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宮部みゆきの"はじめての文学"

2007年11月10日 08時37分00秒 | ミステリー
宮部みゆきの"はじめての文学"

この"はじめての文学"シリーズを知らなかった私の感想は"詐欺"だな。
インターネットでこの本を見たとき宮部みゆきの新しいエッセイかなと思った。よんでみてびっくり。

この本、ただ単にいままで出版された短編をあちらこちらから掻き集めてきて、なんとハードカバーとして装丁しなおし1238円税抜きで売っている代物である。寄せ集めなのでテーマもくそもあったもんじゃない。作者は"少年少女が主要な登場人物の作品を選んだ"と前書で記しているけれど、どうもしっくりこない。 一体何歳ぐらいの読者をねらっているのか。
入っている作品は"心とろかすような""朽ちてゆくまで""馬鹿囃子" "砂村新田"の4つ。 すべて私がもっている本のなかに入っている短編。

ちなみに、出版者は文藝春秋。せこいまねをする。いままでも、他の出版者からでたいた短編集をそのまま同じタイトルで同じコンテントで装丁しなおし売るケースはあった。例えば"理由"は朝日新聞社からはじめ出てそのあた、新潮社からも文庫としてでている。しかし、この"はじめての文学"あちこちからつぎはぎのように寄せ集め別のタイトルでうっている。
しかも全12巻の予定らしい。その他村上(x2)、よしもとばなな、宮本輝などの寄せ集め短編集が"はじめての文学"などというおこがましいタイトルの名のもとに出版されている。よく教科書などに載っている大作家(太宰とか夏目漱石とか)の作品がこういう形ででているのは見たことあるけど。

とりあえず、この本図書館で借りたので怒り半減。ネットで買っていたら抗議もの。