大阿蘇タロウの周辺ブログ

身近に起こった出来事の記録。

適正なオイル交換時期、3万キロごとでOK。

2010-04-29 08:50:33 | Weblog
 オイルの劣化は、高温時の酸化によるベースオイルや添加剤の劣化、軸受けや歯車噛み合い部での機械的剪断によるオイルの鎖状分子の破壊(剪断劣化)、ガソリンの混入などによる希釈(粘度低下)、水分の混入(エンジンが加熱・冷却を繰り返し外気が導入・排出することによって、水分が混入)による変質などが挙げられます。
上記のうち、酸化と剪断による劣化が主体で、そのうちでも、高温による酸化劣化が支配的です。
ただ、オイルの酸化は100℃ 以上の高温では問題になりますが、温度に対して指数関数的な劣化特性(10℃上昇毎に寿命が1/2と言われている)を示すことから、常温でしかも、太陽光に完全に遮断されたエンジンのクランクケース内で、オイルが実用上問題となる程に酸化劣化するとは到底考えられません(100℃で600hの寿命とすれば、130℃では75h 、40℃では1,600日の寿命)。
従って、半年に一回はオイルを交換せねばならない理由はありません。メーカ指定の1年毎交換もどちらかと言えば、オイルによる利益確保が主目的ではないかと思っています(日本では、今まで誰も突っ込んで問題にしたことがなかった)。
以上のように、オイル劣化の進み具合は、オイル温度とエンジン負荷とに左右されるので、ベンツやBMWなどドイツ車の一部では、車載コンピュータでそれらを常時監視し、オイルの劣化度合いを演算して、寿命が来たと判断されるときには、警告灯によってユーザに知らせるなど、非常に合理的にオイル交換を指示するものもあります。
日本車は全て走行距離と年月で単純に交換時期を表示していることから、真夏の高温時に山岳路を走行するなどの厳しい条件もある程度想定して1.5万km(平均時速25km/h×600h、100℃程度)が設定されているのです。従って、実際の一般走行ではオイル温度はさらに低く、劣化も少ないので、推奨値以上の走行距離でもオイルは使用可能です。

 三菱石油の99年の技報には純正オイル(最も廉価のもの)で、1,5万km程度で酸化劣化防止剤などの添加剤が劣化し、その後の1,5万kmで、オイル自体が劣化するので、最低でもオイルの寿命は3万kmはある(ばらつきの最悪値)と明確に記載してあります。

 オイル温度が低すぎても混入したガソリンや水分の蒸発が少なくなり、劣化を早めることになりますが、1,5万km の交換時期を守れば充分と言えるのです。
ただ、メーカのメンテナンスノートには、厳しい使い方を常用する場合は、1.5万kmより短距離(半分程度)での交換を指示していますが、日本の環境では1,5万km以下で交換する必要は全くないと言っていいでしょう。。
友人で、10万kmオイル交換無し(但し、不足分は補充)で走行した人もいますが、10万km無交換はさすがにリスクが大きく、摺動部の摩耗、オイルシールなどのゴム製品への攻撃が若干心配されます。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿