妻は胃ろう  手抜かり 老老介護

2007年9月、56歳、アルツハイマー病と診断
2018年1月、胃瘻造設手術
2023年9月、体調悪化

食の危機

2014-08-17 17:09:16 | 妻の症状
  朝食はなんとか食べてくれたが、

  昼食は駄目だった。


  インスタントラーメンと野菜炒めと温泉玉子。


  以前は麺類は好んで食べてくれたが、

  最近はそうでもなくなった。


  今日も、口元に持って行くが、

  口をしっかり閉じて顔をそむける。

  
  それでも私がしつこく口に押し込もうとすると、

  「何をするんだ、この人は」

  といった顔で睨みつける。



  あきらめて、最後の砦、ヨーグルトシリアルの出番。

  同じ一口なら栄養満点にしようと、バナナと温泉玉子も入れる。

  しかし、今日は最後の砦もダメだった。

  口を開けようとしない。 


  断念する。


  
  単に、腹が空いていないだけなのか、

  同じメニューで飽きたのか。

  不味いからか。

  脳が、食べることを忘れさせているのか。


  私に出来るのは何か。

  おいしい野菜スープの作り方を覚えるか。




  昨日は父母の墓参りに行ってきた。

  市営の墓地公園はそれほど混んではいなかった。

  

  小雨が降っていたが、傘は差さなかった。  

  普段の無沙汰を詫び、

  あれこれ多くの事を報告し、

  守ってくれるようお願いして別れた。


  父母の墓と同じ列のお墓で、老婦人がお一人、

  しゃがんで傘を肩にかけながら、

  花を供えたりお供え物を上げたりしていた。

  ご主人のお墓だろうか。


  私たち二人の墓は父母と同じ墓地公園の中にある。

  父母の墓の区画から奥の方に離れた箇所に求めた。


  妻が病気になってから、私一人の判断で決めた。


  私もいつかあの老婦人のように、

  一人で手を合わせることになるのだろう。




  今朝、NHKBSの「新夢千代日記」が最終回を迎えた。


  吉永小百合と松田優作の共演が私には新鮮だった。

  芸者金魚(秋吉久美子)の心中、

  菊奴(樹木希林)の逃避行は意外な結末だった。


  体内被曝により「死」が差し迫った夢千代。


  まさに「ドラマ人間模様」だった。




  私は妻を看取ることが出来るだろうか。

  
  妻が元気だった頃、

  「俺の方が先に逝くからな」と宣言していたが、

  今は、妻より先に逝くわけにはいかないと思う。


  二人の墓石の墓碑銘をまだ決めかねている。

  妻が元気であれば、妻の意見に従ったと思う。



  葬儀なども形式的なことが嫌いである。


  ただ、静かに悲しみたいだけである。


  家族葬という形をとりたい。


  自分のことはどうでもいいが、

  妻の兄弟を意識してしまう。


  こんな粗末なことをして、と思われるのも本意ではない。


  あれこれ悩んでしまう。


  


  







  


  












  














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