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ガン治療薬「丸山ワクチン」の謎がついに解明される。

2018-05-27 15:17:34 | Weblog
医療界での評価が少ないまま、広く使われている丸山ワクチンの働きがほぼ明らかになってきた。
日本医大の高橋秀実教授 (微生物・免疫学) が、2018年 5月19日、東京で開かれた講演会で発表した。

高橋教授によると、丸山ワクチンは、がんに対する免疫の鍵を握る、白血球の1種である
「樹状細胞」を活性化することがわかった。
白血球のわずか 1万分の 1ほどしかない特殊な細胞で、
1973年に発見した米国ロックフェラー大のラルフ・スタインマン博士はノーベル医学生理学賞を受けている。

免疫細胞にはいろいろあるが、
「殺し屋」リンパ球・T細胞は侵入した細菌やウイルスのほか、がん細胞も攻撃する。
このT細胞にがんの目印を教えるのが樹状細胞の重要な役割だ。

丸山ワクチンは、日本医科大学皮膚科教授だった丸山千里博士(1901-1992)が開発したがん免疫療法剤である。
無色透明の皮下注射液で、
主成分は、ヒト型結核菌から抽出されたリポアラビノマンナンという多糖体と核酸、脂質である。

1944年、丸山によって皮膚結核の治療のために開発され、その後、肺結核、ハンセン病の治療にも用いられた。
支持者たちは末期のがん患者に効果があると主張しているが、薬効の証明の目処は立っていない。

1976年11月に、ゼリア新薬工業から厚生省に「抗悪性腫瘍剤」としての承認申請を行うが、
1981年8月に厚生省が不承認とした。
ただし、「引き続き研究継続をする」とし、異例の有償治験薬として患者に供給することを認め現在に至る。
2015年12月末までに、39万9787人のがん患者が丸山ワクチンを使用している。


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