔女の称号を全て譲り渡すことを宣言するベアトリーチェ。
  6. 戴冠式。少女絵羽はエヴァ・ベアトリーチェに生まれ変わる。ワルギリア、ロノウェ、ラムダデルタ、ベルンカステル、煉獄の七姉妹が紹介される。

 

<新しき魔女>

  1. ロビーに集っている蔵臼、絵羽、留弗夫、楼座、夏妃、秀吉、霧江。体調を崩したらしい絵羽は休むためロビーをでる。秀吉もそれに付き添う。
  2. 薔薇が心配だとぐずり大騒ぎして1階に下りてくる真里亞。それについて朱志香、譲治、戦人、南條も下りてくる。不機嫌を露わにする楼座。
  3. 客室。ベッドに横になっている絵羽。看病する秀吉。少女絵羽に飲み込まれそうで怖いというようなことを言う絵羽。秀吉に安心させられ寝られそうなときにロビーの方から真里亞の騒ぎが聞こえる。
  4. 秀吉が静かにするよう頼むが真里亞は収まらず、楼座は真里亞と一緒に秀吉たちの部屋から遠ざかる。
  5. 秀吉が絵羽の額に手を当てると絵羽は寝入る。
  6. 薔薇を見れば大人しくすると言う真里亞に折れ、薔薇庭園に向かうことにする楼座。
  7. 薔薇庭園。目印の付いた薔薇を見つける真里亞。一応用心する楼座。
  8. 客室。苦しそうな絵羽。傍らで心配する秀吉。南條は呼ばず手を離さないでほしいという絵羽。
  9. 薔薇庭園。絵羽が姿を現す。楼座は絵羽だと認識している。真里亞も初めは絵羽かと思ったが・・・。
  10. 客室。取り乱す絵羽。傍らで声をかける秀吉。
  11. 薔薇庭園。絵羽はエヴァとなり、真里亞はベアトリーチェだと喜ぶ。楼座は絵羽なのかと問うが、エヴァは否定しベアトリーチェを名乗る。
  12. 儀式を引き継ぐことを宣言するエヴァ。ロノウェ出現。無限の魔女の力を存分に用いるエヴァ。楼座への拷問part2。真里亞も巻き込まれる。
  13. エヴァの前に現れるベアト。ベアトは、約束は守れないと真里亞に謝り、真里亞に安らかな死を与え、楼座は庭園の柵で延髄を貫き一撃で絶命させる。

 

●約束の反故

 ベアトは真里亞に約束は守れないと謝っているが、Ep2で“妾は約束は守る”と赤字で言っているので、“守れない”の方が虚偽である。だから本当は黄金郷にも連れて行ってあげられるし、連れて行ってあげられる以上はまだベアトは黄金の魔女である。ということはベアトからエヴァへの黄金の魔女の力の移動は行なわれておらず、ならばあの戴冠式は形骸的な演出にすぎなかったということになる。

 

  1. ベアトのやり方に不満を漏らすエヴァ。苦しい言い訳をするベアト。ロノウェとルシファーをよび、以後悪ふざけをしないように言うベアト。
  2. ロノウェ、ルシファーは姿を消し、ベアトも姿を消す。エヴァも不満げな捨て台詞を残し、姿を消す。

 

<生贄の予告>

  1. 客室。ようやく寝付いた絵羽。傍らで手を握り続ける秀吉。留弗夫が訪問し、楼座がいないか尋ねる。
  2. 廊下では楼座と真里亞の不在が問題になっている。薔薇庭園に出たらしい。蔵臼、留弗夫、朱志香、譲治、戦人、夏妃、霧江が相談している。留弗夫が薔薇庭園に確認に行くことに。
  3. 楼座と真里亞が薔薇庭園に行ったことを聞き、魔女がいるから行っちゃ駄目という絵羽。薔薇庭園で魔女が楼座たちを何とかする夢を見たらしい。

 

*留弗夫が薔薇庭園中央にて、楼座、真里亞の遺体を確認。その後ゲストハウスに応援を呼び、両名をゲストハウスに運び込んだ。南條の検死では、楼座の死因は延髄部への柵の先端部分による刺突。真里亞については素手による絞殺。

 

楼座と真里亞は死亡した。死因は南條の見立て通りだ

 

●グロテスクな殺人

 メタ戦人は意味がないと怒っているが、グロテスクな殺人にもミステリーとしての意味はあると思う。医者以外の検死をためらわせることで、身代わりトリックが見逃されるのを不自然じゃないものにすることができる。例えばEp2の第一の晩では、遺体の顔は損なわれていないので本来なら家族が間違えるわけもないが、腹を裂かれた無残な死体を6人全部しっかり確認しなかったとしてもおかしくは無い。

 

楼座と真里亞の二人は他殺です

 

  1. 楼座と真里亞の遺体は客室の一室に安置される。楼座の銃は秀吉に渡される。
  2. 第二の晩のアリバイ確認。蔵臼、留弗夫、夏妃、霧江はロビーで一緒と蔵臼が保証。絵羽は秀吉と一緒と秀吉が保証。朱志香、譲治、戦人はいとこ部屋にいたと戦人が証言。南條は2階の部屋でアリバイなし。
  3. 絵羽とエヴァの脳内会話。エヴァは儀式を続けると言い、絵羽はそれをやめろと言う。
  4. 体調不良でしゃがみこむ絵羽。絵羽と秀吉は部屋に戻ると言いロビーを出る。
  5. 留弗夫を廊下に呼び出し、表へ出たいと言う霧江。

 

<ホールの死闘>

  1. 留弗夫が、秀吉と霧江とともに屋敷の厨房に食料を取りに行くことを提案。夏妃は反対し、蔵臼も渋るが、絵羽には高熱があるらしいと秀吉が言うにつけ、結局は許可を出す。
  2. ロビーを出る留弗夫、秀吉、霧江。用心を重ね屋敷に辿りつき、中に入る3人。
  3. 3人が厨房に向かった後の玄関に現れるエヴァとロノウェ。レヴィアタンとベルフェゴールを召喚し、留弗夫と霧江の殺害を命じるエヴァ。
  4. 厨房。食料を集めた3人。霧江が待ち伏せを感じたので勝手口から出ようとするも開かない。やむを得ず玄関の方へ向かう3人。
  5. ホールで待ち伏せていたレヴィアタンとベルフェゴール。即座に逃げる留弗夫、秀吉、霧江。レヴィアタンは霧江を追い、ベルフェゴールは留弗夫を追う。
  6. 留弗夫とベルフェゴール、霧江とレヴィアタンの魔法バトル。ホールで出会うエヴァと留弗夫。魔法バトルは留弗夫と霧江の勝ち。ホールに戻ってくる霧江。
  7. シエスタ410、シエスタ45を召喚するエヴァ。留弗夫と霧江は即座に逃げるが、シエスタ姉妹の誘導弾からは逃げられず、射抜かれ絶命する。
  8. ベアトがあらわれエヴァを諌めるが、はっきりと決別を口にするエヴァ。あきらめて姿を消すベアト。
  9. エヴァに弄ばれちゃった留弗夫と霧江。そこに戻ってくる秀吉。秀吉はエヴァが黄金を見つけたことを知っていた。エヴァを叱る秀吉。エヴァは秀吉を撃ち殺してしまう。
  10. 留弗夫、秀吉、霧江を第四~六の晩の生贄とし、ロノウェとルシファーに後始末を命ずるエヴァ。
  11. 客室。悪夢を見ていた絵羽が目を覚ますが傍らに秀吉が居ない。

 

<魔女の定義>

  1. ゲストハウス玄関。戻らない留弗夫たちを待つ蔵臼と夏妃。
  2. 秀吉が居ないと泣きながら玄関に姿を現す絵羽。秀吉は留弗夫たちと屋敷に行き、30分たっても戻らないことを蔵臼と夏妃が伝えると、魔女が居るから殺されると錯乱する絵羽。
  3. 騒ぎを聞き2階からも人が降りてくる。蔵臼、絵羽、朱志香、譲治、戦人、夏妃、南條が玄関に集い、現状を把握。絵羽、譲治、戦人、南條が屋敷に確認に行くことに。

 

*絵羽、譲治、戦人、南條は屋敷のホールにて、留弗夫、霧江、秀吉の遺体を発見。留弗夫の額、秀吉の胸、霧江の腹部に杭が打ち込まれている。

 

  1. 屋敷のホール。遺体を発見し嘆く絵羽、戦人。なだめる南條。譲治は紗音のことも含め悲しみを露わにする。
  2. ゲストハウスに7人の生存者。1階に蔵臼、絵羽、夏妃が詰める。朱志香、譲治、戦人、南條は2階に。
  3. 2階のいとこ部屋。朱志香、譲治、戦人が居る。南條は2階の自室に移動している。
  4. 紗音のことを思う譲治。戦人と朱志香の会話で金蔵がベアトリーチェに再開するために研究していたことが話題に上り、譲治も金蔵を見習いたい考えを抱く。
  5. コーヒーをもらうためと言って、いとこ部屋から出る譲治。譲治の意識に語りかけるベアト。ベアトは反魂の魔法を提案し、譲治はそれを受け入れる。譲治が意識を戻すとベアトが姿を現している。
  6. 黄金の蝶が廊下の窓を開く。その窓から外に出て、空中を歩み、屋敷へ向かうベアトと譲治。
  7. 屋外からゲストハウスの蔵臼と夏妃を狙うエヴァとシエスタ姉妹。

 

<本当の魔法>

  1. ゲストハウスのロビー。蔵臼、絵羽、夏妃が居る。
  2. 絵羽とエヴァの脳内会話。欲をかいたためエヴァを生み出してしまったことを後悔する絵羽。
  3. コーヒーを入れると言って、ロビーから出る絵羽。過去の兄弟への振る舞いを自省するようなことを夏妃に語る蔵臼。
  4. エヴァの命令を受け黄金の矢を放つシエスタ姉妹。黄金の矢は蛇のごとく蔵臼と夏妃を襲い、命を奪う。二人の遺体は屋外に引き摺られる。
  5. 絵羽がロビーに戻るが、ロビーには誰もいなくなっている。
  6. 屋敷の客室。紗音の遺体のそばで反魂の魔法を試みているベアトと譲治。蘇る紗音。
  7. シエスタ姉妹の黄金の蛇の矢が譲治と紗音を襲い、命を奪う。引き続きベアトが狙われるが、ワルギリアが身代わりになってベアトを逃がす。
  8. ゲストハウスのロビー。絵羽、朱志香、戦人、南條の会話。絵羽がお手洗いに行っている隙に蔵臼と夏妃が居なくなり、譲治はコーヒーのお代わりをと下に降りたはずが戻らず、絵羽も誰も降りてきてないという。
  9. ゲストハウスの全ての扉と窓は内側から閉ざされている。探したが誰も隠れていない。
  10. 戦人と南條の会話。南條は隠し扉の可能性を口にするが、戦人は窓から外に出て、中の人間が鍵を閉めたのではと推理する。魔女の仕業ではないかと言う南條。
  11. 1階に降り絵羽と朱志香と合流する戦人と南條。ゲストハウスを出る4人。

 

<魔女法廷>

  1. 薔薇庭園の東屋。蔵臼と夏妃の遺体が見つかる。嘆き怒る朱志香。絞殺と検死する南條。
  2. 蔵臼の太股付近と夏妃のふくらはぎ付近に杭が打ち込まれていたが、朱志香が抜き取った。戦人は留弗夫たちの額やら胸やらに杭が打ち込まれていたと認識している。
  3. 頭、胸、腹、膝、足の5つを抉られた死体が揃い、第八の晩まで儀式が進んだことを認める絵羽。特に否定しない戦人。
  4. 絵羽はひとりで東屋を飛び出す。戦人の“親父たちの仇”と言う表現に朱志香が少し落ち着いたところで、戦人たちも絵羽を追い屋敷へ。
  5. 屋敷の扉前で鍵開けに苦闘する絵羽に追いつく戦人たち。鍵が開き屋敷の中へ。
  6. 客間の扉。魔法陣に加え8桁の数字が付け加えられているのに絵羽が気付く。絵羽と南條が言うには朝の時点では魔法陣だけだったという。
  7. 数字は07151129。最近書かれたもの。一応メモする絵羽。戦人の誕生日は7月15日。
  8. 8桁の数字が追加された客間の扉を絵羽が開けようとするも施錠されていたため、絵羽がマスターキーで開錠する。
  9. 客間の中では譲治が紗音の遺体と一緒に倒れている。戦人には生きている気配を感じられない。南條の検死でも死亡。譲治にしがみ付いて半狂乱で嘆く絵羽。
  10. 戦人の回想。留弗夫と霧江は死んでいると認識している。二人はなぜ表に出たのか。縁寿はどうするのか。
  11. 絵羽を強く疑う朱志香、反論する絵羽。魔女のせいだと仲裁する南條。そのうち絵羽の銃が火を噴き、朱志香が両目を負傷する。
  12. 動揺した絵羽はひとり廊下を駆け出す。南條は手当てのため朱志香とともに使用人室へ。戦人は絵羽を追う。
  13. 使用人室。朱志香の目の手当てをする南條。朱志香の視界は包帯で完全に失われる。一息つき廊下に顔を出す南條。
  14. 南條が廊下に出るとそこにはエヴァが居る。朱志香には声が聞こえるのみ。病弱の孫が居るから死ねないと懇願する南條。南條を殺すエヴァ。

 

●南條の孫

 南條には病弱の孫が居る。そのため、南條は死にたくないと強く思っている

 

  1. 廊下から朱志香を脅すエヴァ。おびえて逃げようとするも視界が閉ざされていてままならない朱志香。
  2. ベアトとロノウェの会話。戦人と戦う資格を取り戻すため朱志香を助けたいと言うベアト。
  3. 使用人室。嘉音の声や存在を感じる朱志香。自分はすでに死んだが魔女に手助けの時間をもらったという嘉音。
  4. 嘉音の指示に従い使用人室を出る朱志香。エヴァは気付かず、ロノウェは見て見ぬふり。黄金蝶が嘉音と朱志香を導く。
  5. 客間に辿りつき、カーテンの束に隠れるよう朱志香に指示する嘉音。ふと、部屋にはベアトが居り、ベアトに感謝する朱志香と嘉音。客間を出て扉を封印するベアト。
  6. シエスタたちに気付かれるベアト。シエスタ姉妹の黄金の蛇がベアトを貫く。姿を現すエヴァ、ロノウェ、シエスタ姉妹。
  7. ベアトの心変わりの理由を知るためシエスタ姉妹に命じてベアトを拷問にかけるエヴァ。結局エヴァはベアトを殺しにかかるが、決して死なないベアト。
  8. ベアトをベアトリーチェと呼ぶロノウェ。嘉音も現れベアトリーチェに感謝を述べる。そしてロノウェはエヴァを先代扱いし、嘉音は姿を消す。ベアトも力尽きんとしている。
  9. エヴァがベアトの心臓を踏みつぶそうとするその時、ベアト世界に場面が移る。

 

わしはずっと部屋におったで事件の前後の時間帯は全てや

霧江は食料はいらないと考えてた。一日くらい食事を抜いても死なないのだからと、ゲストハウスを出ないべきだと主張していた。にもかかわらず彼女は自ら、食料を取りにゲストハウスを出ようと提案する

その心変わりの理由は、誰にも語られておらず、また記されてもいない

霧江はね、死ぬ最後の瞬間まで“食料を取りに行かない=屋敷に行かない”という行動式を維持していたわ

霧江は何も書き残してはいない

 

●霧江の行動式

 霧江は食料はいらないと考えてたので食料を取りに行くためには屋敷にはいかない。メタ戦人は吸殻から霧江が秀吉を疑い、秀吉を問い詰めるために屋敷に行ったと推理する。これはおそらく正解だろうが、もうひとつ可能性を挙げる。

 真犯人はゲーム盤毎に、四兄弟のうちだれか一人をランダムに共犯者に選んでいると思われ、今回留弗夫が選ばれている可能性もある。その場合、留弗夫は霧江と共謀してゲストハウスのメンバーの切り崩しを行うため秀吉を連れて屋敷に行ったが、返り討ちに遭ってしまったという推理もありうるかなと思う。

 

  1. 使用人室で南條の死体を見つけ、姿の見えなくなった朱志香を探して客間に来た絵羽と朱志香。

 

朱志香負傷後。絵羽は常に戦人の監視下にあった。戦人は犯人でもなく共犯者でもない。よって、絵羽の完全なアリバイを証明できる

この島には19人以上の人間はいない

人間以外の生命は一切、このゲームに関係がない

金蔵は死亡している

蔵臼は死亡している

夏妃は死亡している

秀吉は死亡している

譲治は死亡している

留弗夫は死亡している

霧江は死亡している

楼座は死亡している

真里亞は死亡している

源次は死亡している

紗音は死亡している

嘉音は死亡している

郷田は死亡している

熊沢は死亡している

南條は死亡している

以上、15人は死亡

戦人は生存している

絵羽は生存している

朱志香は生存している

絵羽はあなたとずっと一緒にいたわ。だから犯行は不可能。もちろん戦人君は犯人じゃないわ。アリバイ偽装なんてしてないし、彼女が犯人の可能性も考慮していたから、その行動は用心深く見張ってた。彼女には、不審なことをできるあらゆる可能性が存在しなかった! つまり、犯行時の使用人室には、南條と朱志香しかいなかったのよ

右代宮朱志香は殺人を犯していない! 南條殺しにかかわっていない!! 彼女の目は完全に塞がれている。その彼女に殺人を行うことは不可能よ

絵羽と戦人も南條を殺していないし、かかわってもいないッ!!

南條を殺した犯人は、戦人でも絵羽でも朱志香でもない!!

朱志香の目は完全に塞がれていて、彼女に殺人は不可能

朱志香の身体が起こした如何なる動作も、南條の殺人には関係・影響しない! この適用を戦人と絵羽にも広げるわ

朱志香と戦人と絵羽は、南條を殺した犯人ではない

南條は他殺よ。…もちろん、トラップではなく、直接的な殺害方法よ凶器を構え、それにて真正面の至近距離から殺した! 犯人は、南條の目の前に堂々と現れ、そして互いに顔を見合わせながら、殺害したのだ…!!

赤は真実のみを語るッ!!!

人間以外の一切の要素は、このゲーム盤に関与しない

南條を殺したのは、確かに人間である

地に足のついた人間が、凶器をかざし、それにて殺した! 眼前にて!

 

  1. ラストシーン。泣きながら絵羽を犯人だと指摘する戦人。笑って戦人に銃を向け引き金を引く絵羽。心臓を打ち抜かれる戦人。戦人は絶命する。

 

<魔女幻想>

●北風と太陽作戦

 メタ戦人が無能なままでは話にならないので、ベアトリーチェの側からメタ戦人にいろいろ手を差し伸べメタ戦人のレベルアップを図ったのがEp3である。これはワルギリアとロノウェの存在から明らかである。しかしそれがあまりにあからさまだとラムダデルタの不興を買ってしまうので、カムフラージュとして用いたのが“北風と太陽作戦”ではないか。エヴァという“北風”を用意することで、ベアトによるサポートはあくまで“太陽”としての作戦だとアピールしたのだ。戴冠式は形骸的な演出にすぎなかったわけだが、それは“北風と太陽作戦”のため“北風”としてのエヴァを登場させるための演出であったのだ。

 ベアトにしてもメタ戦人との関係が決定的に険悪になり、ゲームが続けられなくなるのは困る。しかし、メタ戦人との関係よりも、メタ戦人のレベルアップの方が優先されたため、メタ戦人の心を踏みにじるような作戦を敢行したのだ。

 

<Tea party>

●ラムダとベアトの力関係

 ベアトはラムダデルタの後見があってこそ魔女足り得ているようだ。ということは、そもそもベアト世界はラムダデルタなしでは存在し得なかったのではないか。

 

●ラムダデルタの不興

 結局“北風と太陽作戦”ではラムダデルタをごまかしきることはできませんでした。

 

●カケラに送り込む

 ラムダデルタは、もっとも惨めなカケラにあんたを送り込んであげると言ってベアトを脅している。それは具体的には、ベアトを、「ベアト世界」というひとつのカケラ世界から、「もっとも惨めなカケラ」という別のカケラ世界に移動させるということである。すなわち、「カケラの海」の住人であるラムダデルタには、カケラ世界の住人を別のカケラ世界に移住させる能力があるということである。

 

<????>

★12年後の世界

 Ep3本編ラストに登場した縁寿がどこから連れてこられたかが描かれている。

 しかしこの「12年後の世界」は一体何なのだろうか。単純に六軒島殺人事件の12年後と考えたいところだがそうもいかない。なぜなら魔女ベルンカステルが登場している。たとえ12年後であっても「六軒島世界」に連なる世界であるなら魔女は登場できないはずだ。

 魔女が登場できる世界として、「カケラの海」、「ベアト世界」、「ゲーム盤」が挙げられる。

 「カケラの海」ではない。この「12年後の世界」はカケラの海に浮かぶカケラのひとつである。

 「ベアト世界」でもないだろう。ベアトは縁寿の登場に驚いている。縁寿が存在する未来の世界はベアトの管轄外なのだ。

 「ゲーム盤」は魔女が用意する六軒島殺人事件の再現だから、ゲーム盤でもない。しかし、現実と思しき世界に魔女が登場しているという点で、「12年後の世界」の性質は「ゲーム盤」のそれに最も近い。つまり、12年後に起こり得たことを魔女が再現した世界がこの「12年後の世界」なのではないかと考えられる。この場合の魔女はベルンカステルである。ベルンカステルは“ゼロでない限り必ず成就させる力”を持つが、言い換えればゼロから1を生み出すことはできない。ということはこの「12年後の世界」を再現するために、コピー元となるカケラを必要としたはずである。

 結論として、こういうことではないかと考える。ベルンカステルは縁寿をベアト世界に送るために、縁寿が成長している未来の世界のカケラを探した。そしてそのカケラを見つけたものの、六軒島世界に連なるそのカケラには直接干渉できないので、そのカケラをコピーした「12年後の世界」を作った。その上でその世界の縁寿と接触し、ベアト世界にいざなったのだ。

コメント    この記事についてブログを書く
« うみねこ推理1週目・Ep3(2) | トップ | うみねこ推理1週目・Ep2 »

コメントを投稿

1週目Ep3」カテゴリの最新記事