WoodSound~日綴記

山のこと、川のこと、森のこと、その他自然に関することをはじめ、森の音が日々の思いを綴ってみたいと思います

フライフィッシングの密やかな愉しみ11~再燃

2013-01-17 | Flyfishing
よく言われる。
パパの趣味は一つにしたらいいのに。
よく言われる。
パパの趣味はローテーションしてるね。

その通りである。
人間棺桶に家も車もお金も何も持っていけない。
強いて言うなら持っていけるのは思い出だけである。

私はそんな刹那的に生きているわけではないが、
この言葉にはとても共感できる。

自転車、カメラ、そしてフライフィッシング。
どれもこれも金子のかかる趣味だが、
これがあるから今まで生きてこられた。
今までこれらの趣味にどんなに助けられたことか。

こんな私だが今まで一番夢中になったのが、
フライフィッシングである。
この日曜日、久々に明石にあるフライの店に行った。
店長は穏やかな人柄で、最近の人はこんな手間のかかる
趣味にこだわる人は少ないと言っていた。
私も少なからず同調した。

フライフィッシングには一筋縄で行かないほど、
いろいろな愉しみの側面がある。
まずフライ(毛鉤)を造るという愉しみ。
鳥の羽を始めとするいろいろな材料から
フライを自分で造ってそれで魚が釣れたときの
喜びは半端ではない。

次にフライキャスティングの愉しみ。
力学的に先細りするラインの先に結ばれたフライを、
一点に落とすことの難しさ。
あるいは出来るだけ遠くに飛ばす難しさ。
まして釣る為のトリックキャストのテクニック。
キャスティングだけの世界でもいろいろな愉しみがある。

エントモロジーという分野がある。
魚がどんなモノを食べているか。
極めて生物学に近い分野だが、
フライでは釣れた魚の胃からポンプを使って、
食べていたものを吸い出す。
そしてどんなモノを食べていたかを考察する。
魚にとってはとても気の毒なので、
私はよほどの時でないとしないが、
フライをとっかえひっかえ何を流してもつれないとき、
やっと釣れた一匹のストマックを見て正解が分かる。

そして道具愛玩としての愉しみもある。
竿はグラファイトからグラス、そしてバンブーなど、
いろいろな名竿がある。
リールに関してはハーディーを始めとする、
これまた名門のお宝がひしめいている。
それらを購入して愛でる愉しみもあろうかと思うが、
釣り道具は使ってナンボである。

あとの愉しみとしては旅情である。
いろいろな川を見て、いろいろな場所へ行く。
そしてたいがいそこには温泉がある。
川を契機としてその土地を知る。
とても大事な愉しみである。

このような愉しみの多いフライフィッシングに対する
情熱が再燃している。

今日は阪神大震災の記念日であるが、
私がフライを始めたのがちょうど震災のあった年の秋だった。

つまり18年目に入る。
そしてその熱が再燃している。

ここ最近は自転車にはまっていたが、
今年はちょっと釣りに没入してみようと思う。

娘の言う。
パパの趣味は一つにしたらいいのに。

好事魔多し。
娘よ、そういうわけには行かないのだ。

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