月は東に

Get Out Of That Rut & Savor Life

『眠らない音』@名鉄ホール・10/18ソワレ 2扉-14-1

2005-10-19 23:36:06 | Stage Review
オペラグラスを忘れるという大失態を犯しつつも、前の方の席だったので何とか観れました。

←東宝の公式はこれをクリックするとご覧いただけます。
パンフがB4サイズ(でか)でCD付き2,500円。広告がないから薄くてCD付きでもちょっと高いかな(広告なしならしょうがないか)

岡さんのblog“エグゼリーノの青い溜息”によれば狭いようです、名鉄ホール“月と経典”が変わったって、どう変わったんだろ?
それにしても岡さん、食べ物の記事が多いです素敵ですていうか“鬼まん”食ってる岡さんを想像すると……カワイイ


ミュージカルというより、“姿月あさとファンタスティックコンサート ゲスト岡幸二郎”……かな?
もともとストーリー性がないので(汗)個々の歌やダンスを楽しむ感じになっちゃいました。
姿月さんや岡さんはもちろんのこと、アンサンブルの方々のレベルがかなり高かったので、特に誰かのファンでなくても、観る価値はあったと思います。

ちょっと辛口を最初に。
ほとんどアレンジのされていないクラシックに、日本語の歌詞をのせて歌うのはかなりムリがあるんではないかと上手い2人なので、目立ちませんが歌詞が聞き取りにくかったり、低音部が聞こえなかったりという部分もあったから、思いっきりアレンジしてもよかったかも。
2人のデュエットだと、男女の声量差+岡さんの上手さで、ちょっと姿月さんが押され気味。その岡さんも、ファルセットで2ヵ所音がビミョーでした

美術や背景、衣装は綺麗でしたねー。洗練されててお洒落というか、舞台にありがちな派手さは押さえて、でもしっかり“魅せる”感じでした。アンサンブルの衣装も手ぇ抜いてません。
(衣装協力HIROKO KOSHINOだ
岡さんの“月”はすごいんですが(笑)←公式の“初日レポ”でご確認を。
あれ似合うひとってそんなにいないんではなかろーか



<姿月あさと>
出ずっぱりの歌いまくり。歌は非常に上手いんですが、やっぱ宝塚だなー、という声と歌い方。(ヅカあんまり見たことないけど)
ルックスがいいので結構好きかも。最近は、男役でも見た目「え?」ていう方が結構いらっしゃってねー(ヅカファンから石投げられそう)
さすがに華があって、可愛らしい山岳民族風衣装の娘役でアンサンブルに混じってても、ひときわ輝いてました。“詩人”が中性的でかなり男性に近い感じなのに、この娘役ではちゃんと“女性”で、娘役もハマってましたね。
他の舞台では“女性”はやってないんでしょうかorやらないんでしょうか?(無知ですいません)結構いけると思ったんですけど……。

見せ場は、最後の12分間に及ぶ熱唱。
上手いのは充分わかるけど、歌詞の内容がイマイチ完成されたメロディーの方にに耳がいっちゃって、よほど心に残る詞を付けないと伝えたいものも伝わらないのでは。
姿月さんの歌唱力をもってしても難しいということは、この企画自体に問題あり?(大暴言)

ちょっと余話。
先日やしきたかじんが、ヅカ時代の黒○○(この伏字でわかる?)の歌のヘタさ加減に椅子から転げ落ちたと言ってました。どんなんや


<岡幸二郎>
美しかったです(笑)。
“月”とあと“僧”をやるんですが、僧なんかほんのちょっとなのに存在感&色気たっぷり。
実は、このミュージカルを観る目的って、岡さんの生歌を聞きたかったからなんです。
……堪能ーーー
3月の名古屋の『レミゼ』が楽しみです。
(大阪に山口バルジャンverを観に行くけど、そのときのジャベールは鈴木綜馬さん)


<森山開次>
名前と顔は知ってて、『レプリーク』で記事を読んで「へぇ~」な程度
ダンスと言うより、パントマイムに近いものがありました。
“詩人”の心象風景を描く役なんですが、からだひとつであそこまで表現できるのに感心しきり。
もちろんご本人の鍛錬の賜物でしょうが、もともとの身体能力も高いひとだと思います。人間の身体で描ける限界の曲線を見た気がします。うねうねがすごかった~(もうこれは観た人でないと…)
いいものを観させていただきました


<龍之介>
ごめんなさい、知らない人
役はギター弾き(ご本人もミュージシャン)
よくとおるいい声でした。パンチのあるフォークという感じ。


<アンサンブルの方々>
レベル高っ!!
たった4人で何役もやってて表現力もあるし、歌もダンスも異常に上手
主役を差し置いて、彼らに目が行ってしまうことも何度かありました。
不安材料がそこかしこに見られるこの作品は、彼らの安定した力でかなりカバーされていたんではないかと思われます。これだけ歌・踊り・演技の三拍子揃ったアンサンブルって珍しいかも(ってミュージカルをそんなに観てるわけではないので、大きな口は叩けませんが)


全他的には消化不良
テーマがあやふやで“何を伝えたかったか”というのがあまり解りませんでした。
“クラシックに詞を付けてミュージカル”か、“詩人の月との対話による心の変遷”か、どちらにも重点を置いてない感じで、1本通った筋が欲しかったです。
「新感覚のミュージカルをつくりたい」という制作者の意図は伝わってきましたが…。
ハイレベルのキャスト陣だったので、もったいない感でいっぱい

“日々変化する舞台”とのことで、福岡・大阪で観るとまた違う印象なのかも。
新しい試み&若いスタッフとなると、多分に実験的要素ありありですが、このキャストなら、もっとテーマを絞って作り込めば、いいものに変化していくのではないでしょうか。

ちょっと辛口レビューですが、見て損したとは思ってません。
突っ込みどころも多く、ああすればこうすればと頭に浮かんでくるのは、進化や変化が可能ということで、ネガティブなものではないですよね。どうしようもない作品だと、いじる気力も起きませんから


★余話1
“実験的”ていうと誰かさんの某作品を、こきおろしたのが記憶に新しいですね(汗)
『眠らない音』には進化と変化を求められるけど、某作品には「考え直せ」だわ(また大暴言)
最近その某作品の関連記事のアクセス数が増えてるんだけど、今頃何故と思ってたら、そういえばDVDが出てるんだよね。

★余話2
今回開演時間が18時。職場は終業が18時なんで早退しましたよ
20分の休憩をはさむ2幕モノなんで、これ以上遅くすると終了が22時になるから仕方ないですね。
ストレートプレイだと休憩なしの19時~21時前後で、会社終わってからでも観劇可能だけど、
ミュージカルは、アフター5にちょっと観劇ていうのは難しい平日のマチネか、土日にオット放置で観に行くしかありません。

★余話3
観客は見事に99.999%女性。
開演時間のこともあってか後ろのほうはかなり空席あり。
それでもカーテンコール4回に大拍手で、雰囲気は満席状態
ヅカファンはすごいや(たぶんほとんどそうでしょう)

★余話4
パンフ売り場で釣り銭切れ発生
先に並んでても、後ろのお釣り不要の人優先で買ってもらって、そのお金をお釣り要の人のお釣りにする状態がしばらく続きました。特にもめることもなく事が進んでいるうちに、釣り銭到着。
名鉄ホールさん頼むよ
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