漁業経済学者のひとりごと in 小浜

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色々な変化

2013年09月20日 20時30分17秒 | Weblog
3年ぶりにカナダに来たら
色々変わっていました。

まず,1セント硬貨が使われなくなっていました。
5セント未満は,だいたい適当に処理されています。
もう,1セント硬貨は作っていないらしい。

それから消費税率が15%から13%に。
ニューファンドランドは国税だけですが,
(大西洋岸全部のはず)
他の州は,国税+州税です。

ちなみに今日初めて気がついたのですが
お酒だけは税込み表示なんですね。
それとも今日買ったワインがたまたま?

それからニューファンドランド島の近くで
石油が掘れる様になったとかで
今,St. John'sはバブルだそうです。
と,コーストガードの人に聞きました。

それでホテル代が値上がりしてたのね。

ちょっとダウンタウンに行きましたが,
2000年代半ばは,不景気感が漂っていたのが
随分,景気が良さそうでした。

St. Anthonyでは,
Subway(サンドイッチの)が出来ていました。

聞き取り調査

2013年09月20日 07時47分53秒 | Weblog
やっとネットにつなげるので
この間のことを少し。

聞き取り調査が上手く行っていません。
というか,今日で終了したのですが…

日本で聞き取り項目を作って来たのですが
なんか日本で想定していたのと
事情が違うからというのもあるし
やっぱり,みんな本音でなくて
「こう言うべき」という回答をするので
あんまり意味がないというか。

本当によく分からないのは,
政府の作る漁業管理規則には満足していない
と,これはみんなそう言います。

でも,政府が作らないと自分たちでは
作れないとも言うのです。

まあ,両立しない話ではなくて,
要するに
「政府にもっと良い管理規則を作って欲しい」
ということなのでしょうが。

漁業者同士では,話がまとまらないというのは
よく聞きますが,
業界団体が州で1つってのがネックなのかなぁ。

で,大きい船も小さい船もズワイガニを獲っているから
確かにまとまらないかもね。

何となく釈然としない感じで
かと言って,良い調査方法も思いつきません。

帰って色々考え直した方が良いかも。

まあ,今日の乗船調査で珍しいものを見られたので
良しとするかねぇ。
やっぱり人間相手の調査は色々と難しいなぁ。

乗船調査

2013年09月20日 02時44分24秒 | Weblog
今日の午前中に乗船調査に行って来ました。

「タラポット」という新しい漁具を使っての
テスト漁業だとのことでした。
この漁具を陸上で見た時は,
カニカゴを改良したもの(但し直方体)と
思いました。
6 feet×6 feet ×3feetです。
換算すると6 feet= 1.8mですね。

それに餌(イカ)をつけて海に沈めるのです。
タラは網に入っても泳いでいられるので
生きたまま水揚げが出来るというものです。

今日,操業しているのを見ると
底が巾着の様になっていて,
揚げ行くと底にタラがたまっていました。
1ポットに14匹入っていました。
前に刺し網の乗船調査をした時と比べると
すごく少なく感じましたが
シーズン的なものとはちょっと思えないので
たぶん,この漁具だとこんなもんでしょう。
ジムも「少ない」とか言っていませんでした。

とすると漁獲効率は,あまり良くないのですが
なにせ,ほとんど生きているものばかりなので
単価は上がるのかもしれません。

それに,刺し網だと入れた翌日に揚げないと
話にならないくらいタラが傷むのですが,
今回は土曜日に入れたものを
今日(木曜日)に引き上げたので
漁業者に余裕が出来ます。
実際,天気が悪くてずっと漁に出られなかったのに
今日獲れたタラは,ほとんど生きていました。

ちょっと疑問に思ったのは
「混獲」というのがないということです。
タラしか住んでいないのでしょうか?
それとも漁具がそういうものなのか?

陸に戻ってから,ジムが
タラの頭の下半分を小麦粉をまぶして焼いてくれました。
これが,すごく美味しいのです。
タラの舌と頬肉という超珍味なのです。

ジムによれば,
「なんでそんな所を食べるのかという人もいるけど
 ここが一番美味しいと思う」と言っていました。
骨が多いので,魚がそれほど好きでない人とか
食べ慣れていない人は無理かも。

私は,骨をきれいに残して全部食べたので
ジムも満足げでした。

ついでにタラのフィレーのムニエルも頂きましたが,
これを食べるから
どこでフィッシュ&チップスを食べても
美味しいとは思えない訳だわと思いました。

しかし2時間の乗船でしたが寒かった。
一応,上着は色々借りたのですが,
ズボンが普段のものだったし,
手袋をせずに写真撮りまくっていたからですね。

最初の乗船調査の時(タラ釣りで2時間)は
本当に何の装備もせずに乗って
(ジムなんかは普段着なので同じ感覚でした)
本当に冷え切ってしまい
戻って来た時に毛布でぐるぐる包んでもらって
熱い紅茶を入れてもらってと大変なことになりました。

ジムも奥さんもその時のことを覚えていて
寒かったと言っても
あの時みたいじゃなかったねと笑っていました。
今となっては懐かしい思い出です。