大阿蘇タロウの周辺ブログ

身近に起こった出来事の記録。

玄海原発が爆発したら。

2011-06-24 18:48:39 | Weblog
福島の悪夢再び…玄海原発もう“限界”? 想定以上に劣化か

 「原子炉は老朽化するにつれ、圧力容器が中性子線によって脆化=劣化していきます。すると、ある条件に陥った場合に、容器がバリン、と割れてしまう危険性があるのです。

 圧力容器の破壊は、原発にとって究極の大事故と言うべきものです。圧力容器が割れたら核反応の暴走を防ぐ手立てはほとんどなくなります。原子炉が、福島第一原発でも起きなかったような大爆発を起こすのです。その危険が、いま玄海原発(佐賀県・九州電力)に迫っています。
そう指摘するのは、金属材料学の権威で、東京大学名誉教授の井野博満氏だ。」

 「75年に稼働した玄海原発1号機は、いまや日本一危険な原子炉であるといっても差し支えありません。なぜなら、地震や故障など、何らかの原因で通常の冷却機能が停止し、緊急炉心冷却装置(ECCS)が作動して原子炉圧力容器が急冷されると、その際に容器そのものが破壊されてしまう危険性があるからです。
 玄海原発1号機のような加圧水型軽水炉(PWR)は通常、圧力容器内が 150気圧、300度以上の高圧・高温で運転されています。もし、この150気圧の圧力容器が壊れ、爆発したらどうなるか。容器内の放射性物質はすべて噴出し、空高く舞い上がり、広大なエリアに降り注ぐことになります。福島第一どころか、チェルノブイリ以上の大惨事になるのは間違いありません。

 なぜそれほど玄海原発1号機が危険なのかを説明していきましょう。

 原発の老朽化をはかるうえで重要な指標に、圧力容器の「中性子照射脆化」というものがあります。原子炉内で核分裂が起きると、炉内に発生した中性子が飛んで、圧力容器の内壁にぶつかり、金属にダメージを与えることになります。年月がたつにつれて、これが圧力容器を脆くしてしまう。それが中性子照射脆化と呼ばれる現象です。

 原子炉というと、非常に頑丈で、何か特別な材料でできているように思われがちですが、実はまったくそんなことはありません。圧力容器は鉄にニッケルやモリブデンなどを多少加えた鋼でつくられていて、配管にいたってはステンレス製で、これは家庭用の流し台の素材と同じです。
原子炉というのはそういうごくありきたりの金属でできています。したがって、他の一般的な機械と同様、経年によってガタもくれば、老朽化もする。しかも、その老朽化において原発特有の原因があり、それが中性子照射というわけです。

 脆化=劣化とはどういうものなのでしょうか。簡単に言えば、中性子線によって金属の柔軟性・弾力性が失われて"硬く"なり、壊れやすくなる、ということです。
人体にたとえれば、動脈硬化によって血管が破れやすくなるのをイメージしてください。金属の場合、劣化が進むと、「ある温度」(脆性遷移温度と言います)より低くなると、まるで陶磁器が割れるように、小さな力であっさりと割れてしまうようになります。この現象が、玄海原発1号機のような老朽化原子炉では進んでいるのです。

 通常、鋼の脆性遷移温度はマイナス20度くらいです。しかし、中性子線を浴びることによってこの温度がだんだんと上昇していきます。
この温度が高いほど、原子炉は危険になります。なぜなら、地震等で緊急炉心冷却装置が作動し、圧力容器を冷やさねはならなくなった場合、この「冷やす」という必要不可欠な操作自体が、危険を招くことになるからです。

 玄海原発1号機の場合、この温度が、なんと「98度」になっているのです。

 ガラスのコップに熱湯を注ぐと、割れてしまいますよね。これはコップの内側と外側の温度差によって生じる力に、ガラスが耐えられなくなるからです。

 原子炉の場合は、これと逆になります。高温の原子炉の中に、緊急冷却のために水を入れる。すると、それによって圧力容器が破壊されてしまう。「脆性遷移温度」が高いということは、その際、より早い段階で容器が壊れる危険性が出てくる、割れやすい、ということになります。

 ちなみに九州電力が公表している玄海原発1号機の脆性遷移温度は、76年が35度、80年が37度、93年が56度でした。ところが最新の09年の調査で、それが一気に98度へと跳ね上がりました。

 なぜこれほど急激に上昇したのか原因は不明です。ただ、圧力容器の鋼材に銅などの不純物が混ざっていると、老朽化が早く進み、この温度が高くなることがわかっています。以前は関西電力の美浜原発1号機の脆性遷移温度が最も高かった(81度)のですが、ここの圧力容器には銅成分が少なからず含まれています。

「もしも玄海原発1号機が爆発を起こした場合、周辺にどれほどの被害を及ぼすのか。元京都大学原子炉実験所講師の小林圭二氏は、こう語る。

 原子炉の脆性破壊は、いまだかつて世界が経験したことがない、巨大な事故になります。福島第一の事故は深刻ですが、それでも放射性物質の9割は圧力容器内に残っていると思われます。しかし、脆性破壊で爆発が起きれば、圧力容器は空になり、ほぼすべての放射性物質が放出されてしまいます。被害は玄海原発がある九州だけでなく、東は大阪にまで及ぶでしょう。大阪は現在の福島県の一部のように、避難区域になって住めなくなります。しかも、事故の進展が早いので、退避することも難しい。さらに、被害は中国など近隣のアジア諸国はもちろん、欧米にまで及ぶことになるでしょう」

ニーチェ『ツァラトゥストラはかく語りき』より

2011-06-22 09:18:24 | Weblog
 人間は自分自身に対するとき、最も惨酷な動物となる。お前たちは、「罪びと」、「十字架をになう者」、「贖罪者」などと自称する者たちすべての訴えや告発のなかに含まれている快感を、聞きもらさぬがよい。

『ツァラトゥストラはこう言った』第三部 快癒に向かう者 ニーチェ著より

『白人はイルカを食べてもOKで日本人はNGの本当の理由』吉岡逸夫著

2011-06-14 19:11:33 | Weblog
白人はイルカ食べてもOKで日本人はNG 科学的根拠はない2011.06.14 16:00

『白人はイルカを食べてもOKで日本人はNGの本当の理由』吉岡逸夫著

本書の表紙を開くと、鮮血に染まった海岸に横たわる多数のイルカがいきなり目に飛び込んでくる。イルカ漁で有名な和歌山県太地町の写真ではない。デンマーク自治領、フェロー諸島で行なわれている追い込み漁を写したものだ。

 アカデミー賞を受賞した映画『ザ・コーヴ』で、太地町の人々は極悪人のように描かれたが、この映画にフェロー諸島のイルカ漁は一切出てこない。

〈今回のイルカ漁への非難、捕鯨への批判を見て、そこに白人たちの差別意識を感じるのは私だけだろうか〉

 本書では、イルカ保護活動家らへインタビューを行ない、太地町とフェロー諸島の扱いの違いを比較し、彼らの傲慢さがどこから生まれてくるのかを検証していく。

 シー・シェパード幹部のスコット・ウェスト氏はこう述べている。

〈イルカは牛などに比べて人間に近い。われわれと同じような複雑な頭脳と形態を持っている。彼らは文化的な共同体を持ち、自身の言葉や歴史を持っているから人間に近い。他の家畜とは違う〉

 イルカは人間と同じだとする“イルカ教”のカルトも同然であり、科学的根拠はどこにもない。

 著者は、白人はイルカ漁がOKで日本人はNGの理由として、差別や寄付金目的のほか、日本側のPR不足を挙げ、苦言も呈する。

 東日本大震災の発生時、岩手県にいたウェスト氏らシー・シェパードのメンバーも被災し、住民や警察の支援で無事避難できたことが報道された。ウェスト氏は手記で「我々に向けられた親切と寛容さを、書きつくすことはできない」と述べている。寄付金集めが目的で日本叩きをしている連中でも、日本人は差別したりはしないのだ。

※SAPIO2011年6月15日号

電力供給問題 九電の「調達難」否定

2011-06-11 07:45:10 | Weblog
■電力供給問題 九電の「調達難」否定

 石油連盟の天坊昭彦会長(出光興産会長)は26日の記者会見で、九州電力が調達が難しいとしている火力発電用の燃料について「全体的には足りている。今から、夏の手当てができないとは考えられない」と述べ、九電の主張を真っ向から否定した。九電は、燃料調達難を前提に、定期点検中の玄海原発2、3号機が再起動できなければ、夏の電力供給に不安があると主張している。石油業界トップの発言は、原発の運転再開をめぐる議論にも影響しそうだ。

 九電が障害の一つにあげている石油運搬船についても「十分やれると思う」と明言した。

 九電は原発6基中、川内原発1号機を含め計3基が停止中。真部利応社長は18日の記者会見で「燃料は7月中旬以降、調達のめどが立っていない」「燃料情勢が厳しくなっている」などとして、原発が運転再開できなければ最大15%の節電を要請する考えを明らかにしていた。

 天坊会長の発言について、九電広報部は「発言内容を把握していないので、詳細は分からないが、当社としては、燃料調達の見通しが厳しいという認識に変わりはない」としている。

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