ひと月ほど前に説明を聞きに来られた小学生のご父兄がいらっしゃる。
小5の息子さんをウチの塾に入れてみようかとのこと。
明るい子だ。
男の子が生まれなかった俺にとり、男の子と話すのは楽しい。
しかし怒るときは並外れて厳しいのも事実だが・・・。
「何かなりたいもんあるか」と聞くと「あるよ」と顔をほころばせて言う。
「なんや」
「野球の選手」
「なるほど・・・」
今は小学校で少数の割り算をやっているというので、スポーツ・ナヴィを検索。
今日現在の順位表をもとに打率と勝率の出し方を教えていく。
野球が好きなら無味乾燥的な計算より、同じ割り算でもお父さんが好きな中日の勝率や自分が好きな横浜の勝率を求めるほうが楽しいだろう。
勝率の公式は、勝った試合数÷(全試合数-引き分け数)
それでいくと、阪神は7割、中日が5割9分、そして横浜が3割3分3厘・・・。
これなら少数の割り算はもとより、少数第四位における四捨五入の確認、割・分・厘の割合への導入と、一粒で3度もおいしい効率の良さ。
予想以上の早さで理解したようで、それ以後は『プロジェクト・X』のマンガを読ませる・・・カップヌードルの巻である。
ともあれ新たな密航者、名前を安呂巴(あろは)という。
夜になり太郎と古西が戻る。
風早池で釣っていたとか・・・しかし成果なし。
古西は明日、バスで東京に戻る予定。
太郎は駐屯を続ける模様。
砂保の理科の仕上がりが遅々として進まない。
全ては終わった。
後は何度も繰り返していくだけだ。
これではアイ・ポッドを外させるしかないか。
能率が良くなるのなら何をしても結構・・・それがウチの塾のルールだ。
しかし足でリズムを取るだけで記憶が増幅しなければ勉強は遊びに堕す。
夜もかなり遅がけ、太郎と古西再び出陣。
言わずと知れたフィッシング・・・これで何度目や。