小学生くらいであった頃、木曜スペシャルか何かの、
ゴールデンタイムで「川口浩」の探検スペシャルをよく放映していた。
それは「巨獣~を追え」とか「幻の怪獣~を見た」とか、
サブタイトルがとてもそそる内容で、
どうせ最後には騙されると思いながらも、
チャンネルを合わせたものだった。
毎度毎度、99パーセントは嘘だと分かっていても
残り1パーセントの意外性に賭けていた。
それともそのお約束事の決まったプロレスのような面白さに、
惹かれていたのだろうか。
なぜか最後まで見てしまう番組だった。
そんな番組を彷彿とさせる本に出逢った。
「幻獣ムベンベを追え」(高野秀行著、集英社文庫)。
早稲田大学の探検部に属していた著者が、
アフリカの赤道直下にあるコンゴのテレ湖という湖に、
生息するというモケーレ・ムベンベを探して、
40日間の観測を続けるドキュメンタリー。
この設定からして、文句なくワクワクさせる。
そして現実の話だから創造だにしなかった困難を克服するのが面白い。
それを果たして発見したかどうかは本書をお読みいただきたい。
GPSが発達して世界中のいたるところが、
裸になってしまった現在。
秘境は全く存在しないし、
怪獣はどこかに消え去ったのかもしれない。
しかし、このような未知なるものを畏怖する気持ち、
自然というものに対しての敬虔な態度。
そんなものまでも放棄しなくてはならなくなった人間に、
哀れみの気持ちを感じる。
テレ湖に近く住むボア村の人々はそんな気持ちをまだ持っている希少な存在だ。
そのレポートだけでもこの本を読む価値がある。
実は畏怖する対象があるだけ人々の心は平和なのではないか。
昨今の無差別殺人や犯罪の複雑さを鑑みると、
あらゆる隣人がおそろしく見えて来る。
果たしてどちらが健全な社会なのだろうか?
ゴールデンタイムで「川口浩」の探検スペシャルをよく放映していた。
それは「巨獣~を追え」とか「幻の怪獣~を見た」とか、
サブタイトルがとてもそそる内容で、
どうせ最後には騙されると思いながらも、
チャンネルを合わせたものだった。
毎度毎度、99パーセントは嘘だと分かっていても
残り1パーセントの意外性に賭けていた。
それともそのお約束事の決まったプロレスのような面白さに、
惹かれていたのだろうか。
なぜか最後まで見てしまう番組だった。
そんな番組を彷彿とさせる本に出逢った。
「幻獣ムベンベを追え」(高野秀行著、集英社文庫)。
早稲田大学の探検部に属していた著者が、
アフリカの赤道直下にあるコンゴのテレ湖という湖に、
生息するというモケーレ・ムベンベを探して、
40日間の観測を続けるドキュメンタリー。
この設定からして、文句なくワクワクさせる。
そして現実の話だから創造だにしなかった困難を克服するのが面白い。
それを果たして発見したかどうかは本書をお読みいただきたい。
GPSが発達して世界中のいたるところが、
裸になってしまった現在。
秘境は全く存在しないし、
怪獣はどこかに消え去ったのかもしれない。
しかし、このような未知なるものを畏怖する気持ち、
自然というものに対しての敬虔な態度。
そんなものまでも放棄しなくてはならなくなった人間に、
哀れみの気持ちを感じる。
テレ湖に近く住むボア村の人々はそんな気持ちをまだ持っている希少な存在だ。
そのレポートだけでもこの本を読む価値がある。
実は畏怖する対象があるだけ人々の心は平和なのではないか。
昨今の無差別殺人や犯罪の複雑さを鑑みると、
あらゆる隣人がおそろしく見えて来る。
果たしてどちらが健全な社会なのだろうか?
でも今は嘘と分かっていても、本当でも見る番組もなくなりワクワクする番組はなくなりました。
「それを果たして発見したかどうかは本書をお読みいただきたい」は読んでみたいな~
(できればほんとに興味あるよ~)
そして健全な社会とはGLは思っていません。
しかし(日本だけでなく)これから先の世界に
期待した気持ちでいっぱいです。
でもその中の自分も1人なんですよね~
川口浩を彷彿とさせて、
尚且つ
探検というと一見華々しいですが、
用具の調達とか、語学の習得とか、
つても地道な作業が必要なんだなぁと、
分からせてくれます。
世の中、そんなものなんでですねぇ。
中でも到着するやいきなり、
マラリアにかかってずーっとテントで、
伏せっていた隊員の気持ちなんかが、
とてもよく表現されていて涙しました。
文庫で出ているので
機会があればぜひぜひ読んでみてください。
それにしても川口浩スペシャルは、
楽しかったですねぇ。