
私の好きな映画の中に「マグノリア」というのがある。
一見なんの関係もない人々が、なんらかの道筋を辿って
やがて一点に集約されて関係性を持つようになる。そんな映画の典型。
そして何より不思議なラストシーンの衝撃。
その映画の監督はポール・トーマス・アンダーソン。
最新作のファントム・スレッドはドレスデザイナーとそのモデルの話。
完璧主義者で四六時中ドレスのことばかり考えている
ダニエル・デイ=ルイス扮するウッドコック。
田舎のレストランでウエイトレスの体型に心惹かれ、
アルマという名の彼女を食事に誘う。
食事のあと、別荘に連れて来られて体のサイズを図られる。
それから、アルマは一緒に住むことになり、
思い立ったら夜中でもドレスを着せられるという関係に。

もう何が何だか…という展開だが、
男のドレスに対する偏執的な取り組みは要人から認められていて、
ベルギーの王女までがドレスを造りに彼のところにやってくる。
実は今までもウッドコックのところにはこういったモデルの女性が
何人もやってきては飽きられてやがては追い出されてきた。
アルマもその中の一人だったはずなのだが…
ある出来事から彼はアルマを真剣に愛するようになる。

男と女の関係は何がどうなるか分からない。
その力関係のシーソーが傾いていくのを、
見事に描いている。
正直、アルマという女性は肩幅も大きく、バストもなくて、
綺麗だとも言い難い。
しかし、その表情にはこの男を自分のものにしてやるという、
秘めやかな意思が潜んでいる。
ダニエル・デイ=ルイスの演技は当然素晴らしいが、
アルマを演じるビッキー・クリープスも良い。
そしてウッドコックの姉がアシスタントというかプロデューサーのような役割を
しているのだが、レスリー・マンビル演じるシリルが重要な役どころを担っている。
音楽、画面の構成、見事なドレス。
完璧に美しいものばかりが敷き詰められている。
美を追究していくことばかりに人生を捧げてきた男が制御できない感情。
意のままに操ろうとする女性の本能的な怖さ。
ラストの字幕が出た瞬間、ゾッと背筋が寒くなった…
いやぁ、なんとも
良い映画を見せてもらいました。
一見なんの関係もない人々が、なんらかの道筋を辿って
やがて一点に集約されて関係性を持つようになる。そんな映画の典型。
そして何より不思議なラストシーンの衝撃。
その映画の監督はポール・トーマス・アンダーソン。
最新作のファントム・スレッドはドレスデザイナーとそのモデルの話。
完璧主義者で四六時中ドレスのことばかり考えている
ダニエル・デイ=ルイス扮するウッドコック。
田舎のレストランでウエイトレスの体型に心惹かれ、
アルマという名の彼女を食事に誘う。
食事のあと、別荘に連れて来られて体のサイズを図られる。
それから、アルマは一緒に住むことになり、
思い立ったら夜中でもドレスを着せられるという関係に。

もう何が何だか…という展開だが、
男のドレスに対する偏執的な取り組みは要人から認められていて、
ベルギーの王女までがドレスを造りに彼のところにやってくる。
実は今までもウッドコックのところにはこういったモデルの女性が
何人もやってきては飽きられてやがては追い出されてきた。
アルマもその中の一人だったはずなのだが…
ある出来事から彼はアルマを真剣に愛するようになる。

男と女の関係は何がどうなるか分からない。
その力関係のシーソーが傾いていくのを、
見事に描いている。
正直、アルマという女性は肩幅も大きく、バストもなくて、
綺麗だとも言い難い。
しかし、その表情にはこの男を自分のものにしてやるという、
秘めやかな意思が潜んでいる。
ダニエル・デイ=ルイスの演技は当然素晴らしいが、
アルマを演じるビッキー・クリープスも良い。
そしてウッドコックの姉がアシスタントというかプロデューサーのような役割を
しているのだが、レスリー・マンビル演じるシリルが重要な役どころを担っている。
音楽、画面の構成、見事なドレス。
完璧に美しいものばかりが敷き詰められている。
美を追究していくことばかりに人生を捧げてきた男が制御できない感情。
意のままに操ろうとする女性の本能的な怖さ。
ラストの字幕が出た瞬間、ゾッと背筋が寒くなった…
いやぁ、なんとも
良い映画を見せてもらいました。
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