バイデン大統領の次男ハンター氏=AP
【ワシントン=中村亮】米東部デラウェア州の大陪審は14日、銃所持をめぐる3つの罪状でバイデン大統領の次男ハンター氏を起訴した。2024年11月の大統領選で再選を目指すバイデン氏に痛手となる可能性がある。
検察は、ハンター氏が18年10月ごろの銃購入時に虚偽申告をしたり、薬物の使用中に銃を所持したりしたとして起訴に踏み切った。ハンター氏の捜査を担当するデビッド・ワイス特別検察官が大陪審に起訴を要請した。
CNNテレビによると、ハンター氏の弁護士は「検察が政治的圧力に服従したことは我々の司法システムに対する深刻な脅威だ」と批判した。野党・共和党はハンター氏に対する捜査が甘いとして検察を糾弾していた。
検察は6月下旬、銃所持をめぐる違反について条件付きでハンター氏が罪を免れることで弁護団と合意した。その後、検察と弁護団は7月末の法廷尋問で合意事項に関する見解が食い違い、合意が白紙に戻った。
共和党は検察の捜査と別にバイデン家への追及を強めている。共和党のマッカーシー下院議長は12日、バイデン氏の弾劾訴追に向けた調査を指示したと表明した。ハンター氏が海外ビジネスで不正行為をしたと疑い、バイデン氏の関与を調べる。
日経記事 2023.09.15より引用