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国内電子部品、24年度の設備投資額5%増 車載にシフト

2024-07-10 20:01:57 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業

国内電子部品32社の2024年度の設備投資計画をまとめたところ、前年度比5.4%増の1兆3789億円を見込んでいることがわかった。19社が増額する。4年前より46%増えた。

ハイブリッド車(HV)や先進運転支援システム(ADAS)など電装化で自動車の搭載部品が増加。車載向けへの投資集中が鮮明になっている。電子部品の主要4分野で傾向を分析した。

 

 

電子部品投資の中心となっているのが「コンデンサー・コイル」などの受動部品だ。総投資額の6割を占める。24年度の投資額は8672億円で、前年度より7%増えた23年度並みの高水準が続く。

コンデンサーの中でも、積層セラミックコンデンサー(MLCC)への投資が活発だ。電気を一時的に貯蔵・放出し、機器の誤作動につながるノイズを除去する。一般的にスマホ1台に1000個、ガソリン車に5000個に対して、電気自動車(EV)は1万個使われるとされる。

 

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MLCCは日本企業が世界市場をけん引している。自動車向けシェア首位は村田製作所で、上位5社にはTDK太陽誘電も入る。韓国や台湾企業も成長する中、シェアを落とさないために設備投資を緩めない戦略をとっている。

 

村田製作所は24年度に1900億円の設備投資を予定する。「モビリティー向けのMLCCの数量は年10%ぐらいで伸びる」(中島規巨社長)とみて生産能力を年1割高めている。

島根県出雲市やフィリピンの新たな生産棟、福井県越前市で26年4月の稼働をめざす開発拠点に投資する。

 

 

 

EVは主力の米国で普及が遅れるなど、世界で伸び悩みがみられる。だがMLCCは攻めの投資が続く。

「EVは足元では調整局面にあるが、HVやプラグインHVでもMLCCの搭載量は増える」と語るのは、TDKの斎藤昇社長だ。

 

同社の24年度の設備投資額は前年度比14%増の2500億円を見込む。投資の中心は売上高の半分を占める電池だが、MLCCをはじめとした受動部品にも25%ほど振り分ける。

岩手県の工場にMLCCの新工場棟を設け、4月に稼働を始めた。24年度に生産能力を20年度の約2倍に高める。27年3月期までの3カ年の中期経営計画では受動部品に約2000億円投資する。

 

 

自動車用MLCC、1兆3500億円市場に

調査会社のグローバルインフォメーションとQYリサーチによると、世界の自動車用MLCCの市場規模は29年に84億1280万ドル(約1兆3500億円)になると予測する。22年の2.6倍だ。

EVやHVの駆動部で欠かせないモーターも生産設備増強が旺盛だ。各社の投資額は合計1576億円と、23年度比14%増を予定している。

 

 

 

ニデックはモーター関連を中心に16%増の1300億円の設備投資を計画する。長野県で産業用ロボットの減速機の生産ラインを導入し、生産能力を引き上げる。

マブチモーターは3割増の169億円を見込む。自動車のサイドミラーの操作に使う小型モーターなどに注力しつつ、EVバッテリーの冷却炉を制御するバルブも生産増強する。

 

スイッチ・コネクター分野も、ADASにより自動車1台当たりのコネクター数が増えていることから、右肩上がりで増加が続いている。

車載向けで投資拡大する流れは、電子回路基板や配線板にも及ぶ。自動車の電装化に伴い、半導体や電子部品を高密度に搭載する基板の需要が増えているからだ。EVのプリント基板搭載数はガソリン車の約3倍といわれる。

 

24年度の電子回路基板・配線板の投資額は2225億円で、前年度比22%増となる。メイコーはベトナムで新たに工場を建設し、車載向けを中心に量産する。

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電子部品各社が車載向けと並んで、投資に力を入れる分野がある。人工知能(AI)向け部品だ。

24年度に700億円の設備投資を予定する太陽誘電は、投資の大半をAIサーバー向けをはじめとしたMLCCに充てる。生産能力を毎年10〜15%高めており、中国とマレーシアの工場の生産ラインを増やす。

 

「(AIサーバーは)最先端の最大容量MLCCが使われ、供給できる企業が限られる。ビジネスチャンスを損なわないようにする」と佐瀬克也社長は語る。

AIサーバーに搭載される半導体が高性能になると電力消費が大きくなるため、電気の流れを整えるMLCCの需要も伸びる。同社は30年度にサーバー向けMLCCの需要が23年度比の2.2倍になるとみている。

 

 

自動車+AIが進展

京セラは24年度の設備投資額は2000億円と、前年度比2割増を計画する。同社として過去最大だ。

谷本秀夫社長は「データセンターに使うAI半導体向けの先端パッケージの生産設備などに投資する。中期的にはAIなどで半導体パッケージやコンデンサーなどが成長していくのは間違いない」と話す。

 

自動運転などAIが自動車にも多く搭載されるようになれば、電子部品も高性能化、高密度化が一段と進む。大和証券の佐渡拓実チーフアナリストは「今後は企業の投資がAIに集中する可能性がある。

グローバルで生産年齢人口がピークアウトする中、生産性を高めるため、車や産業機械にAI搭載が進むだろう。電子部品もその対応が必要だ」と語る。

 

車載向けとAI向けの境界は今後なくなっていきそうだ。需要に応えるには量だけでなく、質でも高い水準が求められる。各社はこれまで以上に中長期の技術変化を捉えた投資戦略を練る必要がある。

(小西夕香、角田康祐、新田栄作)

 

 

 
 
 
 

企業のビジネス戦略をグラフィックスでまとめ、分かりやすく解説しています。

 

 

日経記事2024.07.10より引用

 

 

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世界パソコン出荷4〜6月3%増 買い替でAppleは2割増

2024-07-10 19:39:07 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業


アップルのパソコン出荷は20.8%増えた

 

【シリコンバレー=中藤玲】
米調査会社IDCは9日、2024年4〜6月の世界パソコン出荷台数(速報値)が前年同期比3%増の6490万台だったと発表した。

業務用パソコンの買い替えが進んで2四半期連続の増加となった。データ処理が高速で人工知能(AI)機能が使いやすくなる「AIパソコン」に市場回復の期待がかかる。

 

低迷する中国を除けば5%以上の増加だった。メーカー別では首位の中国レノボ・グループが前年同期比3.7%増の1470万台、2位の米HPは1.8%増、3位の米デル・テクノロジーズは2.4%減だった。

4位の米アップルは20.8%増と大きく伸びた。

 

今後の期待はAIパソコンだ。米マイクロソフトは5月にパソコンの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」向けの新しいAI機能「コパイロット+PC(プラスピーシー)」を発表した。

AIでの機能向上を「ウィンドウズ95」以来の革新だと位置づけ、レノボやHPなど大手各社も対応機種を投入する。

 

IDCは「AIは現時点で業務用が多い。24年内に予想されるアップルの新製品発表があれば、消費者向けも盛り上がる可能性がある」とみている。

パソコン市場は新型コロナウイルス禍の20〜21年は在宅勤務や巣ごもりの特需があったが、22年からは反動減が続いていた。24年1〜3月には約2年ぶりに回復し、コロナ前の水準となっている。

 

 


GSユアサ、中計を修正 営業利益は50億円引き上げ 京都

2024-07-10 19:35:07 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業


GSユアサは価格転嫁を進める(京都市南区の本社)

 

ジーエス・ユアサコーポレーション(GSユアサ)は9日、2026年3月期を最終年度とする中期経営計画を見直すと発表した。

連結売上高を6000億円以上と100億円減らす一方、営業利益は460億円以上へ50億円増える。

 

中国で自動車向け鉛蓄電池事業を縮小したほか、原材料高騰に伴う価格転嫁を進めて収益を改善する。

事業別の内訳ではハイブリッド車などで使われる車載用リチウムイオン電池の販売価格の引き下げや産業用電源・電池の受注量を保守的に見直した。

国内の自動車向け鉛蓄電池で売価が上昇したほか産業用の蓄電池などで利益率が高まる。

 

 


NATO、全方位で危機対応 宇宙・サイバーに拡大

2024-07-10 19:21:21 | NATO・ウクライナ・ロシア・中国・中東情勢

9日、NATO首脳会議の会場で集合写真に納まる首脳ら(ワシントン)=AP

 

 

【ワシントン=辻隆史】

北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が9日、米ワシントンで開幕した。ウクライナへの資金供与や加盟問題など長期的な支援策を協議する。

ロシアと中国の脅威が高まるなか、NATOが対処する領域は宇宙やサイバー空間を含めた全方位に広がる。加盟国と有志国の結束を深め、安全保障リスクに備える。

 

「このサミットは最も成功した同盟の歴史を祝うだけではない。ウクライナの将来やアジアとの連携について重要な決定を下す」。NATOのストルテンベルグ事務総長は9日、記者団にこう強調した。

NATO首脳会議は3日間の日程で開く。32の加盟国首脳のほか、日本の岸田文雄首相やウクライナのゼレンスキー大統領らも出席する。

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最大のテーマが、ロシアとの戦闘が続くウクライナを支援する体制づくりだ。

加盟国は2025年に400億ユーロ(約7兆円)を供与することで合意する見通し。ミサイル攻撃に対抗できる防空システムの提供拡大も決める。

 

ドイツにはNATOの新司令部を創設し、ウクライナ軍の反攻を訓練などで後押しする。ウクライナの首都キーウには上級代表を駐在させ、より緊密な連携を目指す。

最終日までにまとめる成果文書では、ウクライナの将来的な加盟を巡る文言を詰めている。加盟国には戦争終結前の加盟に否定的な意見が目立つ。

 

23年の首脳会議では「加盟国が同意し、条件が満たされた場合」に、加盟を認める方針を確認した。

今回の会議では、さらに踏み込んだ文言を示せるかが注目される。ゼレンスキー氏は9日に「米欧に対し、私たちの兵士を支援するための断固たる行動を求めたい」とX(旧ツイッター)に投稿した。

資金提供をあらかじめ約束するのは、トランプ前米大統領が11月の大統領選で返り咲くことに備えるためだ。欧州でも支援に慎重な極右や右派が台頭しており、支援体制が混乱するリスクを減らす。

 

NATOは1949年、旧ソ連を中心とする共産圏の脅威を受けて米欧12カ国で立ち上げた。東西冷戦の終結後は世界の安全保障環境の変化に応じて対象領域を広げてきた。

「専制国家が世界秩序を覆そうとしている」。バイデン米大統領は9日の演説で、危機感をあらわにした。

 

2022年のロシアによるウクライナ侵略はNATOが軍事同盟として再び活性化する契機となった。

国際社会から孤立したロシアが中国との連携を深めたこともあり、米欧にとっての脅威の範囲は大きく広がった。各地域の安保情勢が「NATOの主な防衛対象である北米や欧州とリンクし始めた」(NATO高官)との認識がある。

 

このためNATOは「360度アプローチ」と呼ぶ方針を掲げ、地球上のあらゆる方角からの脅威に向き合う。なかでも北極圏は安保上の重要性が増しているとみる。

制服組トップのバウアー軍事委員長は日本経済新聞の取材に、地球温暖化で北極圏の氷が解ければ、ロシアが艦隊を素早く移動させられるようになると指摘した。「中国も海軍を北上させることができる。これが軍事的な課題だ」とも述べた。

 

日欧には北極圏に海底ケーブルを敷設し、高速なデータ流通を促進する計画がある。このケーブルをロシアなどからどう守るかも課題だ。NATOは対応策を議論し始めている。

欧州大陸の東側に位置する中国も警戒対象だ。22年にまとめた「戦略概念」で初めて「体制上の挑戦」と名指しした。

 

ストルテンベルグ氏は中国が電子部品などの供給を通じてロシアを軍事支援していると批判する。英BBCとのインタビューでは中国に「経済的な代償」を支払わせるべきだと主張した。

中国や北朝鮮など東アジアの安保環境に着目し始めたことで、日本や韓国といったインド太平洋の有志国と協力を進める機運が高まった。

 

「南」への視点も忘れていない。アフリカの食糧危機や治安の悪化は大量の移民・難民を生み出し、テロ組織の温床にもなる。

NATOは専門家グループなどの助言を得ながら、対テロ活動などで「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国とどう組むべきか協議に着手している。

 

地理的な概念を超えた宇宙やサイバーといった安保上の新領域への対応力も向上させている。中ロは宇宙開発に力を入れており、サイバー攻撃は世界のどこからでも仕掛けることが可能だ。

NATOは宇宙やサイバーを伝統的な陸海空と並ぶ作戦領域と位置づけ、中ロを中心に監視を強めている。今回の会議でも、日韓などの有志国との協力関係をより深め、幅広い危機への対応能力を向上させる。

 

 

 
 
 
 
ウクライナ侵略

2022年2月、ロシアがウクライナに侵略しました。戦況や世界各国の動きなど、関連する最新ニュースと解説をまとめました。

 

 

日経記事2024.07.10より引用

 

 


上川外相、ロシアによるミサイル攻撃非難 談話発表

2024-07-10 19:18:38 | NATO・ウクライナ・ロシア・中国・中東情勢

上川陽子外相は10日、ロシアが8日にミサイルでウクライナ各地を攻撃をしたことを非難する談話を発表した。

攻撃を受けた首都キーウの小児病院に日本が医療機材供与などで関わっていたことに触れ「女性、子どもを含む一般市民に多大な被害が発生したことに強い憤りを覚える」と強調した。

 

民間人及び民間施設への攻撃は「国際法違反であり、断じて正当化できず、強く非難する」と言明した。

 

 

日経記事2024,07.10より引用