明日から一志中の中間試験。
ウチの塾生のなか、もっとも強敵の生徒が一志中の中1。
なんとか週に4日程度来るようにはなったが、記憶が定着しない。
夏休みから密航してきたこともあり、小学校の基本がズタズタのままだ。
小学校の積み残しに戻ることが急務ではある。
しかし、英語と数学の今で手一杯の状態。
前回に教えたことは白紙の状態でリセット、再び最初から始める不毛な時間の繰り返し。
小学校の教師となる沙耶加(皇學館大学教育学部4年)も、週に一度教えるだけだが「教える自信がなくなりました」とのコメント。
打開策としては、今以上の日数、単純に毎日塾に来るか、あるいは塾にいる時間を増やすか・・・それとも塾を辞めてもらうか。
その強敵、また来週から南郊中や東中が試験に入ることもあり、今日の俺の高校生の古典と漢文の授業は中止。
里恵の国語も試験期間ゆえに、小学生の大倫と文人の私立中学対策だけ。
何が起こってもいいようにと、俺は遊軍。
幸紀が久しぶりに姿を見せる。
紗希にしてもそうだが、不安な中3が多すぎる。
今じゃ颯太のほうを塾でよく見る始末だ。
こんな状況が続くようじゃ、誕生日なんぞ祝ってる暇なんてねえよ。
午後8時、強敵が現れる。
当然沙耶加に担当させる。
沙耶加は俺が何度も教えた一次方程式文章題で強敵と格闘している。
来春から小学校の教壇に立つ以上は、どんな相手であろうと逃げてはいけない。
毎週水曜日が沙耶加にとっての正念場だ。
4半世紀ぶりに腕時計をする羽目になる。
マラソンのタイムを測る目的でだ。
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